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カテゴリ:心をめぐる冒険
『ディア・ハンター』(76)の演技で 批評家から絶賛される。その後『クレイマー ・クレイマー』でアカデミー助演女優賞、 『ソフィーの選択』で主演女優賞を受賞。 その他、特筆すべき作品に『マンハッタン』 『恋におちて』など。主演作多数。 ―――ところで、祝祭男さんの好きな女優って誰ですかね? 祝祭男】 私が好きなのは、メリル・ストリープと ソフィア・ローレンってことになるんですけれども、 特にまあ、それについて深く考えたことなんて一度もないですね。 また考えようがない感じがします。 ―――端的にいってオッサン臭い趣味でしょう(笑) 祝祭男】 でもね、メリル・ストリープが果たして美人なのか、 という疑問を提出する人が、割と私の身の回りには多かった気がするんです。 まあ私の周りだけかも知れませんけれど(笑) 「それってどうなの?」という意見を結構たくさん耳にしました。 まあ、他人の意見というのはまあ全然重要じゃないですから。 それについて検証を試みたことはないです。 ―――好みって割と一貫している部分がどこかにありますよね? 祝祭男】 どうなんでしょう?それについては「そんな大したもんじゃないぜ」、 というのが私の考えですけれど。 その時の年齢、置かれている環境、それから体調とか、その時考えている有形無形の事柄にほとんど9割以上左右されていると思いますよね。 だから一貫してこういうのが好きっていうのは、ちょっと変だぜ、 と感じるわけなんです。 もちろんいくつかのパターンというものが出来てくることはありますけれども、 そんなのは勝手にパターンを作っただけであってね、 その都度その都度本当に欲しいものは、刻々と変化してると思ってますね。 ―――じゃあ、メリル・ストリープが好みだという話はどうなるわけですか? 祝祭男】 だから、それはそういう瞬間があったという記憶の話でしかないんでしょうね。そういう記憶を持っている自分をこれまで通りの自分だと認知して承認しているところがやっぱりありますからね。 だけどそんなこと、実は少しも信用ならないぜっていうのがまあ、 本心といえば本心ですよね。 ―――見栄えが良ければ誰でもいいんですかね? 祝祭男】 まあ、そういうところはあるでしょうね。 実際に日常的に一緒に過ごすってのとは話が違いますから、 見た目だけでいいじゃないか、と思いますよね。 だからそれは一時的な『夢』みたいなものでしょう。 ―――でも、実際に好みとか、惹かれるパターンはどんどん変わっていくわけですよね? 祝祭男】 まあ、話を自分のところに戻していくと、 これはもう見た目が美人かどうか、だけじゃどうにもならないですからね。 ある種の持続性が必要になりますから。 だからもちろん色んな要素がありますよね。 それで持ち堪えたりしている部分ってたくさんあるんだと思うんです。 でもそんなんじゃ本当に持続はしないですよね。もちろん「持続する必要なんてねえよ」とも言えますけれども、まあそうでない場合もあるんでしょう、人それぞれ。でも結局は無駄な努力かも知れません。 つまり、いろんな精神的な要素とか、自分の人間としての一貫性とか、 得体の知れないものを信じ始めたりしてカツカツの状態なんじゃないでしょうかね。 ―――本当はもっと動物的なんだ、ということでしょうか? 祝祭男】 どうしても人間は定住したり、農耕したり、文化的社会的な営みをしちゃうものなので、まあ次から次、というサイクルは大変ですよね(笑)。 父親になったらなったでそういう自分の一貫性とかを捏造しちゃうから、 ある程度そのまま持続していく。どっちがどうだとかいう問題ではなくて、 ひとまずそういうことも信用ならねえんじゃないかって思ったりするわけですよね。 ―――でもそういうことを言っていると、可能性だけが膨れあがっていって、いつまでも自分を限定することができない、自分はこういう人間だ、 と言えなくなるような気がしますが。 祝祭男】 だから、それはつまりそういうことなんじゃないんでしょうか? これはどんな異性に惹かれるか、だけの話じゃないんだと思いますよね。 ―――じゃ、話を戻しますけれども、メリル・ストリープ好きですか? 祝祭男】 ええ、そうですね。好きです(笑) ―――本当なのかな?なんだか良くわからなくなってきました(笑) 祝祭男】 ええ、私にもよく判りません。自分が言っていることも含めて(笑) ―――ま、今日はこのへんで。 それではまた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 21, 2005 02:58:30 AM
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