はじめての蛍(後編)
蛍を見に行ったのですが、日没後すぐだったので、なかなか見つかりませんでした。小川のそばに小さくて白い花が咲いていたので、暗闇でもボンヤリと見えるので、一瞬それが蛍かと間違えてしまいました。しばらくフラフラしていると、ふと光ったような気がしました。気のせいかと思ったのですが、じーっと草を見ていると、その下で光っていたようです。立ち止まって、その草むらを見ていると、また光りました。たぶん葉っぱの下に蛍がいたようです。ふと他も見てみると、草の影が光っている所がありました。ただ私がイメージしていたのは、蛍が飛んでいるのを想像していたのでこれだけだと、なんか寂しいと思って、もうしばらく眺めていました。すると、離れたところから声援が聞こえました。この日は、私以外にも蛍を見たい人が、数十人もいたのです。その声のする方に行ってみると、蛍が夜空を飛んでいて、フワフワと空中を漂っていました。はじめて見た蛍に感激して、しばらく魅入ってしまいました。また、さっき見ていた草むらに戻ってみると、さっきよりも光が強くなってきたようです。はっきりと点灯しているのがわかりました。しかも次第に動き始めて、葉っぱの上のほうに歩いてきました。もしかして、そろそろ飛び立つのかな?と思ったら、飛びましたっ!ゆっくりですが、少しずつ上のほうに飛んでいきました。あまりにも危なげだったので、思わず「がんばって~!!」と声を掛けてしまいました。その声がきこえたのか、ゆっくりですが人の背よりも高く飛んでいきました。どこまで飛ぶのかと思ったら、木の枝に止まって休憩していました♪その後も、ほかの蛍を見かけました。結局20匹ほどでしたが、飛んでいる様子を見ることができました。