ヴィッラ・カルチナイア=ニコロ・カッポーニの通訳を終えました!
京都での二日目で、ニコロの出番は、夜のメーカーズディナーで(於:サルヴァトーレ・クオーモ ザ・キッチン)で終わりました。それで、昨日、サルヴァトーレ・クオーモのお店への挨拶と打ち合わせで催事会場から歩いてすぐのレストランへ行ったところ 「わぁ!高岡さん!!」と呼び止める女の子。コック服をまとった姿はすぐには分かりかねて名前を名乗ってもらって、すぐにピンときました。僕の京都での現役時代最後の同僚と申しましょうか、後輩と申しましょうか。当時からお菓子職人として活躍していたYさんでした。10年以上ぶり、、、しかもすごい偶然に。催事会場でも、懐かしいお客様というかお友達というか、久しぶりの人に会えてとても嬉しかったです。さて、ニコロさんですが、まあ4日間、自分でもよく耐えたといいましょうか(^^;)、よく楽しんだと言いましょうか。歴史学者のフィレンツェ人、しかも生粋のフィレンツェ貴族=伯爵さま・・・・これ以上クセのある人間はいないのではないか、というぐらいに、通訳において、タジタジになることが多かったです。ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョあるいはタッソなどの文学者や詩人の名前が何回も出てきて(お客さんの来ない間はこういう話ばかりしてました^^;)、古い伊語で長い長い文章を延々と暗唱したりもしました。フィレンツェでしか通用しない言い回しや、格言、あるいは発音や言語の違いなども、随所に散りばめられました。お買い上げいただいたワインのボトルには「サインを入れる」と言うのですが、彼の場合は、独自の詩のような、独特のジョークを織り交ぜたメッセージを、そのお客様の名前やお買い上げ頂くまでの雰囲気を盛り込みながら、これまた難しい表現で書く。何度も説明を受けてようやくお客様に訳せても、そのユーモアが通じずに、キョトンとしてらっしゃったお客様もいらして申し訳ない気持ちになったりもしましたが、彼は意に介さずボトルごとに心こめて書いていました。最後のメーカーズディナーも印象的でした。やはり彼は学者さんなんですね。お客様にまるで講義するかのように、威風堂々と話をしていました。ワイナリーの誇り、貴族の誇り、家族への愛が膨大な知識の中心にあるのが分かったような気がして、改めてニコロ・カッポーニという人に興味と親近感を持ちました。メルローを効果的にブレンドした良質でバランスの良い味わいのキアンティ。キアンティ・クラッ...価格:1,837円(税込、送料別)名門貴族の風格を感じさせる伝統的なスタイル。キアンティ・クラッシコ[2007]コンティ・カッポ...価格:2,278円(税込、送料別)濃密かつ優美なリゼルヴァ。サンジョヴェーゼの魅力が満載。キアンティ・クラッシコ・リゼルヴ...価格:3,307円(税込、送料別)これら三つのキャンティ・クラッシコは、 1.我々家族が好きなワインだけを作ろう 2.価格を抑えてお客様に提供しよう 3.流行は一切追わず、我々の伝統的な味わいを表現しよう 4.食べるワインではなく飲むワインを作ろうという、家族全員の取り決めに基づいて作られています。4つ目は「食べる」というのは、ロバート・パーカー好みの果実凝縮しまくりのワインを指します。その言葉通り、「厳格なキャンティ・クラッシコ」だと思います。その美味しさは、ゆったりした時間と、家族や友人との空間の中で少し大きめのグラスでいただくことによって、限りなく充実した気持ちにさせてくれる一級品だと思います。この価格・・・やはり貴族、太っ腹!と言いたくなる価格です!!ニコロとは、これからもメール等で会話を楽しみたいと思っています。そして次なるヴィーテ・イタリアツアーで、できれば「ハンニバル」の舞台になったという(彼自身もエキストラで出演しています)、そしてブルネッレスキの手が加えられたかもしれないという カッポーニ宮 Palazzo Capponi alle rovinateにお邪魔させてもらえないかと、密かに思っています(^^;)