大統領就任式を見て
少し日数がたちましたが、今週はアメリカ大統領の就任式がありましたね。はじめての、白人以外の大統領ということもあって、ワシントンDCは空前の人出、就任式のもようをテレビおよびインターネットで見た人も過去最高だったそうです。かくいう私も、勤務中ではありましたが、ネットで見ている人のディスプレイを後ろから見てました(てへへ)。なんたって、これはちょっと歴史的に残る就任式ですから。といっても、最初から最後まで見たわけではなく、ちょうど宣誓の始まるころに仕事の区切りがついたので、そこから所信演説までの約20分間の試聴です(結局、肝心なところは全部見た)。もちろんあとから録画はありとあらゆるところで見られるんですけどね。初鰹を食べないと気がすまない江戸っ子みたいなもんでしょう。大統領の宣誓文は、憲法で決まっているそうです。それに対して、副大統領の宣誓はそれほどきっちりした規定がなく、何通りかあるそうですが、大統領のには無いくだりがあって、大統領のより少し長かったですね。へぇーと思ったのは、" I take this obligation freely, without any mental reservation or purpose of evasion" 「私はこの責務を自由に、いかなる精神的なためらいも逃避の意図もなく、ひきうけます」というくだり。仕事なんて、思い通りにならないことが絶対にあるのにね。いやなことしなくちゃならない時があるのにね。それを「自由に選んだ」ことにするって最初から約束しておくわけですな。こう決心することは、どんな責務をはたすにも大事なんだろうな、と思いました。大統領の宣誓にこれが入っていないのは、大統領になる人は最初からそんなこと言わなくてもいいように覚悟しておけってことなんでしょうか?先に副大統領が宣誓してその後大統領が宣誓するって決まってるそうです。私は就任式を今回初めて見たので、先例とくらべることができないのですが、副大統領も大統領も、どちらも宣誓は裁判官が先唱し復唱する形でしたね。そこで副大統領のバイデン氏は宣誓後すぐさま先唱者に"Thank you, Mr. Justice."と言ったのでした。その後何度も"Thank you"を言っていました。それを聞いて私は「この人は若い大統領を助けてりっぱに職務を果たしてくれるだろうな」という印象を持ちました。(自分も"Thank you"を言うように心がけよう。)一方オバマ大統領には、宣誓がおわるやいなや、先唱していた最高裁長官が "Congratulations!"と言ったのでした。これはこれで微笑ましいというか。オバマ大統領が4年後に再選されれば、今度はすかさず"Thank you"を言うかもしれませんね。いずれにしても、これだけたくさんの国民が自分たちの選んだ大統領の就任式を見守ったのですから、みんなで一致協力して、アメリカをよくしていってもらいたいです。日本では行政のナンバーワンの就任でこんなに盛り上がった事、ありましたかね?天皇陛下の即位でもこれほど注目されていなかったかも。日本人はどこで団結できるんでしょう?