|
カテゴリ:食材を極める
●バジル(スイート、パープルリーフ、レタスリーフ、ドワーフ、イタリアン、レモン)
通常に売られているものは殆どがレタスリーフかスイートで、レタスリーフのほうが葉が大きい。パープルリーフはその名の通り紫色の葉をしていて、葉の外周にギザギザを有する。栽培は比較的に容易ですが、あまりに大量に出来てしまった場合はサッと茹でて水気を切り、オリーブオイルに漬けて置くか茹でたまま小分けにして冷凍しておくと何気に便利。冷気に弱いのでフレッシュを保存するときは冷蔵庫には入れないように。 ●ローリエ スープや濃度のついた比較的汁気の多い料理に重宝するハーブ。その他にはマリネやブーケガルニなどで使用する。ハーブそのものを食べるのではなく、香りを移すという用途に使われる事が多い。今日では乾燥させたものの方が多く出回り、生で使用するよりも苦味が無くて使いやすいが風味が損なわれやすいため、乾燥品でも保存は短期間にする。 ●チャイヴ(=シブレット) 細い筒状の草で、その香りはミニヨン葱(万能葱)に似ているがずっと香りが繊細で、飾りとして細かく刻んでスープやサラダなどに使用してもその風味は生かされる。栽培は比較的簡単なので家で育てれば一年中楽しむ事ができる。保存は水腐りするので、水分をなるべく近づけないようにすること。 ●コリアンダー 前記事で書いたハーブ。当方はあまり好きではないけど、世間一般には比較的好まれていて世界中で食されているハーブの一つでもある。フランス料理ではどちらかというとコリアンダーの種(種子)を使う場合が多い。生命力が強く栽培も容易で、使用する食材は特に魚料理と相性が良い。 ●ディル 葉の形状は細い羽のような形をしていて、種子もハーブとして使用する場合がある。葉のほうは特にサーモンとの相性が抜群で、付け合せなどにも使用用途は多い。サワークリーム、ヨーグルト、ソースなどに刻んで混ぜ込んだりもする。特にディルの香りを移したディル・ビネガーは美味で、サラダなどに使用するとより一層美味しさが増す。当方はこのハーブが一番好み。 ●マジョラム=オレガノ(スイート、ゴールデン、ポット、ゴールデンティップ) 特に肉料理に使用されるが、馴染みの深いところで言うとピザやソーセージなどに使われる事が多い。後述のタイムとの相性がよく、混ぜ合わせて使うときもある。生命力が強く、熱い気候を好むが一旦育ってしまえば寒くなっても中々枯れる事はない。当方の玄関先に大量のマジョラムが育っていて、毎朝出勤しようと玄関を開けるとマジョラムの香りがして良い感じ。 ●ミント(ペパー、ジンジャー、スペア、ガーデン、アップル、オーデコロン、ベニーロイヤル・・・その他) 種類が沢山ありすぎるハーブの一つ。今日でも新たな種がアレヨアレヨと出ては消えていく。シャーベット、酒、デザートなどに多く使われているが主料理にはあまり使われる事は無い。前にアルゼンチンで釣りに行ったときに蚊が大量発生していて、ガイドがミントを揉んで肌に擦り付けていたのを見て真似したら蚊が寄って来なかった。ミント万歳。 ●パセリ(カーリーリーフ(中国パセリ)、フラットリーフ(イタリアンパセリ)) 最も一般的で、今日広く親しまれているハーブと言えばパセリでしょう。カーリーリーフパセリはチアガールのボンボンみたいな葉の形状をしていて、刻んで使用したり飾りなどにも多く使われている。魚、肉、ジビエ、甲殻、スープなど使用法を選ばずその他野菜との相性も良い。小さい頃は母親にパセリを食べると血が綺麗になると教えられたけど、実際それが正しいのかは定かではない。 ●ローズマリー 2cmほどの針のような葉をもち、香りが強く、生えている場所に近寄るだけでローズマリーがあると解るくらいの芳香さをアピールする。葉が硬いので細かく刻んで使用する。一昔前には化粧品やリンスなどにも使われていたのを聞いた事があるが、現在どうなっているのかは知らない。使いきれなかったものは、ビネガーやオイルに漬け込んで香りを移すと良い。 ●セージ(パープル、パイナップル、ゴールデン) これも香りが強いハーブの一つ。育つと綺麗な紫色の花を咲かせ、葉にはほとんど虫食いが無い。牛のレバーやジビエ(家畜)などの香りを誤魔化すために使用されることが多いが、馴染みの深いところで言うとスパゲティのミートソースには必ず入っている。セージだけにソーセージにも使われて、チーズなんかとも相性が良い。栽培には少し時間が掛かる。 ●タラゴン 3cmほどの細長い葉を有する。当方は一番最初にこのハーブを食べた時に不味くて吐きそうになったが、今では好んで使用するハーブの一つになった。甲殻類との相性が抜群で、その他魚料理やスープ、タラゴンビネガーなどにも使用される。冷凍保存ができるが、乾燥には向かない。 ●タイム(ガーデン、シルバー、レモン、ウーリー、ゴールデン、EBアンダーソン・・・その他) 細い一つの枝から「これでもか」というくらいに枝分かれして、育つとイバラのようにも見えるハーブ。フレッシュでも乾燥でも保存は長期間可能。特に食肉(チキン、仔牛、ラム、牛)に使用することが多く、魚料理にも勿論使うことができる。栽培も容易で、その辺に種を植えておけば何もしないでも育つ。ニンニクとの相性が良いので、共用すると特に食材を引き立てることが出来る。 ●アンジェリカ 初めて聞く人もいるかもしれませんね、中心が空洞の茎からインパクトの全く無い大き目の葉が一枚づつ生えます。寒い所を好みむので、日本ではあまり出回ることがありません。料理よりもカクテルやリキュールの風味付けに使われる事が多い。薬草として出回っていることもある。 ●ベルガモット ベルガモット茶。聞いた事ありませんかね。薄い透き通るような卵型緑色の葉を有し、花は赤く、オレンジの香りがする。鴨や豚肉との相性が比較的よく、若い葉はサラダにしても食べる事ができます。 ●チャービル=セルフィユ フランス意外では無視されているハーブ。飾りに使用することが多く、香りはかすかに甘くどこかフェンネルに似た上品な味がする。サフラン、タラゴンとの相性がいいが香りが上品過ぎて弱いために、他と併用するときには量を考えながら使用する。当方的には、特に無くても困りはしないハーブかな。 ●クラーリー 毛に覆われたハート型、濃い緑色の葉を持つ。衣をつけて油で揚げて食べたり、若い葉をサラダにしたりする。あまり馴染みはないが、日本で一昔前には比較的流通していたハーブ。生では結構苦味が強い。 ●コンフリー 細かい毛が密集した細長い葉を有する。茎ごと茹でてホウレンソウのようにして食べたり、クロロフィル(青よせ)に使う事も多い。サラダでもいける。 ●カレーリーフ カレーの木に生える葉。形はローリエに似ていて、カレーを作る時のスパイスとして必要不可欠。 ●フェンネル=ウイキョウ(フローレンス、ローマン、ブロンズ) 葉はディルに酷似しているが、成長すると2mほどにもなることから見分けがつく。葉には殆ど香りが無く、根っこ、茎の部分を使用する場合が多い。球根のような茎の部分はセロリを球状にしたような格好で、チャービルに似た香りを有するがチャービルよりも上品ではない。生でも茹でても炒めても使う事ができるが使用食材を選ぶ。甲殻類、スープ、魚料理とは相性がいい。 ●レモンバーム 楕円形の淡緑色で、甘いレモンの香りを有するが食べてもレモンではないところがニクイ。別名メリッサとも呼ばれていて、このレモンバームには蜂が大量につくことでも有名。使用する幅は狭いがカクテル、デザート、お茶などに使う事ができる。 ●レモングラス 細長い硬い皮に覆われた茎で、皮をむいて株の球根を使う。香りが上品で、乾燥させて挽いて粉状にし色々な料理のインパクトに使う事ができる。魚のソース、鴨、豚などその幅も広い。 ●ラヴィッジ イタリアンパセリに良く似た葉の形状を有すが、風味はセロリに似る。湿度の多い場所を好み、栽培も容易。保存は常温で常に水分を補給してやる事。アルゼンチンでは比較的メジャーなハーブだけど香りが強いので国民にはあまり重宝がられていない。 ●サヴォリー(ウィンター、サマー) ローズマリーに良く似た葉の形状をしているが、香りはタイムに近い。葉が柔らかく、野生的な強い香りを必要としない場合に使用する。ピリッとした辛味があり、ソーセージの臭み抜きや肉料理、マスなどの魚料理に使われる事が多い。 ●スウィートシサリー オジギソウに良く似た葉をしていて、アニスに似た香りを持つ。デザートに稀に使用されるときもあって、プディングや果物と和えたり、その上品な香りは糖系との相性が良い。 ●タンジー 何処にでも生えている草、草といったらアレですが・・草。ゼンマイの葉に良く似ていて、ケーキスポンジに混ぜ込まれたり、カスタードクリームに添えられたりする事もある。しかし、なまじその辺に生えすぎているので商品価値として見たときにハッキリいって使えない。 ●クレス=クレソン 日本名は水セリ。ピリッとした辛さをもっていて綺麗な淡水が流れる場所の近くに自生する。使用方法は幅広く、スープ、ピューレ、飾りなど素材の味を邪魔しない程度の香りは結構オールマイティ。生命力が弱く、保存は冷蔵庫でもって2日。カイワレ大根などもこの種で、通称ガーデンクレスと呼ばれている。 ●タンポポ その辺に生えているタンポポの葉っぱ。フランスではメジャーな食材のため、タンポポ専用農家などもある。苦味が強く、サラダによく向く。 ●ラムズレタス=マーシュ=コーンサラダ 癖が無く扱いやすい。一般には殆どが生で食べるサラダに使用され、適度な苦味があるがちょっとウンコクサイ。 ●ネトル 大葉に良く似た葉をしているが、触ると棘があり指にプスプス刺さってかなりムカつく。ブイヨンのスープやジャガイモの料理と相性が良く、カクテルやビールなどにも使われている。 ●パースレーン=プールピエ 葉の形状は日本刀を鍔の部分だけにしたような感じで、中心から蕊が何本か出ている変わった形。あまり食欲の沸く形はしていないけども葉に厚みがあって、食べると非常に美味しい。かすかにナッツの風味を有し、その殆どはサラダとして供される。 ●ロケット=ルッコラ 今日比較的有名なサラダ用のハーブ。ゴマの香りがすると形容される事もあるが、そんな香りは全くしない。ピューレにしてグリーンソースに使ったり、飾りとしても使える。ピリッと辛い、そして個性的なハーブ。栽培も容易です。 ●サラダバーネット 太目の茎から可愛らしく小さな葉が連なる。現在はあまり使用されてはいないが、ラヴィコットソースには必ず入れたいハーブ。青臭く、キュウリに香りが似ている。 ●ソレル(フレンチ、ガーデン) ホウレンソウのような葉と味を持つが酸味がある。スープ、タルト、魚用のソース、オムレツ、シチューなど幅広く使えるわりにあまりメジャーではない。茹でてたり、バターとソテーされて食べられる事もある。 -----◇----- とりあえず羅列してみた。このページをベースにして次回はちょっとした応用料理を説明します☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[食材を極める] カテゴリの最新記事
|