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2011/02/25
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カテゴリ:道具あれこれ
 いつの間にか二月の下旬・・・今年は針巻きも滞っています。

 タモ製作のほうですが、相変わらずのんびりと進めています。

11鮎タモ8.jpg

 前回エポキシ接着剤にて固定した部分を軽く成形した写真です。

 その後、(元々の枝が7mmと細いので)出来るだけ削りこまないようにして仕上げました。実はこんな細い枝にもゴツゴツした瘤があり・・・瘤を出来るだけ削らないように注意して作業は面倒でした(笑)

11鮎タモ9.jpg

 枠接合&石突接合時の写真です。いつもはすぐに漆を塗るのですが・・・さらにこのまま一週間放置して、出来るだけ乾燥させました。

 塗装工程に入る際、前回の渓流ダモの失敗(漆室内の多湿環境による変形)をなくすため、どう漆作業をするか悩みました。

 方法としては1.漆以外の塗料を使う 2.矯正させたまま漆を塗る 3.漆室を使わない と考え、まずは3で進めてみることに。

 室を使わないと湿度がないので乾き難いのですが、時間をかければ・・・と判断。素地調整→生漆を塗ったあとに放置しました。

 1日目はやや黒くなったものの変化なし、というか微妙に変化しているようで・・・一週間放置。

 最後の仕上げに漆室に入れ、表面が色付きました。(やはり漆室にいれると、漆は湿度を通すようで・・・木が柔らかくなりました)

11鮎タモ10.jpg

 何とか変形もせず、良い色に染まってくれました。2回目からは透明度の高い「梨子地漆」で拭き漆を行います。

 この梨子地漆、水分を飛ばしているせいか・・・非常に塗りにくく・・・ふき残りや拭いた和紙の残りが結構目立ち・・・また問題です。

 生漆のようにサラッと塗りのばせないのが原因のようなので、テレピン油を5~10%加えて粘度を調整してやっと問題解決。

 下地が完了したので、2回目からは漆室で乾かします。

11鮎タモ11.jpg

 多少失敗はあるのですが、それもまた良い味になるよう(そう思い込んで)時間の空いた夜に日々作業しています。

 漆は元々木の血液・・・梨子地漆は表面の埃が目立つので取り扱いが面倒ですが、程よく木に染み込んでからのコントラストはなかなか良い感じです。

 生漆を塗り重ねた深みのある色と違って、生木の荒々しさが強く感じられる仕上がりになってきました。そして、どちらも自己主張しない・・・ほど良い艶もなかなかです。





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最終更新日  2011/02/25 01:28:59 PM
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