ヴィーテ･イタリア高岡（Hiruccio）のイタリアワイン＆主夫日記

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  フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクの「善き人のためのソナタ」

  【25%OFF】[DVD] 善き人のためのソナタ スタンダード・エディション価格：3,780円（税込、送料別）沈鬱で暗澹とした、それでいて静寂の極みと言った澄んだ冷たい空気、無機質な雰囲気を満喫しながら、最後に心地よい温かな光に身体が包まれて、感動に涙すら流してしまう。そんな映画には滅多にお目にかかれないと思うのですがここに存在しているんです。「善き人のためのソナタ」これは傑作ですね。素晴らしい作品です。冷戦時代の東ドイツのスパイ社会というものを克明に描いています。主人公は、西側社会かぶれしている劇作家の盗聴を命じられた忠実なる社会主義者であり、国家保安省「シュタージ」の典型的な「公務員」である中年男。表情に笑みが全くなく、所帯もなく、家族もなく、アパートには、人間的なぬくもりが皆無（育ち、教育というものが人間の心をいかに操作できるかということも考えさせられます）。彼は「反逆者を徹底に洗い出してやる！」と使命に燃えて盗聴を始めるわけですが、その劇作家と恋人の女優や仲間たちのやり取りを聞いているうちに、変化してくるんですね。いや～～、この映画に関してはあんまり「ネタばれ」したくないですね。ぜひとも観てほしいと思います。無表情に、大きなヘッドホンを頭にかけて盗聴する主人公と非常にコントラストのある劇作家の部屋の愛情と喜び悲しみ、苦悩に満ちた様子。「人間性を取り戻した」となるとどうしてもわざとらしい演出になってしまう危険性のあるところ、非常に抑制の利いた静かなリズムで、観る者をストーリーにグイグイとひきつけると同時に、全く押しつけがましさがなく、見事なまでの映像とそのモンタージュで「映画」を魅せてくれます。ラストには、これ以上スマートな展開はなかろう、という幕切れが用意されています。ある程度予想はできるのですがそれが展開される時、心と目頭が熱くなるのを禁じることができませんでした。観た後に飲むワインはこれが良い。ヴィンテージ・トゥニーナ　2005 　イエルマン【1/4より出荷いたします】価格：7,655円（税込、送料別）これはイタリアで唯一、「東側」なるものを感じさせる北東のフリウリの代表的な白ワインです。新しいスタイルながら、白ワインの美しさにあふれる、ワインを勉強しだした頃に、感銘を受けた数少ない白ワインの一つ。フランス品種と土着ブドウが精密にブレンドされています。濃厚で芳醇な赤ワインを悦に入りながら楽しむ・・・そんな雰囲気にはなりにくい映画ですから（＾＾；）【25%OFF】[DVD] 善き人のためのソナタ スタンダード・エディション価格：3,780円（税込、送料別）

  2010/12/27

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  ミッキー・ロークの「フランチェスコ」

  tsutayaでこのＤＶＤを発見した時は、思わず「わお、こんな映画もあったなあ！」と懐かしさを隠せず、声をあげてしまいました（＾＾；）【25%OFF】[DVD] フランチェスコ ～ ノーカット完全版～価格：2,993円（税込、送料別）リリアーナ・カヴァーニという女性監督で「愛の嵐」という作品で有名ですが、僕はその映画を観た記憶がありません。というか観た記憶はありますが、映画の記憶がない・・・観ていないと同然です・・・。（しかし直訳すれば「夜の門番」portiere di notteが　「愛の嵐」になる（＾＾；）ヴィスコンティの　「夏の嵐」もsenso=「感覚」「官能」ですからね。　セックスが絡むと日本語のタイトルもどうしても歪み　ますね・・・）倒錯した愛を描いて、非常に人間心理の暗部を描く監督というイメージでしたので、いわゆるステレオタイプ的に言えば　　「清貧の人＝アッシジのフランチェスコ」をどう描くか、というところはとても興味がありました。それにファーストシーンのタイトルロールで撮影がジュゼッペ・ランチと出たところでも僕は狂喜しました。マルコ・ベッロッキオ、タヴィアーニ兄弟の諸作品、あるいはタルコフスキーの「ノスタルジア」・・・光と影の職人といいましょうか、その色彩感覚も、僕の中ではヴィットリオ・ストラーロよりも好きな撮影監督です。音楽担当は意外や意外・・・ヴァンゲリスです。というか89年という制作年をとても反映していますね。「炎のランナー」の音楽と映像のシンクロは僕の映画史上屈指と言っても良い作品です（＾＾；）おお懐かし！【25%OFF】[DVD] 炎のランナー価格：1,117円（税込、送料別）この時点で「もうこの映画は勝ち！」という気がしてしまったわけですが（＾＾；）、そう話は単純なものではありませんでした・・・。イタリアの守護聖人であるアッシジのフランチェスコのフランチェスコ会は、スペインのドメニコ会同様に教皇庁の強力な権力を後押しするようにイタリアのみならずヨーロッパ、アメリカの宗教史に名をとどめる会派ですが現代のイタリアの左翼系、自由主義系の人たちからも非常に好まれている聖人さんですね。アッシジの裕福な商人の家系に生まれて、父親はフランスかぶれをした商売人で、母親はそのフランスで結婚をしたフランス女性です。映画の中では、普通にイタリア語をしゃべっていますが目が青かったのが、その刻印でしょうか。「商人は金稼ぎをしておればよい。戦争は貴族に任せとけ！」と、アッシジとペルージャの戦争に参加しようとするフランチェスコを諌める父ですが、結局参戦してしまい負け戦の末、数年間拉致と拷問を受けて、アッシジに帰って来たあたりから、ちょっと頭がおかしくなってきた。惜しげもなく貧者に「施し」をするようになり、貧民の住まう山の手に出入りするようになり、父親の商売道具まで「施し」てしまう・・・。ミッキー・ロークがナイーブでハンサムな、イタリア人にとっては、当時「エキゾチック」であったろうイタリアとフランスの混血青年を好演しています。映像は、降りしきる雨の白と石畳の黒のコントラストの強いイメージが多く、表情の細かいところは、こちら側が想像しないといけないほどに、ぼやけた印象があります。この辺りは、やはり映像全体の持つ力で、中世的世界の再現、あるいは暗澹たる中世の人の心の風景を表現したのだと思います。ただ、暗い映像ばかりでは勿論なく、フランチェスコが住むことになる、ライ病患者や貧民が暮らす山の風景は、霧に包まれた美しい緑の世界であるし、ぼろ着を身にまとった修道士たちが大半でも、時折現れる貴族や商人たちの衣装の赤や青の深みのある色調は、暗闇の中に半ば溶け込んでいるようでいて、印象的に鮮明に残ります。ミッキー・ロークやキアラ役のヘレム・ボナム・カーター（あの「眺めの良い部屋」の貴族娘役）など、キャンスティングが的確で見心地は良かったのですが、弟子たちが彼の人生を振り返りながら、現在と過去を行き来する脚本の在り方と演出の「キレ」、全体のリズムという部分では、今一つ、僕は乗り切れなかったというのが正直な感想です。ただ、そのアダージョで、エピソードのメリハリのない世界こそ、リリアーナ・カヴァーニ監督が目指したものかもしれませんが・・・。あの頃のミッキー・ロークといえばスター中のスターでしょ？その扱い方というのはマニアック過ぎて、理解されにくい気がしますし、僕個人はしっくりと来なかった・・・。でもね、やはりフランチェスコという人は、中世的キリスト教世界に本来の「愛」を吹き込んだ人でしょ。また数々のエピソードが物語るように、相当に「天然ボケ」の性向がある。そういう部分をミッキー・ロークとウンブリアの大自然で表現しようとした作家魂には感服しますし、もう少し良い環境でもう一度観てみたい気持ちが湧いてきます。映画を観た後に飲むワインは、やはりアッシジのお膝元のワインでしょう。アルナルド・カプライ・サグランティーノ・ディ・モンテファルコ　25アンニ　2005価格：7,854円（税込、送料別）サグランティーノというのは「サグロ」つまり「聖なる」葡萄と言う意味ですね。アッシジのワインとしてはこれ以上ない名前だと思いますし、ワインの質的にも大御所の風格をたたえたワインであることは間違いありません。このアッシジのあるウンブリア地方は、トスカーナ地方と隣接していることもありますので、文化圏的にはサンジョヴェーゼのゾーンとも言えます。その中の傑作と言えばこのワインでしょう。ルンガロッティ/ルベスコ・ヴィーニャモンティッキオ・リゼルヴァ[2003]価格：4,809円（税込、送料別）スタイルとしてはこちらの方が、はるかに古典的で映画の雰囲気には合うと思います（＾＾）

  2010/12/26

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  スティーヴン・スピルバーグの「ミュンヘン」

  2005年のスピルバーグ作品。彼自身がドイツ系のユダヤ人であることからも「シンドラーのリスト」に引き続き、なかなかに気合の入ったシリアスさを帯びた作品となっています。ミュンヘン スペシャル・エディション（2枚組）(DVD) ◆20%OFF！価格：2,100円（税込、送料別）素晴らしいなあと思ったのは、彼がユダヤ人もパレスチナ人もアラブ人も、人種を越えたところで、テロリズム行為を繰り返し精神的に追い詰められ、半ば半狂乱となってしまう主人公の元モサドのテロリストを描きながら、人間心理の苦しさ、重さ悲しさ、矛盾を丹念に表現している点です。「シンドラーのリスト」とともに、歴史的にも人種問題的にも非常にデリケートな部分を映画化しているために、「イスラエル寄り」とか「パレスチナ寄り」とかの批判はあるようですができればそのような言説に映画が侵されないこと、そのような意見は「映画の外」の事として、認識されるべきだと思います。スピルバーグが述べるように、この映画では主人公のテロリストの個人の心情が良く描かれていて、俳優の演技も情感を抑えつつ、緊張感に満ちた表情など、メリハリの利いた素晴らしい演技であったと思います。テロリストの中では、主人公のアヴナーのエリック・バナ。その妻のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ（かのサルコジの妻の姉！！）、そしてキーラン・ハインズ（あのＴＶシリーズの「ローマ」」でユリウス・カエサルを演じる！）が好きでした。また映像のカラーの抑制のきいた色調も非常に良く、テーマに沿った映像作りが成功しているように思います（ちなみに「シンドラーのリスト」の「赤いバラ」は僕は評価しません）。審美的で深みのあるスピルバーグ常連音楽家、ジョン・ウイリアムスの音楽も良かった。「シンドラー・・」同様に、殺しのシーンのオンパレードなので当然ドキドキするシーン、あるいは凄惨で血なまぐさいシーンが多いのですが、冷戦構造の時代のこともあって、スパイが錯綜してくると、どうも分かりにくくなって、その分、殺しのシーンに緊張感が持てなかった、部分もありました。あるいは、スピルバーグの演出にも「キレ」が欠けていたのかもしれません。殺しのシーンが続くと、ストーリー展開から読めるわけですから幾分その緊張感が薄れるという映画的な弱点もあると思います。何者をも信じられなくなった時、人は、その度合いの大小はあれ発狂するのだと思います。それでも、その不信と発狂の連鎖を人間は払しょくすることが出来ないでいます。経済の力で、その尖鋭化、硬直化した心理を和らげ、真実に鈍感で無頓着な圧倒的な大衆をまずは作らない限り、人間社会が生む、この矛盾、悲劇を繰り返さずにはおかないのだと言う気がしてしまいます。本質的な部分を知れば知るほど、怒りの連鎖だけが現れてしまうのが、この問題を抱える人間の心の大きな問題だと思います。ミュンヘン スペシャル・エディション（2枚組）(DVD) ◆20%OFF！価格：2,100円（税込、送料別）この映画に合わせるワインは・・・シリアスで真摯なテーマと言う点では、ピエモンテ、いえ、ランゲのワインを選ばずにはおれません。それでもいっぱしのエンターテイメントの映画＝ワインということなら、これでしょう。【6本～送料無料】カ ディ ピアン バルベーラ ダスティ2007ラ スピネッタ価格：4,021円（税込、送料別）

  2010/12/25

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  2011年チルコロ第一弾！！

  イタリアワインファンクラブ、またはヴィーテ・イタリアのイタリアワインスクール初級編として発足しました　　チルコロも、2011年で3年目を迎えます。毎回、熱心にご参加くださるイタリア、イタリアワインを愛する人たちのお陰です。心より感謝いたします！！さて、その3年目のチルコロですが、まずは1月～3月までのシリーズとして組んでみました。毎回５～7種類ほどのワインが料理との美味しい相性とともに楽しめて、しかもイタリアワインに興味を持った人たちと仲良くなれて、しかもイタリアクイズに挑戦して、トップクラスに入れたら賞品もゲットできちゃう！気軽にお付き合いできる会です。次回シリーズのテーマや日程をお知らせしますので是非いらしてくださいね！　2011年　第一クールのテーマ　　テーマ　　南イタリア　ＶＳ　北・中部イタリア　　南イタリアのワインをベースに、白赤、または品種別　　醸造法別で、ワインを比べ飲みしていきます。　　北部と中部、南部で歴史がまるで違ってくるイタリア。　　今までは一つの地域のワインにスポットライトを浴びせて　　来ましたが、今回は一度の会に、色んな地域のワインを　　比べ飲みしていただけます。　　料理との相性でもどんな違いを感じることが出来るのか　　楽しみですよね！　期日　　　2011年1月12日（水）　19：30～21：30　　　2011年2月 9日（水）　19：30～21：30　　　2011年3月 9日（水）　19：30～21：30　参加費　　　￥１５０００（税込、1月12日に現金にてお願いします）　各回参加　　　￥６０００（税込、毎回イベント開始時に現金にて頂きます）　　　　※終了時間は目安です。ついつい長引きます（＾＾；）　　※ワインテイスティングでは高岡がコメントしますが　　　特に意見を個別に求めることはしていませんので　　　自由に発言したり、高岡のコメントそっちのけで　　　おしゃべりしていただいてもかまいません。　　※繰り返しますが、とても気軽な会ですので、　　　難しい話は極力抜きです。もちろん、ワインや　　　相性に関する議論も大歓迎です！！　　※チルコロに参加される方は、イタリア文化好き　　　ワイン好き、料理やワインに興味がある人ばかりです。　　　年齢層は30歳代から40歳代が中心となります。　　　もちろん、法律的にお酒が飲めるなら年齢は全く　　　問われません。　　参加のお申し込みやご質問ははemailにて　　　viteitalia@maia.eonet.ne.jp　　または、携帯電話　090-3973-6688　ヴィーテ・イタリア　　高岡まで、ご連絡ください！！「阪急百貨店トスカーナ展」にてセミナーをする高岡です。

  2010/12/24

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  シルヴェスター・スタローンの「ロッキー４」

  （オリジナル・サウンドトラック） NOW＆FOREVER ロッキー4／炎の友情 オリジナル・サウンドト...価格：1,890円（税込、送料別） シルヴェスター・スタローンの「スタローン」のイタリア語の意味について、そして彼のオリジンとロッキーへの意気込みについては前回の「ロッキー３」で触れました。今回は、主人公ロッキーの苗字ロッキー・バルボアの「バルボア」について触れてみたいんです。イタリア語で　バルボア　Balboa を辞書で調べても出てきません。でも、似た語句で　Balbettare バルベッターレ＝ どもる　口ごもる　　　Balbo　バルボ　（形）　どもりのとあります。これでまたピンと来るのは、wikipediaのシルヴァスター・スタローンの項に　　出産時に産科医が鉗子の扱いを誤り、顔面の左側　（特に唇、顎、舌）の神経が傷つけられたため、言語障害　（舌足らずなイントネーション）と下唇の下垂という症状が残った。　　このことは少年期のスタローンを内向的にさせ、空想や漫画、　　特に映画へ興味を向けさせた。という部分。確かにロッキーのキャラクターというのは、特にパート１で顕著で、どちらかと言うと寡黙で、内に秘めたものと、内向的な部分と、ちょっと暗鬱な雰囲気が独特の印象を与えたものですが、スタローンの個人史と非常に結びつきがあり彼があくまで自分を主人公にしようとして脚本を書いたことが明白なんですね。このバルボアという名の男のキャラクターを考えるとロッキーの、ある意味、成金的なお金の使い方とその世間に向かう表現の仕方、家族、恋人に対する偏愛という描写がとても理にかなっている、と言う風に思うんですね。それで、今回のパート４なのですが、パート３でいわば黒人差別の一幕ををさりげなく見せたこのシリーズの社会性の表現は、今回アメリカとソ連（すでに「ソ連」という表現が古めかしく聞こえますね・・・）の冷戦構造をストーリーの根幹に据えている点に特徴があります。いわば国庫プロジェクトの一環としてすべてを科学的に解決していく冷血な東側と友情と愛と根性で成り上がる西側の対立構図があります。この辺りの二元論は実に馬鹿げていて、ステロタイプでもあって、うすっぺらい印象ですが、まあＢ級映画なのですから別に良いんです。今回で、強烈に感じたのですが、ボクシングの試合の殺陣といいましょうか、パンチの応酬の演出と演技がよろしくないんですよ。パート３のミスターＴあたりからなのですが、ジャブを受けるときのインパクトの瞬間の首が後ろにそれる、あのわざとらしい、本当のボクシングの試合ではありえないだろうという、首の反らし方というか、反らす瞬間の映像と効果音のシンクロが僕は好きなのですが、それがあのロシア人俳優にして、非常に甘いんです。スタローンにしても、アポロのカール・ウェザースもさすがに上手い！グローブが顔に当たる、まさにその瞬間に首が後ろに鋭く反れる。でも、ミスターＴやスウェーデン俳優でドラゴ役のドルフ・ラングレンはイマイチです。彼らがボクサーではなくそれぞれレスラーであったり極真会の空手家だからかもしれません。現にスタローンもウェザースも元ボクサーですからね。それともう一言つっ込ませてもらえるなら、あのラストでソ連の国民に垂れるスピーチの内容はなんじゃい！ということですね。「誰だって頑張れば、自分を変えられる、夢は叶うんだ！」と言うことなんですけど、なんちゅうか、今までの映画の展開と最後の死闘と脈絡がないというか、浮いている感じがして、吉本新喜劇のようにドド～とずっこけてしまいそうになるんですね（＾＾；）確かにロッキー的な思想としては１００％と言ってよい程のメッセージですわね。でも、これを聞いている聴衆は全員冷戦時代のソ連人です。ドラゴを応援に来て、その試合に熱狂して最後にはロッキーに声援を送りますが、彼ら自身が「変わりたい」などとは思っていないわけで、「余計なお世話やろ」という気がしたんです。しかし、この映画の製作年は85年ですから、ゴルバチョフの時代がこれから始まるという時代背景がありますよね。あの試合会場にいた政府要人も、まるで間の抜けたゴルバチョフでした（＾＾；）あれから25年も経って、あの映画から6年後に冷戦構造が崩れて世界の歴史の流れが変わったことを思えば、この映画のロッキーの最後のメッセージも、なかなか示唆に飛んだ刺激的な言葉だったんだと思えないでもないですね。ともあれ、ロッキーの叫び、ロッキーのアピールの矛先は第一作ではアメリカ国民の中でも貧民層に向かい、第二作では第三作ではアメリカ国民と資本主義圏の人たち、そして第四作で、ついに社会主義世界の人々にも目を向けて、全世界を視野に入れた戦略！という広がりを見せてきました（＾＾；）すごい！すごいの一言！スタローンは筋金入りの共和党員らしいですが、やはりな、という気がします。多分に政治的なメッセージを散りばめている。それが自由主義層からは、非常に性質の悪さとして映ってしまうんでしょうね。あのゴールデンラズベリー賞でのスタローンって、「最低の最低」という感じで評価されてますものね・・・・。非常に分かりやすい評価だと思いますが、この典型的マッチョな世界は嫌いではないです。最後に、この映画にジェイムス・ブラウンがライブを展開するシーン・・・最高だと思います。　Livining in America　♪これ以上アメリカと言えるシーンはない！と断言できるようなシーンでした。あの場面だけはまさに「ごきげんな」映画だったと思います。【25%OFF】[Blu-ray] ロッキー4価格：3,701円（税込、送料別）

  2010/12/23

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  トゥア・リータの「ロッソ・デイ・ノートリ」２００９

  アジィエンダ・アグリコーラ・トゥア・リータ ロッソ・デイ・ノートリ [2008] 8033481320123【Y...価格：2,340円（税込、送料別）このワインを一緒に飲む、ワインについてあまり知識を持たない人、あるいはほとんど日常的にワインを飲まないけど、ちょっぴり好奇心のある人に対して、　「イタリアのトップ中のトップのワイナリーの　　サードラベル的なワインでしょうか？」とまず言って、お注ぎします。でもこの解説は厳密な意味で間違っています。つまり本当は「サードラベル」ではなく「セカンドラベル」なのですから。ただ、価格があまりにも安いこと。あと、ファーストラベルが複数あって、世のコレクターたちの影響でワイナリー的には平等に醸造しているつもりでも、価格的な差が相当にあるために、あたかも価格の順番でカテゴリーがあるのかと誤解されている現状からも、このワインのリーズナブルさがイビツな感じがしてそれを自分の中で勝手につじつまを合わせようと「サードラベル」などと言しまいます。これが、トゥア・リータというこのワインのワイナリーに興味がある、あるいはもっともっとワインのことが知りたいという人と一緒であれば、その辺りの説明も加えていきます。安いワインですが、綺麗なワイン、美しいワインイタリアが誇れるワイン、非常に現代のイタリア的なワイン色んな評価の仕方があると思いますが、僕はネガティブな言葉をこのワインには一切持ちません。実は、リカーマウンテンで5分ぐらい、もう少し安くて飲んだことのないワインを飲んでみるか、それとも堅実にこのワインにするのか迷って、「やっぱこれよね！」と購入したんです（＾＾；）考えてみれば、2009年というヴィンテージは初めてでしたし昨年トスカーナツアーの際にこのワイナリーを訪れているので購入してしかるべきワインだったわけですが、それにしてもワインを飲んでから　「冒険しなくて良かった！」と心底思いました。こういうネガティブな「良かった」ってあんまり歓迎すべきではないと思うのですが、このワインが僕に与えてくれた瑞々しい官能性を考えれば、全くネガティブではない！と確信できます。色は紫色と黒みを帯びた、活き活きとした輝きのあるルビー色。香りをかぐと、思わず微笑がこぼれます。熟れたチェリー、ブラックチェリー、ブルーベリー、ハーブ系の香り土の香り・・・・非常に綺麗な果実香です。「熟れた」と書きましたが「煮詰めた」というニュアンスさえあります。ここに砂糖を加えた「ジャムのような」というニュアンスがないところが、またくどくなくて綺麗に感じさせてくれます。そして、鼻からすでに非常に感じられることですが、甘い果実香が「酸っぱさ」と共存しているんですね。これがなにはともあれ素晴らしく好い！！口の中で感じる酸味もグラスから嗅いでいたものと同様に非常に綺麗。果実香と一体化した「洗練味」さえ感じさせてくれるものです。綺麗な酸味があれば、綺麗なタンニンもなければなりませんが非常に細やかなタンニンが感じられます。酸とタンニンと言う味覚の「けん引役」ともいえる要素がアルコール分などの甘みの要素と一体化して、全体像を官能的にしています。余韻のほのかな果実香も、素晴らしい。一昨日書いた「サン・ジョルジョ」は南イタリア的なしっかりとした果実とスパイシーさとか苦みを伴った面白さがありましたがこのワインと比べるとなるとやはり少々野暮ったい。このクラスでは最も洗練されたイタリアワインといえるのではないかと思います。もしまだ飲まれていない人、このヴィンテージをのまれていない人は絶対にお勧めです。「ああ、ワインの酸味って素敵だな。サンジョヴェーゼって　良い葡萄なんだな」と、フランス葡萄の存在も感じながら、その味わいの底に流れるイタリア性、いえ、トスカーナ性、いえ、　「海沿いのトスカーナ性」と感じていただけるのではないかと思います（＾＾；）ロッソ・デイ・ノートリ 2008価格：2,184円（税込、送料別）さて、このワイン、妻の兄家族を交えた「すき焼」で頂きました。濃厚な甘辛しょうゆ系の香りと味わいを余りしっかりと加えず卵でさらにその味わいを和らげて、肉そのもの（近江牛！）のフレーヴァーが口の中にしっかり残っている所で、ワインを口の中に注ぎます。　そｇｌくせｎｙヴぇｗ；ｒし、ｆ；むんじょｖｇ！！幸せそのものですな。これほどまでにすき焼の肉を美味しく食べたことがない！というぐらいに美味しかった！！やはりワインの綺麗な酸味と果実香というのは、牛肉のフレーヴァーに合うんだなと。つまり、単体で頂く味わいも合体させたときの味わいも絶対に美味しい！と思わせる味わい。これがもう一つ上のライン、たとえば【12月16日から発送】ジュスト・ディ・ノートリ[2008]トゥア・リータ価格：6,615円（税込、送料別）などで合わせれば、やはり料理がやられてしまうなと思うんです。ワインとしては、さらに上を行く作品ですよ。それでも料理との相性となれば話は別。さらに、価格帯では全然違いますが、同じファーストラベルのこのワインでも、同じことです。◆世界のTOPメルローに名を連ねるトゥア・リータのフラッグシップ。【あす楽】レディ・ガフィ[2...価格：48,000円（税込、送料別）アメリカ人やイギリス人がいかにこだわりのない人なのかが分かります。というか、やはり慣れとか味覚的な親しみの度合いが問題なんでしょうね。しかしこの価格の差って、なんなんです？って思いません？僕は、このロッソ・デイ・ノートリをこよなく愛しますし、レディガッフィやシラーよりもペルラート・デル・ボスコやジュスト・ディ・ノートリなどを好みます。慣れ、味覚的親しみの度合いです。あなたは？最後に、今年このワイナリーの創立者であり精神的支柱でもあったヴィルジリオ・ビスティさんが他界されました。言うまでもないことですが、　「偉大なワインは１００％畑からできる」と断言するワイナリーの畑を休む間もなく手入れされていた方です。オーナーでありながらこの姿勢を貫かれた人を僕は他に知りません。心よりの冥福をお祈りいたします。

  2010/12/22

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  シルヴェスター・スタローンの「ロッキー３」

  【25%OFF】[DVD] ロッキー3 DTSエディション（初回生産限定）価格：2,243円（税込、送料別）　　スタッローネ　stallone　　＝　種馬（たねうま）これがロッキーの愛称であり、つまりはスタローンのイタリア語読みの意味となり、第一作を製作するにあたってのロバート・レッドフォード、ポール・ニューマンなどの制作会社が主張したキャストを拒否して、スタローン自身がロッキーを演じることに固執した、ひとつのモチヴェーションにもなっているのだと思う。つまりは、自分の中のイタリア性を何が何でもアピールしたい！という点です。（彼がロッキーを演じなければ「イタリアの種馬」という　ニックネームに信ぴょう性が生まれませんから、変更されて　いたでしょうね。）僕は全くスタローンには興味がなかったし、小馬鹿にしていた部分もありましたが、彼がイタリア系、いえ、シチリア系の父を持っていることと、この映画の脚本を彼自身が手がけて、そのオリジンを自ら演じることで少なからずアメリカらしさを表現することに固執しているところに興味を持ちました。第一作では、竹を割ったような「アメリカンドリーム」つまり、どんなに貧しくても、チャンスを自らつかみ自分自身の才能を磨いて、どんなに苦しくても自分を信じて恋人や仲間に助けられながら、がんばれば、夢は叶う。ロッキーの貧しく不器用で暗さを帯びた生活の描写や「夢」が勝つことではなく「リングに立ち続ける」というテーマであったことなど、現実感が映画にあったことがこの映画の成功に結び付いたと思います。第二作では、ちょいと堕落した、イマイチ切れ味のない竹を割ったような「アメリカンドリーム」富を手に入れ、落ちぶれても、妻の愛に支えられてがんばりさえすれば、夢は叶う、いや奇跡は起こる！しかし、買い物三昧でつかの間の幸せを感じるロッキーにも、妻の「勝って！」の一言だけでがんばれて、しかもタイトルまで獲得できるロッキーにもあまり感情移入できない作品に終わりました。第三作も、話の大筋は、ある意味同じようなもんです（＾＾；）強烈なライバルが出現したとたんに簡単にノックアウトを食らって、自信を失ったロッキーを励ましたのはかつての盟友アポロだった～、という友情譚ですな。あの筋肉ムキムキの男二人が海辺でトレーニングに励み、最後大きく成長したロッキーとアポロが水しぶきを上げながらスローモーションで戯れるシーンは、はっきり言って正視できるものではありません（＾＾；）かつて、山口百恵の「赤い衝撃」か何かで、三浦友和と海辺で戯れるシーンがありましたが、まさしくあれをマッチョ二人がやる・・・・いやあ、恥ずかしい！いや、分かるんですよ。彼らの友情の純粋さとか男気にあふれた世界、嫌いじゃないですが、海の色と彼らのパンツとかシャツの色合い、赤とか黄色とかそれにテカテカに光る筋肉・・・あのイメージにはちょっと辟易しました。でも、この映画にはもう一つのさりげなく触れられたテーマもありますよね。第一作にも二作目にもなかったもの。それは「黒人差別」というアメリカからは切り離せない人々の感情ですね。それが表現されたのは、あの義理の兄である飲んだくれのポーリーが、アポロのボクシングジムで「こいつら、あまり好かんのだ」というようなことをつぶやく所がありますよね。それが一緒にトレーニングを重ねていく中でいつの間にか和解されていくという所は、ロッキーの練習風景とタイトルマッチの中で、非常に綺麗に表現されているなと感じました。しかし、８２年の映画ですわ。映画のファーストシーンでいきなりサヴァイヴァーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」が流れた時は、ちょっと懐かしさと時間の流れを感じてしまって、愕然としてしまいました。《送料無料》（オムニバス） ナンバーワン・エイティーズ -ムービー・ヒッツ-(CD)価格：3,150円（税込、送料込）個人的な評価ですけど、典型的な80年代の、それも後世に残りそうもない平凡なロックですわね。音楽もひとつのファッションであるからして、この曲も映画とともに大ヒットしたからには成功を収めたと言えるでしょうし、「懐かしさ」を感じるからには、その時代を如実に物語る音楽ということは言えるかもしれませんが商業主義的に走りすぎた帰来は否めません。また、この映画では惜しい人を亡くしました。ロッキーシリーズの非常に大切な役割を担って来たトレーナーのミッキーが死んでしまうことによってシリーズは、大事な「老け役」を失ってしまいました。葬儀のシーンで棺にダヴィデの星が刻まれているらしいのですが、僕は見落としてしまいました。でも、スタローンのイタリア性の表現という意味の中でも彼の持つ政治的、思想的な部分を知る上でもさりげないこの表現は特筆に値すると思います。ともあれ、偉大なる老俳優の喪失・・・これからの作品でそれがどう響いてくるかも興味深いところです。まだ、４，５、それにザ・ファイナルがあるんですね（＾＾；）【25%OFF】[DVD] ロッキー3 DTSエディション（初回生産限定）価格：2,243円（税込、送料別）

  2010/12/21

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  初心者向けのイタリアワイン「サン・ジョルジョ」

  ワインのことは分からないけど、でもどうせ飲むなら「美味しい！」と納得したいし、さらにできればイタリアワインがどんなものか飲んでみたい！と、シンプルに思っている人にお勧めしたいワインがこれです。サンジョヴェーゼ　サン・ジョルジョ　　2006 　 ディ・マーヨ・ノランテ価格：1,397円（税込、送料別）南イタリアのモリーゼ州のワインです。長靴の踵の州であるプーリアの北に隣接している小さな州です。ナポリが地中海のティレニア海側ならモリーゼ州はアドリア海側です。地理的なイメージは掴めたでしょうか。これと言った産業もなく、非常に貧しい州ということも言えるのですが、昨今はパスタ産業、ワイン産業がインターナショナルなマーケットに進出している優良業界ということになりますか。モリーゼの不幸は、歴史遺産にも恵まれていないことですね。歴史的な大事というのが・・・ない。たとえば、ハンニバルがローマ軍に大勝した屈指の古代戦闘である「カンネ」はプーリア州の北部でしょ。軍港がモリーゼに合ったという情報はなし。古代ローマの街道もナポリ辺りからプーリアに抜けるアッピア街道はモリーゼを通ってないし、その他の街道もプーリアとかその北のアブルッツォは通っていないんですね。道がないということは、そこに歴史が開かれにくい・・・。ということは、モリーゼと言うところ、これから注目を浴びる可能性あり！と言うことになりますね。我々はワインで大注目して行きたいところです。それで、このワインの素晴らしいところなんですが、まず葡萄品種が　　サンジョヴェーゼなんですね。イタリアでもっとも広範囲にわたって耕作され最も耕作量も多い黒葡萄で、その潜在能力が最も発揮されるのがトスカーナ州であり、その最高地点が「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」、その品質向上に最も貢献したゾーンが「キャンティ・クラッシコ」と言えると思います。そして海沿いの新興地域でも、魅惑的で新しいスタイルのワインが多く誕生していますが、このワインは、いわばイタリアでもっとも田舎でできるサンジョヴェーゼと言っても差支えない（＾＾；）だって、北部の代表的な銘柄である　　サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャＤＯＣだって、周辺は発達したイタリアの中小都市だらけですよ。長友君のチェゼーナしかり！それで、このワインの格付けがＩＧＴ、つまりはテーブルワインの地域限定版といえる、ＤＯＣの一つ下に格付けされるカテゴリーに入りますが、これはイタリアワインを知る人なら当たり前の事ですが、ワインの質とはまるで関係のない、地域性を守るための法律ですから、「格が下」というのに卑下する必要なく逆に「だからこそ美味しいワインかも！」と開き直れるのがイタリアワインでもあります（＾＾；）で、そのＩＧＴの名前が　　テッレ・デッリ・オーシ　terre degli osciとあります。これはモリーゼ州の先住民族と申しましょうか古代の民族「オスコ人の地」という意味です。たとえば、イタリアの北西部ならリグーリ人、中北部ならエトルスク人、中北部のアドリア海側ならピチェーニ人、中部山岳部ならウンブリ人、ローマ界隈ならラティーニ人という紀元前のローマ化される前の民族の名前でして、それでピンと来て調べてみたのが古代のサムニウム人で、これはオスコ人の系統の中でもモリーゼを本拠とした民族で共和制ローマに　　カウディウムの屈辱という、山岳地帯でのゲリラ戦法で、一度は戦勝した民族ですね。で、このカウディウムが、もしやモリーゼか？と調べたのですが、ベネヴェントよりもナポリ側のカンパーニア州でした（＾＾；）ローマ人の物語（1）価格：2,415円（税込、送料別）ローマ人の物語（2）価格：460円（税込、送料別）ともあれ、ローマ化される前の自らの民族の名前を名乗りたがる、というのもイタリア人的ですね。サンジョヴェーゼというイタリアを代表する葡萄品種を使いオーシと呼ばれる先住民族の地でできたワイン、まさにイタリア国内でのインターリジョナル（地方を越えたワイン）と言いましょうか、　　「我らが大地のサンジョヴェーゼ、いかがでっか？」という感じですね。これは、イタリア国内のワインファンのみならず、全世界のイタリアワインファンに訴える効果もあります。なんせイタリアで一番メジャーな葡萄品種に違いありませんから。となると、その酒質、そのワインの個性、そしてコストパフォーマンスは充実していなければならない。ましてや、「南イタリアにおける最良のワイナリーでありたい！」をモットーに国際マーケットに打って出るディ・マヨ・ノランテ社のワインですもの。それで、テイスティングして思ったのは、　　ごうか～く！という嬉しい思いですね！！果実味の濃縮があります、香りの複雑味が、樽熟成させないワインとしては、ちょっとあり？というくらいに、あります。だって、バリックをかけていないのに、バニラや、ちょっとタバコ系のニュアンスまで出ているのですよ。しかもこの値段でっせ？確かに果実味の一部に、　「これ、ちょっと垢ぬけないモンテプルチャーノ？」と思える、山ブドウ的な野性味も感じさせますが、綺麗な果実（プラム、ブラックチェリー）と腐葉土的な香りがあって、十分に納得行きます。難を言えば、味わいの酸とタンニンに、もうひとつ突き抜けた洗練味がないことですが、このカテゴリーのこの価格のワインと思えば、十分に及第点をあげられるポテンシャルを持ちます。1000円台のワインで、この「洗練」を感じられるのはイタリアワインの素晴らしさではないかと思います。合わせる料理・・・僕は事情あって（？！）、とんかつソースをかけたトンカツと頂いたのですが、この豚の意外に感じた「クセ」をワインの果実味がコーティングしながら、ソースにもしっかりと絡んでいて、良い相性でした。この季節なら、ローストチキンに好し、また皆で鍋を囲んでのスキヤキなんかも良いでしょうね！！このワインの名前であるサン・ジョルジョですが、龍を退治した聖人として有名で、兵士や旅行者、そして農民の守護聖人だそうです。イングランドの国旗がいわゆる「聖ジョージ（ジョルジョ）の国旗」ですが、やはり十字軍の名残でしょうね、兵士の守護聖人と十字軍のシンボルである赤十字が国旗として残ってる。グルジアは、名前自体がジョルジョのロシア語系なんですね。道理で、その旗もサン・ジョルジョの旗の増殖です（＾＾；）でも、このワインは、「農民の守護神」としての聖ジョルジョということになりましょう。パーカー90点☆（ディ・マーヨ・ノランテ）サンジョヴェーゼ[2008]IGT（モリーゼ）価格：1,554円（税込、送料別）僕が飲んだのは、この2008年です。

  2010/12/20

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• やはり体調を壊しました・・・・＾＾；

  先日書いた「真夜中の超ロングウォーキング」のせいではないと思いたい。現にあの次の日には１０ｋｍ走ったんです。問題は、おとといの金曜日に「ぬる風呂」に長時間浸かってしまったことです。娘と風呂に入っていたのですが、この娘が、前も書いたかもしれませんが、イタリア語にハマっておりまして、風呂でも数を数えたり、もう大変なんです。それでついついこちらも無意識に長時間、それもぬるい風呂にいて、直後、鼻水、咳が止まらなくなってしまって楽しみにしていた、息子の野球の男親だけの忘年会もキャンセルしてしまいました。日記を見てみると昨年の今頃もインフルエンザにやられて長期に渡って苦しんでいます・・・。身体の調子を壊すと普段の普通の生活がいかに貴重で大切で時間を無駄にできないかに気付かされますね。健康になると「喉元過ぎれば」で忘れちゃいがちですけど・・・。とにかく、早く良くなります！

  2010/12/19

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  ロマン・ポランスキーの「オリバー・ツイスト」

  オリバー・ツイスト(HD) ◆20%OFF！価格：4,032円（税込、送料別）2002年の映画「戦場のピアニスト」でアカデミー監督賞を受賞したロマン・ポランスキー監督がその名声の余韻を背負って手がけた2005年の作品。原作は、大英帝国最盛期ともいえるヴィクトリア王朝の代表的作家チャールズ・ディケンスの同名小説。「ピアニスト」の時もこの監督の冷徹な演出と映像表現に感激しましたが、この作品でも、特にロンドンの街並み、貧民街の描写には、息をのむほどのリアリティーがあって、感動しました。ロンドンに辿り着いたオリバーが、窃盗集団の少年ドジャーにその巣窟たる場所に案内されるまでの路地の街並みや人々の喧騒の描き方は尋常ではありません。で、彼のこの2作に言えることですが（僕は遠い記憶として「チャイナタウン」「テス」のいくつかの映像を思い出しますが全体の記憶は皆無・・・）、ある意味、映画の贅沢さといいましょうか、凄みというのを感じさせてくれる数少ない監督という気がします。あの19世紀末のロンドンの下町、あるいは20世紀激動の二次大戦下のワルシャワを克明に表現しながらも、「これみよがし」という表現がなく、あくまでもストーリーを物語っていく「背景」にさりげなく存在させている点です。映画しかできない「贅沢」だと思います。これもこのユダヤ系監督の幼少期の体験と無関係ではないことは自明ですね（自らホロコーストの時代を逃亡生活でしのいでいますし、母親は強制収容所で失っています、70年代の幼女凌辱事件は容易にその精神面でのゆがみを表すものかもしれませんが、映画と結びつける必要はないでしょう）。それにしても、この人間の無情さといいましょうか、非道さ、あるいは現代からみれば犯罪でもこの時代なら立派に「良心」から発しているものといえる心情まで、オリバーを取り巻く人物像がとてもくっきりと分かりやすくコントラストを持って表現されていて、好感が持てます。それは当然善悪の二元論ではない、豊かさの矛盾といいましょうか人間らしさの無情感があります。最後にオリバーは救われるわけですが、これもあの時代なら奇跡以外の何物でもない・・・。オリバーを演じた役者への演出も感情表現が抑えられていて、美しい顔立ちがまるで能面のようでもあるんですね。それがまた神業と思えるほどの光り輝く魅力になってる。様々な悪事や人間の無情が描かれていますが、「昔はこんなこと日常茶飯事やったんやろな」と映画上映中終始感じることになります（＾＾；）また当時の司法の未熟さですね。犯人が捕まえられると差別感情と人間のエゴだけで人間が裁かれ、簡単に死刑になっていく恐怖。ああ、あの時代に生まれなくて良かったな、とつくづく思いました（＾＾；）それにしても、大英帝国最盛期頃が背景にあるんですね。今「坂の上の雲」をＮＨＫでやっていますが、時代的にもちょうど江戸から明治になる時代ですよね。光が強ければ強いほど闇も濃くなると言いますが、大英帝国艦隊のための労働を孤児院の子供たちに強いているシーンとかそれを宗教で持って子供たちを洗脳して利用しているシーン、また私腹を肥やした大人が文字通りデブデブになってるシーンとか、社会の在り方が本当によ～く分かる映画です。同じ時代を扱った映画として、おそらくは「ハリー・ポッター」なんかもそうなんでしょうが、やはりその表現の目的と言いましょうか、作家の思い入れといいましょうか、それが違うと胸に刻まれる深みも変わってくるように思います。子供を主人公にしていますし、エログロ系シーンもありませんので、家族で見るのもお勧めです！！【21%OFF】[CD] （オリジナル・サウンドトラック） オリバー・ツイスト オリジナル・サウンドト...価格：1,991円（税込、送料別）

  2010/12/18

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  ダイアン・レインの「トスカーナの休日」

  リトル・ロマンス(DVD) ◆20%OFF！価格：2,100円（税込、送料別）僕にとっては、「リトル・ロマンス」のダイアン・レインですわ。「おぼこい」感じのする顔立ちですわね。だから少女時代は映えたけど、それ以降、どうも「女」をアピールした作品に恵まれなかったのかという気がしますが、どうなんでしょう？実年齢的にいっても、今４５歳（そういえば僕とあんまり変わりないわね）、やや肌もたるみ、女性としての内面の円熟味、インテリジェンスと外見の柔らかな美しさが出てきて、良い味だしてます。それでもやっぱり「おぼこい」イメージはまだある！というのが逆にダイアンファンには良いんでしょうね。物語は、離婚して傷心中の女性作家が友達（体内受精をさせて子供をもうけようとしている中国系のレズビアンこの女性の”すっとんきょうな”顔立ちが一味あって良い）の勧めで、トスカーナを旅して、ひょんなことからコルトーナの屋敷を衝動買いしてしまう。不動産業者とのロマンスに発展しない交流や、家の改装の労働者であるポーランド人、また現地の地主との交流。そしてもちろん決まり事のようにやってくるイタリア男とのロマンスを落ち混ぜつつ、トスカーナで巻き起こる彼女の軌跡が描かれます。一つの枝葉として、現地に住む、フェデリーコ・フェッリーニに昔であったという謎の女が、ダイアンの良き理解者というか、常に「生きる」ことに対する刺激を与える存在になるわけですが、この監督のフェッリーニ趣味が脚本のいたるところに出ていて、イタリア映画好きにはハハ～～ンと思わせるシーンがいくつか出てきますが大したインパクトはありません（＾＾；）「トスカーナの休日」英語のタイトルですと「トスカーナの太陽の下」というものですが、原作は知りませんがローマもポジターノも出てきますね。特にイタリア男とのロマンスのシーンは、「やっぱ地中海でしょ？！」とでも言わんばかりのポジターノそしてティレニア海が出演します。この辺りは、痛快な感じで面白い。脚本は練られていて、ラストに近づくにつれて、色んな仕掛けの種明かし的なシーンがあって、面白く、少しばかり気持ちを揺さぶられるシーンもありました。あまり期待していなかったのですが、期待以上に楽しめました。イタリアの深みの部分を探求するというより今のアメリカ人的な視点で、ステレオタイプなイタリアを満喫すれば良いのではないかと思います。それでもちょっぴりスパイスのきいたディテールもあって軽いだけの映画でもない。ラストシーンで、劇中何度も登場する、ダイアンの家から見える祭壇に花を捧げる男優がマニオ・モニチェッリと知って、「ここにも隠し味があったか」と思いました。これは、イタリア喜劇映画の監督ですね。僕はsperiamo che sia femmina　日本のタイトルで「女たちのテーブル」を、イタリア語を勉強し始めた頃に観た記憶しかありませんが、イタリアでは巨匠のレベルです。彼も良い味出してた。離婚あり、浮気あり、妊娠あり、出産あり、初恋あり結婚あり、ロマンスあり、悲恋あり・・・恋をめぐるイベント・オンパレードのまさしく「地中海のイタリア」を体現した映画です。トスカーナの休日（期間限定）(DVD) ◆20%OFF！価格：1,200円（税込、送料別）

  2010/12/17

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• 真夜中の超ロングウォーキング

  １２月１４日夜から１５日朝にかけての出来事です。京都ロスコでの充実したひと時を過ごして、うっかり乗り遅れかけた最終電車に乗って帰宅するつもりでした。そのまま素直に帰れれば、駅からの徒歩30分ほどを見積もっても午前１時頃には家に帰れたはずです。塩野七生の「十字軍物語」を読みつつ、それでもほろ酔い気分で集中することが出来ず、転寝したり、目を覚まして大津、瀬田、、、、守山ぐらいまでは全然意識もはっきりしていたんです。　「ああ、もうすぐやな・・・」と思って、目を閉じて、一瞬だけ（と思って）瞼を開いて、外を見ると、どこかの駅に到着していて　「稲枝（いなえ）」の文字が見えるではありませんか。「ん？いなえ？inae?イナエ？・・・」頭がぼうっとしてて、音としての記号は脳内で反駁されているのですが、意味が全く認知されません・・・。電車の中も乗客はまばらで、いつものわずかばかりの人込みさえありません。「あ、やば！」と気づいたときには時すでに遅し。近江八幡から３駅も遠い稲枝駅に着いた列車は無情にも扉を閉じて、その次の河瀬駅まで僕を運んでしまいました。もちろん最終電車ですから、この時間に京都方面に出る電車はありませんし、ましてや閑散とした街の駅ですからタクシーなど停まっているはずもなく、これは妻には悪いけど明日は午後からの勤務だから迎えに来てもらってもしょうがないよな、と子供たちと寝ているはずの自宅と携帯に電話をするのですが一行に起きて出てこない。その時点での選択肢は僕の中で二つ。一つは、駅で眠って、朝一番の電車（５時過ぎ発）に乗る。もう一つは、河瀬駅から２０Ｋｍはあるであろう道を歩いて帰る、でした。タクシーを電話で呼んだとしても５千～１万円では利かないでしょうし、自分の馬鹿でさらにあほみたいなことにお金を払う余裕は僕にはないのでした。近場の宿に泊まる、という選択肢も同じような意味でバツ。で、歩いて帰るというのはあまりにも現実的でないと思い、駅の構内でしばらく椅子に腰かけて目を閉じていたのですが、風が強いんですわ。「こりゃ１００％風邪ひくわ」と悟って、同時に「もし歩いたとして朝方到着するのは同じことやし、となると歩いて帰ったらスリルもあるし、身体も温まるやろから風邪ひくこともあるまい！」と思ったんです。それに、実は僕はこの８月ぐらいからフルマラソン出場を目標にトレーニングを続けているということもあって、長距離に対する気持ち的な免疫はできてたんですね。トレーニングも兼ねられるという思いもあって、　　「ほな、いっちょ行ったろか！アホな俺！！」と思いながら、意気揚々と出発したのでした。出発して、駅周辺の集落を通って、広大な田んぼの真ん中に出ると、星満天の夜空ですわ。　　「ひえ～～楽しい！ラッキー！！！」と心躍るスタートになったんです。さらに驚いたことに、あろうことか、流れ星がビュンビュン流れてる！数分、数十分置きにヒュッと流れる。一度などは、南西のそらにヒュンヒュンヒュンと三連発！！家に帰るまで１６発の流れ星に遭遇しました。もちろん、あまりにも沢山流れるものだから、願い事もたっぷりしておきました（＾＾；）さて、見覚えのない、暗闇の田んぼ道をあるいて１時間も経たないうちに左足の裏に突き刺さるような感覚が現れました。「石かな」と思って、何度も革靴を脱いで、靴下も脱いだりしてその石を落そうとするのですが、一向に痛みが取れません。それで道すがらのコンビニに寄って確かめると、なんと、そのカンパーニアにもピエモンテにもシチリアにも一緒に連れ添った靴の、なんていうんだろう、内部の留め金みたいなものが突出してきてるんですね。釘のようなものです。それで応急処置としてトイレットペーパーを噛まして再出発。その先で今度は反対の右足の靴にも同じような問題が生じて両足トイレットペーパーを入れた状態で一人行軍です（＾＾；）１０ｋｍぐらいは歩いたかなという地点でいつも良く通る道に合流して気持ちがちょっと楽になりました。それまでは「冒険」のスリルも幾分かは感じられたのですが当然不安感もありました。それでそれからは「もう道に迷うことはない」という安心感は得られましたが、今度は真夜中にスピードを上げて往来する車に注意する必要が出てきました。おそらく車の運転手も僕を発見してビビったと思うんです。田圃の真中を真夜中に歩く謎の男・・・。歩道がある場所って半分くらいだったでしょうか。しかも僕の服装は黒基調でしたから。安土を通るころは、実家がありますので、そこに行く手もあったのですが、もうここまで来たからには！という感じで一気に自宅に向かいました。最後の５ｋｍぐらいは、特に臀部と膝が痛くなって大変でしたが１時１５分に出発した真夜中ウォーキングは５時ちょうどにゴールインすることができました。これが本物のフルマラソンならどんなに良いだろうかと思いましたが、これはまさに現実の、酔っ払って駅を寝過した顛末ですので、充実感のある一方で、寒々と自分を見つめるもう一人の自分がいます。帰宅して、寝てしまってはもう半日丸つぶれになることは目に見えてましたから、ＴＶをつけて、子供たちが起きてくる時間まで過ごしていました。それでニュースを見て、びっくり！僕が見た流れ星って　　「ふたご座流星群」という奴だったんですね。「たまたま見てしまった」にしてはこれ以上貴重な豪華な体験はないと思える経験だったんですね。とはいえ、二度としたくない体験、それでも、爽快感、痛快感も味わえた出来事でした。

  2010/12/16

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  ヒース・レジャーの「カサノバ」

  【25%OFF】[DVD] カサノバ価格：1,126円（税込、送料別）僕はこの男優の映画はほとんど見ていませんでした。「チョコレート」という映画で自殺する暗い息子役は印象的でしたけど。今も「ヒース・レジャー」を「キース・レジャース」と一度書いて、間違いに気づいて自分で吹き出していたところです（＾＾；）でも、夭折した名俳優として伝説化しようとしているレベルの俳優ですので、通常は監督の名前と映画のタイトルを最初に持ってくるのですが、あえて俳優の名前を出しました。イタリア好きな人にとっては、ヴェネツィアの壮麗な風景と宮殿の内装、衣装の美術は圧巻です。特にファーストシーンでカサノバが追手から逃げ込むヴェネツィア大学のシークエンスの撮影はヴィチェンツァ近郊のテアトロ・オリンピコでの撮影だそうです。パッラーディオ設計の世界遺産！！僕行ったことがなかったので、ピンと来なかったのですがルネッサンス的で美の極みといった場所だと感じました。すごい空間、あれを見るだけでも価値のある映画！ただ、いかにもコンピューターで処理しましたというような特殊撮影もあって、少々興ざめの部分もあったりしました。サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会に映える晴天の風景の「青」が非常にわざとらしく、リアルじゃない。ただ、この映画のストーリーの軽快感、コメディー性からするといかにも相性の良い選択かもしれませんが、でもヴェネツィアでほとんど撮影された映画・・・・空も本物の色が欲しかった。酔いしれると言えば、軽快にメドレーされるヴェネツィアのバロック音楽もいいですね。ヴィヴァルディ、マルチェッロ、アルビノーニ・・・【21%OFF】[CD] （オリジナル・サウンドトラック） カサノバ オリジナル・サウンドトラック価格：2,054円（税込、送料別）ただ、特殊撮影の部分と、このアコースティックな音楽との相性もイマイチで、「こなれない」印象がありました。でも、ヴェネツィアの作品なのだから、ヴェネツィアのバロック音楽で行きたい！というこの映画作家の「やる気」というのは感じますね。ある意味、外人的な発想、という印象もぬぐえませんが。それに、カサノバが永遠の愛を手に入れるための手練手管で人物関係がしっちゃかめっちゃかになる、どたばたコメディーでもありますから、いかに明朗なヴェネツィアのバロック音楽と言えど、少々お上品すぎる帰来がある・・・。ともあれ、僕にはそれほどセクシーには感じなかったヒース・レジャーですが、俳優陣には大好きなジェレミー・アイアンズもいて、いい感じです。女優陣は、フランチェスカ役のシエナ・ミラーは綺麗で上手いのですが、カサノバの永遠の愛の対象としてはちょいと迫力不足ではという気もしますが。それにしても、アル・パチーノが出ている「ヴェニスの商人」やグウィネス・パルトローの「恋に落ちたシェイクスピア」にしてもそしてこの映画にしても、女優が男装するシークエンスが印象的で僕は結構ワクワクするんです（＾＾；）その男装した女優さんにうっとりするんです。女装した男優にはあまりうっとりしませんが（＾＾；）それに「宝塚」も僕の趣味では全然ありません・・・。というか、こういう歴史劇において女優が男装するような「様式」というものが存在するんでしょうか。なんか胸キュンなんですよね、シェイクスピアの趣味でしょうかね。イタリアとは無関係そうなアメリカ、イギリス、オーストラリアの俳優が名を連ねる映画です。田中裕子が西太后を演じるようなものですね（＾＾；）

  2010/12/15

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  シルヴェスター・スタローンの「ロッキー２」

  【送料無料】ロッキー2【Blu-rayDisc Video】価格：1,499円（税込、送料別）映画は、「ロッキー」の最後の決闘シーンが終わった直後からがファースト・シーンとなります。そこで度肝を抜くような非常にひどいメイキャップと照明のシーンがあって、　「これは、だめだぁ～～！」と直感するしかなかったのですが、その後の展開も有名人になったロッキーが、買い物三昧するシーンだとか、エイドリアンが決闘を好まないという一事で練習に身の入らないロッキーがつづられ、エイドリアンが　　「闘って！そして勝って！」と言うやいなや猛練習に身を投じていくロッキーの単細胞というかシンプルにして純情な青年像が第一作よりデフォルメしたような格好で表現されていて、笑ってしまいました。それでも、ある種映画に正直に出てくるのは、ロッキーと言うアメリカの貧しい青年が一躍スターになると、お金が入りだしどうしても自己制御が利かなくなってしまい、アイデンティティを見失っていく様をスタローンはかなり好きで、肯定的に捉えている所です。半分、見る側の気分としては「そういうのに付き合ってられるか！」となってしまうのですが・・・。純情無垢な青年が、竹を割ったようなキャラクターの監督が演出した作品と言う意味の面白さはあると思いました（＾＾；）それにしても、第一作で見られたＢ級映画なりの真摯な映画への取り組みというものは、第二作になってちょっと影をひそめて正真正銘のＢ級映画になってしまった、という印象はぬぐえません・・・。【25%OFF】[DVD] ロッキー2 DTSエディション（初回生産限定）価格：2,243円（税込、送料別）

  2010/12/14

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  イタリアワインファンにとってのオアシス、笹山等の「ロスコ」

  阪急百貨店イタリアフェアのセミナーの反省会＆慰労会を兼ねてＵさんとロスコの笹山さんを訪ねました。Ｕさんは、大学の先輩でして、でも彼はスペイン語の人。共通の知人が何人かいることが分かって、また彼の映画や演劇の好きな人なので、学生時代に観た映画の話など出来て楽しかったです。思い出話がほとんどだったでしょうか（＾＾；）色々と話し込んで、気付いたら最終電車ギリギリの時間になっていたのでびっくりしました。No.90007二本購入で送料無料！レ・マンザーネ　プロセッコ・ディ・コネリアーノ・エ・ヴァルド...価格：1,995円（税込、送料別）最初に飲んだのが、ヴェネト州トレヴィーゾ県のこのプロセッコです。泡と酸に力強さがありませんが、香りが実にクリーンで濃厚なフルーツ香を持っていました。洋ナシや白桃・・・数あるプロセッコの中でも良く表現されていると思いました。次に飲んだのはコッリ・ディ・ルーニ。トスカーナ州とリグーリア州にまたがるＤＯＣですね。グラディウス・コッリ・ディ・ルーニ・ビアンコ[2009]年・アジエンダ・ヴィニコラ・ラバイア・...価格：1,449円（税込、送料別）果実の力強さが感じられて素敵なワインでした。まったりとしたら・フランスのような洋ナシ系の香りと苦みのある柑橘系から蜂蜜の香りまで。地中海のイタリアらしい分厚くて田舎臭いワインなのですが、及第点をしっかりと越えた果実味とアルコールの甘み、個性としての苦みをしっかりとワインに蓄えて、素晴らしいワインでした。リグーリアらしくヴェルメンティーノ、アルバローラ、マルヴァジアのワインです。次なるワインはアルト・アディジェのピノ・ビアンコでした。これも特に大当たりの素晴らしいワインでした。ソーヴィニョン的なグリーンのノートとしっかりとした果実香を感じさせて、口の中での酸とアルコールのメリハリあるストラクチャーが好感を持たせます。フランチャコルタにもブレンドされるブドウですがイマイチキャラクターが掴みきれないブドウだと思っていましたが、このワインは全体の個性がきっちりと出ていて良いです。次の赤ワインはこちら！これも素晴らしいワインでした。酸がしっかりしてて、それほどタンニンのないクラシックなバルベーラの特徴が良く出ていますし、それでいて赤い果実系フローラルな香りがしっかりとあります。それでいながら肩肘張った凝縮感もなく、素朴さと洗練性を兼ね備えたワインと言えます。チーズはパルミジャーノ・レッジャーノとピエモンテのアルタ・ランガ「ラトゥール」を頂きました。ロビオーラ・ディ・ロッカヴェラーノ的なフレッシュタイプのチーズでとてもノスタルジックな気持ちになりました。これも素晴らしいチーズ。こういう質の優れたチーズと、見事なセレクトでサービスしてくれる笹山さんの存在は、まぎれもなく「都会のオアシス」ですね。Ｕさんとの楽しい話も相まって、気持ち良く酔っ払った夜でした（＾＾；）お陰で帰宅時に前代未聞の大失敗＆未曾有の体験をすることになるのですが、それは明日書きます（＾＾）

  2010/12/13

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  ジェイソン・ライトマンの「マイレージ・マイライフ」

  マイレージ、マイライフ(DVD) ◆20%OFF！価格：2,352円（税込、送料別）僕よりも少し世代的には上か同じぐらいのアメリカの独身ビジネスマンの生活を軽快にまたほんのちょっぴりの憐憫と哀愁を込めて描かれた秀作だと思いました。独身貴族と言うのは死語と化したのかもしれませんがアメリカ中の企業を飛行機で巡って、解雇宣言をトラブルを起こすことなく一人一人に告げていく仕事をしているのがジョージ・クルーニーの役どころ。ある意味、今一番業績の良い業界（？）ともいえる仕事をしながら、結婚に興味を示すわけでもなく、家族とも距離を保って、出張各地での軽い女性関係を楽しんでる。その彼の夢は、マイレージを貯めて飛行機の中で機長から表彰を受けて、航空会社のＶＩＰとなること・・・というさもしくも超現実的なもの（＾＾；）この映画で感心したのは、そういうクルーニー的な人生を批判するでもなく、制裁を加えるでもなく、全体のストーリーを経て　　「なんやかんや言っても、この生き方を続けて　　　いくしかないやん」という「元の鞘」に収まって、チャンチャンと終わっていくところです。おそらくはアメリカでも日本でもそういうレベルのビジネスマンっていると思うんです。で、僕のような地味な人生を送っている一般人は、ある意味羨望と妬みの相混じった感情を持ってしまうので、何やら批判めいた、ある意味教条的、原則的、説教的なニュアンスのセリフなり、エッセンスを組み入れてもらいたいと思ってしまうのですが、この映画は一度だけクルーニーが友人（セックス）に対して結婚願望を持つ、いわば現在のイケイケ独身人生を見直すような行動を起こすのですがあっけなくポシャッてしまって、　「やっぱこっちが俺の人生だよな」という所に収まっていくんですね。映画はこういう感じがいいんです。「そうじゃないやん！人間の喜びって結婚して子供持って・・・」なんて説教臭いことは言いっこなし！どこの航空会社が一番得なマイレージ制度を持っているとか、どこの都市のどの飛行場のサービスが良いとか、どのホテルで泊ると一番得かとか、そういう情報に敏感に反応するような人間達をにやにやと見つめながら描写していると言いましょうか。そういう作家の視線が感じられて楽しかった。クルーニーはもちろんセクシーだし、カッコ良いし、存在感だけでもいい感じ。それでその相手役のヴェラ・ファーミガという女優が貫録あって良いですね。アメリカ女のある種理想像なんでしょうか。白人、金髪、凛々しくてセクシーで、いくつもの自分をしっかり演じきってる。それにしても、男のキャラクターと言うのはちょっとさもしいしカッコ悪いし、情けない感じがします。これがクルーニー以外の役者だと映画にならんのちゃうかな、と思ってしまう（＾＾；）　　　「智（ち）に働けば角（かど）が立つ。　　　　情（じょう）に棹（さお）させば流される。　　　　意地を通（とお）せば窮屈（きゅうくつ）だ。　　　　とかくに人の世は住みにくい。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　夏目漱石「草枕」なんで、漱石やねん！という感じですが、このフレーズが頭をよぎりました。人間社会を泳ぎきるためのバランス感覚って、難しいですよね。この映画は、アメリカのビジネスライフの中でのそんな風情を描写しているのだと思いました。《送料無料》（オリジナル・サウンドトラック） オリジナル・サウンドトラック マイレージ、マ...価格：2,580円（税込、送料込）

  2010/12/12

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• 娘との休日

  たぶん、一年以上ぶりにだったと思います。ウィークエンドに娘と二人で過ごすことなんて。だって、この一年は激しく、息子の少年野球に付き合ってきた時間でしたから。ようやく、当番制で一カ月に数回育成活動をするだけの期間に入って、それでも１２月の第一週目の週末は両日とも当番になっていたので、今日が初めての「非番」となりました（＾＾；）妻は仕事。息子は野球。だから自然と僕は娘と過ごせる。でも、みっちり付き合ってみて、色んな事に気付きました。一番強く思ったのは、娘とつきっきりで一日いるのは結構「疲れる」ということでした。最初は嬉しくなるくらいに甘えてくれるんですけど、だんだん鬱陶しくなってくる（＾＾；）それで家の整理整頓をいっしょにしたり、色んなごっこ遊びをしたり、外にドライブに出かけたりするんですけど、気付いたらもう夕刻で暗くなりかけてる。で、「ああ、疲れたな」という思いとともに、こう思ったんです。　「一日中、仲間と一緒に野球の練習をして、試合もして　　集団にもまれながら自己鍛錬をしている息子の一日って　　なんて濃いんだろ！」って。それがたとえ少々緊張感に欠けた時間であっても、少なくとも良い時間であることは確かだな、と感じました。僕自身が一年間付き合ってきた時間が有意義なものだったかどうかはこれから時間が判断してくれることでしょうが、息子が過ごして来た時間は、全く無駄ではなかったんだろうと納得いって、正直ホッとしました。娘と過ごしていてそれを感じると言うのも滑稽な話ですが（＾＾；）あ、でも、我が娘もまた女の子らしい側面がいっぱいあって面白いのです。父との関係性で言うと、兄とは比べ物にならないほどイタリア語に興味がある！！！！お風呂で数を数えるときにイタリア語を教えたら、１００まで覚えちゃった。保育園でもお友達にイタリア語のレッスンをしているそうで先生までもが「私はオット（８）しか言えません・・・」などと言ってくれます（＾＾；）また僕がバドミントンの選手だったこともあり、よく家の前の路地でやるのですが、すばしっこくてなかなかの腕なのです。味覚においても、とても敏感で、僕でも気付かないような匂いに「臭い！」と反応したり。スポーツやイタリア文化、あるいは映画と言った僕の好きな領域で、良い形で自分なりの足跡を彼女に刻み込めれば、それで十分と考えますが、その楽しみもこれから本格的になってこようというもの。実に実に楽しみです（＾＾）

  2010/12/11

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  ひっさしぶりにゆっくりイタリアワイン！

  大阪で仕事のミーティングを兼ねて、Ｉさんと２軒の店を巡りました。最初のお店は、パール・パッパ。西区新町にあるトラットリア・パッパの道を隔てた向かいにあるお店。バール・パッパ交差点の角にある店って、落ち着いた雰囲気と言うか、窓が多いせいもあるんでしょうか、とってもいい雰囲気なんですよ。敷地の半分はあるんちゃうか、と思ってしまうオープンキッチンがあって、カウンター席を中心にテーブル席もあります。地元のお母さんが気軽に小さな子供たちを連れてきたりしていて面白いなと思いました。実に普通な雰囲気でリラックスモード。お料理も堅実なもので、ライスコロッケ、野菜のピクルス、豚バラのパスタ、トリッパなど、美味しく頂きました。ワインはまずウンブリアのサグランティーノのロゼのスプマンテを。思わず「サグランティーノワインの中で一番美味い！」と思ってしまうほどに、飲みやすさと心地よさが一体化しているスプマンテでした。「どこがサグランティーノなん？」と言われると、ちょっと分かりませんが（＾＾；）白で頂いたのはこれ。【6本～送料無料】ランゲ シャルドネ アンペリオ フォンタナフレッダ価格：2,205円（税込、送料別）これはこの値段にしては相当に高級感のあるワインだと思います。シャルドネですからね。どんだけ樽香がついていても驚きませんし、そうあるべきかもしれません（＾＾；）いえ、揶揄することなしにランゲらしいエレガントさを備えたシャルドネです。これは野菜や魚よりも断然、鶏や豚と合わせたいワインです。あ、そう、甲殻類なんかには良いねえ。赤ワインは、これでした。ウマニ・ロンキ　“サン・ロレンツォ”ロッソ・コーネロ[2006]価格：1,659円（税込、送料別）アドリア海のいまだ知られざる至宝のひとつ・・・かな。ロッソ・コーネロＤＯＣ。モンテプルチャーノ的なアグレッシブで酸とタンニン、ミネラル感の豊かなボディ、ややひねりのきいたプロポーション。トリッパとともに頂いたのですが、美味かった！！あまりに洗練されたワインだとトリッパなんかとは合わんでしょ。トリッパの最小限の臭み（もっと臭くても良かった＾＾；）とワインの素朴な果実味がぴったり来ていました。このお店は人気店で７時になったら別のお客さんが来るということで、早々と店を出て、天満橋の名店に足を運びました。ヴィーノ・バール・ドゥエパール・パッパではグラスに３杯だけだったのですが、結構気持ち良くなっていました（＾＾；）それでもやはり良い雰囲気のお店では飲みたくなるから不思議です。最初に飲んだのはスタンダード中のスタンダード。それでも最初からグラスで頂けるのは至福！といえるワイン。これです。カ・デル・ボスコ・フランチャコルタ・キュヴェ・プレステージ価格：3,759円（税込、送料別）泡の繊細さといったら！酸と泡のバランス・・・深み、奥行きのあるブーケ。良いです。でも、このワインの実力はもう誰もが知っているもの。驚きは次のワインでした。コッレ・マッジョ　モンテプルチアーノ・ダブルッツォ[2006]／アジエンダ・ヴィニコラ・トッレ...価格：1,932円（税込、送料別）この値段でこの味かい！！とうなります。確かにある意味、果実の樽はまだこなれていない。こなれていないということは、まとまりきっていないというニュアンスですが、それだけにポテンシャルは素晴らしいんです。一見、樽が強すぎる感じ、バリックの表面的な香りがしてきますから「なあんだ、”大工のワイン”か・・・」と思ってしまうんですが飲み進むと全然違うことに気づきます。タンニンも綺麗ですし。果実香も結構バリック香に対抗しています。全体のエレガントさは、上のロッソ・コーネロ以上だと思いました。ヴィーノ・バール・ドゥエさんにも、最初に小学生らしい子供がいたんですが、もう常連らしいんです（＾＾；）それから次々に現れるお客さんの質も素晴らしく、皆さんが皆さんの空間で時間の流れをじっくりと楽しんでらっしゃる感じがしてこちらも幸せな気持ちになりました。イケメンで、それでいて気取りのない落ち着いた雰囲気の船津オーナーソムリエの人柄によるものでしょうね。「寒いうちはやってます！」という「トマト鍋」、ぜひご一緒しませんか？（＾＾）

  2010/12/10

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  ゲームと息子とクリスマス

  確か、吉本ばななが「イタリアンばなな」の中で、彼女の両親が、彼女が大人になるまで、　「サンタクロースは存在する」と通し続けたというエピソードが語られていました。イタリアンばなな価格：714円（税込、送料別）僕たち夫婦もそれに倣うわけではないのですが、保育園年長の娘にも、小学６年生の息子にも毎年「サンタさんから」と今でもプレゼントを枕元に置いています。先日息子が　　　　「なあ、サンタさんってほんまはいいひんの？」と真顔で聞いてきました。僕はプッと吹き出しかけながらも半分冗談の顔つきで　「誰がいいひんっていうてん！」と息子を叱りつけるように言うと、Ｋという仲良し友達から　「お前まだサンタさんがいると思ってんの？アホちゃう？」と言われたらしい。それでも僕は、　「Ｋは知らんねん。サンタさんがＫのお父さんとお母さんに　　プレゼントを渡して、それをＫが貰っただけやん。　　そういう家もあるんよ。　　ウチは、まだサンタさんが直接来てくれてるみたいやな。」と言うと、ふ～～ん、と腑に落ちたような落ちんような表情でその話題はなくなりました（＾＾；）その後、妹に向かって　「兄ちゃんな、サンタさんから手紙貰ったこともあるんやで！」などと過去のエピソードを自慢げに妹に語っているあたりは本当にまだ精神的にもピュアというか、素直な息子です。それに目を輝かせている娘は、そういうファンタジーを２００％信じられる年齢ですね。現在６歳。野球で忙しかった息子ですが、最近練習のない平日は大勢の友達と鬼ごっこをしたり（！）、家に友達を呼んでゲームに熱中したりしています。そのゲームなんですが、僕はいわゆるコンピューターゲームの良さを理解しませんし、息子に買ってあげたいと思わないので買ってないんです（＾＾；）むかしブログに書いていたかもしれませんが、　「買いたかったら自分でアルバイトして稼いで買えや」と色んな仕事や手伝いを与えて御金稼ぎをさせて自分のお金は自由に使いなさい、というスタンスにしています。実はお小遣いも今はまだあげていないんです。必要なものは買ってあげればよいのですし、それ以外にどうしても欲しいものは、自分で稼げと。高い買い物じゃないですか。ならば余計に、そこに「思い」というものが存在しないと上げられないと思ってしまうのですが、ゲームじゃ気持ちがこもりません（＾＾；）でも、息子は仲間はずれにもなりかねない状況も相まって、猛烈に欲しい、欲しい！欲しい！！となる。それを説明すると息子も納得して、ＤＳも息子は自分で稼いで買っていました。それから数年がたっているわけですが、野球の時期が終わって時間をもてあそび出すといけないですね。今度はプレイステイションだのウィイだのが欲しい！と言って来ます。こういうのを簡単に買い与えてしまう親と言うのは、お金持ちで湯水のようにお金が使える人なんだな、と思ってしまいます。僕の感覚じゃない。それで、またしても、息子が欲しいという欲求も抑え込むのも無理がありそうなので、またしても色んなアルバイトに精を出しそうです。炊事洗濯掃除、、、、、、「そんなことでお金稼ぎさせてたらお金を上げないと手伝わなくなるよ」と批判的なことを言う人もいますが、心配はいらないと思っています。シンプルに、誰かの役に立てば、経済的にも豊かになれることやお金に関する社会的、人間的な意識が深くなることを知ってほしいだけなのですから。金持ち父さん貧乏父さん価格：1,680円（税込、送料別）

  2010/12/09

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  ジョン・Ｇ・アヴィルドセンの「ロッキー」

  なぜ今「ロッキー」なのか、ということなんですけど特に意味はありません。１０月に行った「シチリアツアー」で買ってきたイタリア語のワイン本を読んでいるのですが、その中にこの映画のシリーズがなぜか登場するのです（＾＾；）【25%OFF】[Blu-ray] ロッキー価格：3,701円（税込、送料別）大昔にＴＶで見た記憶しかなく、どちらかと言うとヨーロッパ志向の強い傾向のあった僕だけに、この典型的アメリカンドリーム映画を結構軽蔑していたような記憶があります。今回見直してみると意外に楽しめたんです。まずは音楽とタイトルバック！黒地に白の太い字でスクリーンいっぱいに文字が映し出されて右から左に流れるあのタイトルは画期的で、音楽との相性もバッチリで、ワクワクするような感覚になりました。またその音楽に乗って、スタローンが自主トレーニングを開始するシークエンスも秀逸。wikipediaによるとステディカム（手ぶれ防止装置のついた手持ちのキャメラ）を使用した映画史上最初の例だそうで（あのフィラデルフィア美術館前の階段を駆け上がるシーン）これも映画でしか表現できないエモーションだなと感心しました。アホでブ男で、不器用で、、、、、それでいてまっすぐでどうにも憎めないロッキーのキャラクターや、ブスで性格暗くてだけどロッキーと恋仲になると積極的になって、どんどん綺麗になっていくエイドリアンの変貌の仕方も面白いです。またこれは子供たちも一緒に見たのですが、日本語バージョンの声優たちのキャスティングも妙。特になぜかエイドリアンが松金よね子なのも笑えた。日本語の声だけを聞いていると、なにやら「明日のジョー」みたいでもあるし・・・。昔よく見たアニメの世界ですね。（最近はアニメをほとんど見ないので、その世代交代なんかが　よくわからない・・・）最後の試合のシーンもいかにも映画的なリアリズムといいましょうか殴って殴られる、その分かりやすさよ！！このわざとらしい演出も楽しめます。あと、良いな、リアルだなと思ったのは、ロッキーのボクシングの試合にかける目標と言うか、テーマです。In fondo chi se ne frega se perdo questo incontro, non mi frega niente neanche se mi spacca la testa, perch? l'unica cosa che voglio ? resistere, nessuno ? mai riuscito a resistere con Creed, se io riesco a reggere alla distanza e se quando suona l'ultimo gong io sono ancora in piedi, se sono ancora in piedi io sapr? per la prima volta in vita mia che, che non sono soltanto un bullo di periferia上は、イタリア語のサイトで見つけたのですが、要は　「試合に負けたって、頭をかち割られたっていい。　　最後のゴングまで立っていられたら、俺はその辺の　　ごろつきじゃないんだろう」というところ。日本語だと「ごろつきじゃないことを証明してやる！」的な表現になっていますし、実際英語でどう表現しているのかは性格には知れませんが、ともかく、自分自身をこの試合で変えること、それだけの信念でビッグタイトルに臨んでいるところがいいんです。それでもって、あの威勢の良い、カッコ良いメインテーマの音楽がある。音楽担当のビル・コンティはイタリア系アメリカ人。ちょっとルーツを知りたくなります（＾＾；）ラストシーンの「エイドリア～～ン！」の連呼はちょっと気恥ずかしい演出ですが、非常に謙虚でリベラルで、まじめで野性的で、、、、心に響くものがありました。それにしても、フィラデルフィアといえば、あの映画「フィラデルフィア」の舞台ですが（当たり前やん！）、独立宣言が起草された街、最初の首都ということもあって、この街を舞台にするとどうしても「アメリカ」という国をその時代時代で表現しようとする意図が伺えますね。世相的な部分からこの映画を見ると「ちょっとつまんねえや」という気にもなります。だって、イケイケのアメリカ人という風じゃないですからね。ちょっと謙虚なんです。自分はこれではいけない、と思ってるんです。でも、アメリカンドリームの根源にある本質は、ロッキー的な生真面目な世界なんだな、という気がします。「イタリアの種馬」なんですけど（＾＾；）ラストのタイトルロールで流れる曲が、ロッキーのテーマをバロック的にアレンジしたような音楽で、素晴らしく素敵でした。【25%OFF】[Blu-ray] ロッキー価格：3,701円（税込、送料別）

  2010/12/08

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  スティーヴン・ダルドリーの「愛を読むひと」

  愛を読むひと 完全無修正版（初回限定：美麗スリーブケース付）(DVD) ◆20%OFF！価格：3,192円（税込、送料別）「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」のスティーブン・ダルドリー監督の第三作です。　　　愛を読むひと原題は the reader で「朗読者」ですから、「愛を読むひと」というタイトルを聞くと、何やらシンプルな純愛劇を想像してしまうんですけど、とんでもありませんでした（＾＾；）僕は、前の二作も大好き！、相当に好き！！な映画なのでとっても期待していたのですが、良い意味で僕の単純なイメージを壊してくれた見事な映画でした。色調は全編を通じて暗く、じめじめしています。特にファーストシーンの主人公（成人後のレイフ・ファインズ）のニヒルでおどろおどろした悲しい目線が、マンションの前を通る電車に移るや否や、鋭いものとなって、時代が遡っていくシークエンス。また大病を患って、大雨の中で嘔吐する場面の完全な逆光から女（ケイト・ウィンスレット）が、恐ろしいほどに黒く、その影だけの動きをとらえた映像。それらには舌を巻いて、その後の映画の展開に断然乗っていけました。しかし、それでも、にわかに信じられないんですわ。いかに女が自分が文盲であることを隠したいからといってみずからが「終身刑」になるかならないかの瀬戸際でも隠さなければならない心情が。また字が読めないながら、ナチズムの時代にそれなりの仕事を得て、それなりの知性を持っていたというのも、いささか無理があるようにも思われます。もちろん、映画にはそのツッコミを無意味化するような素晴らしい映像と演技が堪能でき、それこそが映画の醍醐味の一つでもある、ということも言えるのですが・・・。朗読者価格：540円（税込、送料別）また、映画とはまた別の話になりますが、戦後の平和の時代からナチズム時代を蔑み、「絶対悪」として、どれほどの人々を裁いてきたか、、、、背筋がぞっとするような思いにもさせられました。古い時代を別のパラダイムから断罪するというのは僕には非道すぎるように思います。断罪される方は、あくまでも古いパラダイムに従っていたまで、と言える人がほとんどではないかと思えるからです。非常に重くて、見ごたえのある映画でした。薄暗い光と真っ暗な影、そしてじめじめとした湿気を多分に含んだ映像に恍惚となりました。リトル・ダンサー コレクターズ・エディション(DVD) ◆20%OFF！価格：3,948円（税込、送料別）【25%OFF】[DVD] めぐりあう時間たち DTSスペシャル・エディション（初回限定生産）価格：2,993円（税込、送料別）

  2010/12/07

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  日本の修道院ワイン！！多治見修道院

  息子が「鉱物」に興味を持っている、と言えば、なにやら親としては、おおなかなか素晴らしいセンスやないか、とも思っちゃうんですが、何のことはない、綺麗な石とかぴかぴかしているものに魅かれているだけなんですね。それで、学校を休ませて岐阜県中津川市の「鉱物博物館」に家族ともども行ったわけですが、息子は最初から綺麗な石を買ってもらいに行く、程度の認識しかなく博物館の中の内容は素晴らしかったのですが、結局妹とコンピューターをいじって遊んだり、「勉強をする」「何かを学んで楽しい」という雰囲気は皆無でした（＾＾；）久しぶりの家族小旅行でしたが、やはり気になるのはワインのこと。出発前に岐阜県のワイナリーを調べているとな、な、なんと！　　　修道院ワイナリーというものが存在していたんですね。それが、多治見修道院　でした。教会の中は、いかにもカトリックという感じで、フレスコ画があって、キリストの物語が絵で語られていて、まさかサン・フランチェスコのアッシジの教会と比べ物にならない規模ではあるのですが、敬虔な雰囲気がありました。我が妻はプロテスタントの信者ですが、地元のヴォーリス教会はやはりプロテスタントらしく「清貧」な感じがするんです。一方、こちらの多治見修道院は、やはり流石はカトリック！ある種の厳かさとアーティスティックな楽しさが混在した構造を持っていました。また、修道院前にあるブドウ畑を見るに至っては感動すら覚えました。キリストの血を自ら作るのは、やはりクリスチャンの宿命なのでしょうか。教会内には売店もあって、白と赤のワインが売られていて購入しました。赤は、カベルネ、メルロー、そしてマスカットベリーＡのブレンド。白は確かシャルドネと地元品種のブレンドでした。赤は12月のチルコロで皆さんとともに飲みましたが、このいかにも量産システムの象徴である棚式の葡萄園の葡萄にしては、なかなかの質を感じるワインでした。ともあり、修道院ワインの質にアレコレ言っても仕方ないじゃありませんか。トスカーナの修道院ワインならば、いまや世界に冠たる品質を持っている、いわばマーケティングのワインである場合の方が多いと思うのですが、日本の片田舎の、しかも修道院のミサのためのワインを比べることなんかできません（＾＾；）それよりも、ワインという文化というか、信仰に不可欠な文化としてのワインの偉大さを岐阜県の山中で感じることができたのは幸せなことでした。

  2010/12/06

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  息子の少年野球　クラブチームの交流戦

  我々の少年野球チームというのは、各小学校に１チームあるような「スポーツ少年団」という組織になります。これに対して、完全プライベートで組織されているチームは「クラブチーム」というような形で区別されているのですが今日は、中学生のクラブチームからの招待試合がありました。要は、その中学生のクラブチームのＰＲと素質ある選手の視察を兼ねた形での交流戦です。このクラブチームに名選手を送り続けている（？！）我がチームも呼ばれて、2試合してきました。このチームは硬球を扱うチームなんですね。「どうせ高校まで野球をさせはるんやったら、早いうちに硬球に　慣れさせておくのがええですよ！」というのがＰＲ文句なわけです（＾＾；）昼休みには、そのお兄さんたちのきびきびとした練習風景の見学タイムや、そのお兄さんたちの直接指導を仰げる野球教室もあったりで、盛りだくさんの内容でした。なんでも阪神タイガースの桜井選手もこのクラブチームの出身選手だそうです。また新しい環境に身を置いて、息子もチームメイトも興味津々のようでした。試合は2戦2勝。やはり我がチームが勝つ試合は相手ミスで勝つ（＾＾；）

  2010/12/05

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  息子の少年野球　東近江の交流戦

  久しぶりの「息子の少年野球」です（＾＾；）この時期の子供たちはやはりフィジカルな成長が目まぐるしい時でもありますし、それと比例して、チームとしての完成度も大きくアップするチームが目白押し、といった感じになります。息子のチームは、何度も触れて来たことですが、非常に背丈の小さな子供たちの集団でして、先日ローカルな大会に出場した時は、相手の監督がこちらの監督に　「なんや4年生連れて来たん？」と真顔で言うシーンもあったりで、4年から5年にかけてどのローカル大会でもほとんどを優勝で飾ってきた我がチームも結局、そういう抗えない自然の摂理というものにぶち当たって5回あったビッグな大会のうち、県大会に出場できたのが2回だけでした。そのうちの一回は、県でベスト5に入ることが出来て九州の西日本大会に出場することができたのですが、その後の失速感はかなりひどいものがありました。そしてここ最近のローカル大会では予選リーグ突破も難しい状況になったりしています（＾＾；）というか、上記の理由・・・他のチームの成長が著しくなったとしか言いようがありません（＾＾；）その5大会を終えた息子たちの最近はとにかくリラックスモードで中学校の野球部に入るための準備をする期間と位置付けられていて平日練習も少なくなり、本当に「ノホホン」と野球をしている感じがします（＾＾；）大きなプレッシャーを与え続けられた彼らにとっては必要な時期かもしれませんし、この12月から我々親もようやく全学年の育成活動からは免除されて、6年生、つまりは自分の息子たちだけを見ていれば良い、という期間に突入しました（＾＾）ほ～～んと、重い肩の荷が下りるのを感じています。今日は、東近江市の美しく新しい球場で湖北、湖東、湖南のチームの混成チームを結成しての交流試合がありました。これからのローカルな大会は「交流戦」とか「お別れ大会」という名前が付いていて、今まで色んな場面で対戦してきたチームと最後のお別れをする試合を楽しむムードがあります。我々も近江八幡のチームの代表として、もう一つの強豪チームとの混成チームを組織して、試合に臨みました。二戦して、一勝一引き分け。息子は一勝した試合の中盤を投げましたが、テンポよく投げられた初回以外はフォアボールなどのミスや長打を連打されたりで次のピッチャーに交代させられていました。味方の援護と相手もミスの連発で勝てましたが、あまり褒められた試合ではなかった。対して、引き分けた試合では、湖東のオールスターチームとも呼べる高校生クラスの背丈の選手たちを相手に、接戦を演じてなかなか見どころのある試合になっていました。我がチームのエースのコントロールが良く打たせて取るピッチングが光っていました。相手の剛腕投手からは三振の山を築いていた我がチームでしたがピッチャーの交代という幸運もあって、引き分けにすることができました（＾＾；）布引丘陵の丘の上にある球場で、風が強くてつらかったですが「混成チーム」という本来的な交流が出来たことはとても良かったと思いました。

  2010/12/04

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  京都文化博物館の「カポディモンテ美術館展」へ！

  昨日のことなんですが、家族で出かけてきました。家族といっても、僕の父と母、そして姉とです（＾＾；）期日も終盤を迎えているということもあるのでしょう、初老の方々を中心にして、博物館は人でごった返していました。イタリア好きにとってもそれほどゆかりの深い博物館ではないですね。僕もナポリは何度か滞在していますが、一度も行ったことがありませんでした。そして、今回数々の美術品に触れて、それを後悔することになりました。　　「これらの作品に現地で触れずして、どうする！！」と。ルネッサンスを中心としたアートの潮流というものがありますよね。そして、発祥の地であるフィレンツェの美術があって、それがローマに及んで、反宗教改革（展覧会では確か「反抗宗教改革」と記されていた）のあおりを受けて、それがヴェネツィアに流れてまた一花咲かせると美術史がありますが、この「ローマを出る」美術センスはナポリでも花開いていたんですね！！また　「ナポリのバロック美術は、　　　　　　　カラヴァッジョとともに幕を開ける」と言われ、そのスタイルの継承者が多くいたことも知りました。その光と影の世界、そして同じテーマの同じシークエンスの同じ構図の絵の数々！カラヴァッジョの偉大さを痛感せずにはおれませんでした。また、先日訪れたシチリアのカターニアの守護聖人サンタ・アガタの肖像もいくつかあり、その生々しい絵に戦慄さえ覚えました。そういうことが知れただけでも行った価値は十二分にありましたしいくつかの作品には心打たれる瞬間があってその時間を抱きしめたい気持ちになりました。イタリア美術に触れているとキリスト教というかカトリックの偉大さにはひれ伏すしかないほどの感銘を受けてしまいます。偉大さといっても、崇める偉大さとはちょっと違いますすが・・・。

  2010/12/03

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  今年最後のチルコロ！ピエモンテワインで！その２

  次なる飲み比べは、ピノ・ノワールとネッビオーロというワイン好きの好奇心を究極的に「コチョコチョ」する比較になりました。大特価でました！【3本～送料無料】ロエロ　ヴァルマッジョーレ　リゼ...価格：2,467円（税込、送料別）色がおしとやかで、目⇒鼻⇒味わいと飲み進むごとに深みを増すネッビオーロのワインですが、なにもバローロ、バルバレスコだけの世界ではないんです。ランゲ地区とターナロ川と隣接する形で存在するロエロ地区の赤ワインもネッビオーロになります。その酸とタンニンの猛々しさはやはりピノ・ノワールとは比べ物にならないのに、それでいて、「エレガントさ」を感じさせてしまうネッビオーロの魅力にまた虜にさせられました。普通なら「粗野」「田舎臭い」でかたずけられそうなものが何らかの人間的なタッチを加えることによって、ひっくり返って神々しさを持つというパターンは、なにもワインに限らず、チーズやサラミ、生ハムなんかにも当てはまりますよね。イタリアワイン好きにだけに許された、ミステリアスで喜びに満ちた体験です。では、今回の飲み比べは一方的にネッビオーロワインであるロエロに軍配が上がったのかといえばさもありなん。テイスティングしたピノ・ノワールのこのワインも魅力的なワインでした。▽イル・ラーロ　ネロ/カ・ディ・フラーラ　7...価格：3,192円（税込、送料別）スミレと赤い果実の香りが繊細に香って、これはまさにブルゴーニュスタイルではないかと思いました。味わいもバランス良く、実に清楚な感じでたたずんでいるワインでした。これらに合わせたのは、豚レバーのハンバーグです（＾＾）見た目はそのまんまハンバーグ、でも食べてみるともろにレバーです。そしてソースはバルサミコ酢やとんかつソースをあしらったもの。この料理は、ソースもしっかりしていて、ワインの強烈な個性は必要としないものですので、僕はピノ・ノワールの方が良いように思いました。ネッビオーロならそれこそネットリ感のある頬肉の煮込み等の個性があった方が合いやすいですし。レバーのフレーヴァーにはピノ・ノワールのフローラルな香りが合いましたし、ワイン全体のヴォリューム、バランスもこのハンバーグにあっていて、余韻も心地よかったです。会はピエモンテワインにまつわるクイズで盛り上がりながら終わりました。途中、参加者のＩさんから差し入れのワインを頂きました。【3本～送料無料】アルバレイ　2005　チェレットARBAREI LANGHE...価格：3,076円（税込、送料別）ドイツ的なミネラルの尋常じゃない豊かさと、その合間から見え隠れする果実味の豊かさがあって、素晴らしい個性でした。ドライ・キウイとともに頂いたのですが、やはりちょっとキウイは甘すぎました。ちょうど、リングイーネの時にサービスしましたので、このパスタと合わせるとにんまりするくらいに良い感じでした。ありがとうございました！！チルコロ２０１１は、一月の第二水曜日より、毎月第二水曜日！ひとまず１月～３月の３回シリーズでお送りします！北から南までなんでもござれ！！という感じで色んなワインをテイスティングしましょう（＾＾）

  2010/12/02

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  今年最後のチルコロ！ピエモンテワインで！その１

  早いもので、今年最後のチルコロとなりました。秋も深まって来るこの季節、いえ冬の到来を感じさせるこの時期といってもいいかもしれません、そんな時期はやはり果実味豊かで、気持ちをウキウキさせるワインよりはゆったりとした気持ちで、温かい部屋で静かに過ごせるような、暖炉の似合う、深みのあるワインを飲みたくなりますね。ということで、特集したのがピエモンテワイン。「地中海のイタリア」ではない「アルプスのイタリア」のワインです。酸味とタンニンが非常にしっかりした葡萄が育つ場所だけに、それをコーティングできるふくよかさとしてのアルコールや、それ自体を和らげる熟成の技量が常に問われる土地柄のワイン、ということができます。最初にテイスティングしたのは二つの白ワイン。みんなの大好きなブラインドテイスティングで！ヴィッラ・スパリーナ　モンティ・モンフェラート・ビアンコ[2009...価格：1,659円（税込、送料別）△ロエロ・アルネイス”アンテリージオ”/カッシーナ・キ...価格：1,762円（税込、送料別）イタリア系の葡萄であるアルネイスとフランス系とドイツ系の３種のブレンドワインの飲み比べでした。イタリア系のアルネイスの特徴は、草系のノートと非常に鋭角的な酸味にあります。それでもこのロエロ・アルネイスは、アルコールの厚みも感じさせて、軽快な果実味＝青リンゴ系の爽やかなフルーツ香が顕著で、後味のほのかな苦みとともに、バランス良く光っていました。一方フランス＆ドイツ系の、ヴィッラ・スパリーナ社のモンフェッラートの方は、桃や花の香りがあり、ミネラル感もあり、味わいの一体感が秀逸でした。ブラインドでしたが皆さん、正解されていたのではないでしょうか。好みでは半分に割れましたが、どちらも色んなタイプの料理に合わすことのできる心地よい白ワインでした。丹波の鶏もも肉のたたきと合わせてみたのですが、双方ともに双方なりの合い方をしていると思いました（＾＾；）つまり、アルネイスの方は、酸と肉のフレーヴァーそして果実香が交互に感じられる感じで、酸味の力で鶏のうまみが引き立つ格好です。一方、モンフェッラートの方はというと、鶏の香りに果実のジャムが乗って、味わいを増すと言った感じです。後者の合わせ方をするなら、もっと迫力のある、樽熟成タイプの白ワインを持ってきたいところだと思いました。次の飲み比べはバルベーラ種の飲み比べでした。一方はアルバのバルベーラ。もう一方はアスティのバルベーラ。もちろん生産者のモチベーションの違いや土壌のわずかな差でそのヴァリエーションはなかなか見わけがつきにくいものですがアルバはバローロなどの生産地ですので、比較的ヘビーでタンニンもしっかりした佇まいになるのに対して、アスティの方は、バルベーラらしい酸味の力で旨味全体を盛り上げるといった風情があります。△バルベラ・ダルバ/フラテッリ・ジャコーザ　...価格：1,690円（税込、送料別）テヌータ・ネイラーノ バルベラ・ダスティ・スペリオーレ・ティルテオ[2...価格：1,659円（税込、送料別）なかなか甲乙つけがたい質のワインでした。ダルバの方は、果実味の豊かさに加えて、ふくよかさアルコールの粘性にも優れていましたので、非常にバランス良く育ったワインでした。ダスティの方は、フレンチオークのニュアンスがわずかに出ていて、そのしっかりとした酸味をコーティングしていました。まずは、エビのジェノヴァクリームソースのリングイーネと合わせてみました。一口食べて、これは白ワインのための料理であると思いました。バジルの繊細な香りは赤ワインのヘビーな香りでなくなりますしエビも少々鉄っぽい感じを誘発していました。もちろん生クリームが全体のつなげ役にはなっているのですが・・・。次のお料理、鰤大根のステーキで合わせてみました。これも僕個人的には白ワインで合わすことを好みます。もしもっとしっかりと甘辛く炊いたいわゆる日本的な鰤大根だった方が赤ワインに合うと思うのですがこのヴァージョンは、軽い赤ワインソースがあしらわれていて、繊細なのです。それでいてバルベーラの酸味は健在の両ワインでしたので青魚としての鰤のクセがかなり強調されてしまいました。つまり、少し生臭さを誘発してしまった、ということです。マルサラのセッコ、ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノとは言わないまでも、酸化熟成、しかも超のつく熟成をさせた白、あるいはもっともっと軽いタッチの赤ワインならバッチリではないかと思いました。続きは明日！

  2010/12/01

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  来週のチルコロは「ピエモンテワイン」を徹底的に！！

  北部ワインの東から西まで、またスパークリングワインから赤ワインまでのテイスティングを楽しんで来たイタリアワインファンクラブの「チルコロ」ですが、来週水曜日のシリーズ最終日は、　　ピエモンテワインを徹底的に飲み比べますよ！！「ピエモンテワイン」というような大雑把なくくりでは納得いかん！というあなたには　モンフェッラートとロエロ地区の白　バルベーラ・ダルバのスタイルの違い　そして　「どっちがネッビオーロ？どっちがピノ・ノワール？」なんていう飲み比べもお楽しみいただけますので、、、、んんんんん～～～舌舐めずりしてしまいますね（＾＾；）じょうのや北浜店の太田シェフが手がける創作イタリア料理も楽しみです！！じょうのや北浜店お申し込みはわたくし高岡まで！　　viteitalia@maia.eonet.ne.jpまたは、090-3973-6688　までご連絡くださいな。今年最後のチルコロです！！元気なお顔でお会いしましょう！！！！！この顔でお待ちしております（＾＾）！！

  2010/11/26

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  阪急百貨店のトスカーナフェアにて

  ４日間務めたトスカーナフェアのワインレクチャが終わりました。この間、ご参加された方、また足しげく通ってくださった方、レクチャーの後にごあいさつくださった方に心からお礼申し上げます。今回の阪急百貨店さんとの取り組みで非常に感銘を受けたのはこの百貨店の姿勢と言いましょうか、商売とともに日本とイタリアの両国とのつながりを深めたいと言う強い思いでした。それは、僕がレクチャー部門で使っていただいたから感じたことではありますが、やはり文化的な理解あっての商売でのつながりである、ということです。いえ、というよりもっと簡単にいえば、良い関係を長く続けたいならば、文化的、歴史的な理解が不可欠であるという、いわば正しくも当然の本質をこの百貨店が、よく理解していて、それを実践されていることに、いたく心を打たれたのです。実際にあの１０階の催事場に行ってみると、分かります。至る所にイタリア人がいて、お客さんとの交流をしています。あるいは、僕のようにその道を専門とされる人がいて、初めて会ったであろうお客さんと会話をしている。その熱気がひしひしと伝わってくる現場でしたし、ショッピングだけでなく、そういう雰囲気もお客さんは楽しまれていると感じました。そういう意味で、ぼくももっともっとお客さんに喜んでいただけてイタリアワインを楽しんでいただくための言葉とセンスを積み上げて行かなければ！という思いになりました。良い刺激を頂きました！！また来年、やれるかな！？（＾＾；）

  2010/11/15

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  大阪の阪急百貨店でイタリアワインセミナーしてます！

  昨日は今日のワインバー「ロスコ」の笹山さん、今日と明日、明後日、そして来週月曜日は僕が阪急百貨店さんでおしゃべり＆テイスティングをしております。いずれも10階催事場にて、18時からです！今日は、この6回シリーズの中でも唯一の白ワインのテイスティングでした。しかもテーマは　　「トレッビアーノ」（＾＾；）ワインの王とか女王とか、あるいはプリンスなどという表現がありますが、このトレッビアーノはさしずめ　　　「足軽」ではないでしょうか（＾＾；）ローマ時代の軍隊的にいえば　　　「軽装歩兵」ですね。でも、テイスティングを終えて感じたのは、なかなかにレベルアップがされているな、個性もあって、ワインとしてもデイリーワインとして十分に及第点をあげられるワインになったな「騎兵」は無理でも「重装歩兵」ぐらいには格上げしてるんじゃないかしら・・・なんて感じられるワイン達でした。トレッビアーノ、マルウ゛ァジーアといったトスカーナの古典的なブドウから作られる、デリケー...価格：945円（税込、送料別）熟れたリンゴの香り、優しい酸味、後味のトレッビアーノらしい苦みが特徴。これ、あまりのコスパに売り切れてました。でも、明日ちゃんと入荷されますよ！！驚きの%offイル　コンベンティーノサッソアルト　ビアンコ 750ml 　IGT　イタリア　トスカーナ...価格：1,620円（税込、送料別）クリーンなフルーツの香りがありました。口に入れた瞬間から「きっぱりと」出てくる酸のヴォリュームがありながらも、それをコーティングする粘性もあり。なかなか優れたワインでした。セミナーに参加くださった方は20名程度でしたでしょうか。味わいのプロセスをいっしょに確認しながら、短い間でしたが僕も楽しくおしゃべりさせていただきました。明日から本格的に（！？）、トスカーナの赤ワイン、つまりはサンジョヴェーゼの濃厚な世界に入っていきますよ！！阪急百貨店まで遊びにいらしてください！！　↓　このページの動画にちらりと僕の写真が出ています（＾＾）http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/event/index.html#e101110_1　↓　デジタルパンフレットにも（＾＾）http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/event/img/101103c/index.html

  2010/11/11

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  イタリアワインファンクラブ「チルコロ」の11月

  阪急百貨店でのイタリアフェアが始まっていますね。僕は明日から、木金土と三日間、そして月曜日のイタリアワインセミナーを担当しているのですが、会場の下見がまだでしたので、「チルコロ」の前にちょっと寄ってみました。今日のセミナーは京都のワインバー「ロスコ」の笹山さんが担当されていました。ワイン販売コーナーでは、今回の特集であるトスカーナのワインが所せましと並べられていましたが、とにかく大盛況で僕も「チルコロ」のクイズ大会の景品を勝ったのですが、あまりの人の多さに度肝を抜かされました（＾＾；）さて、「チルコロ」では北東イタリアのワインと北西イタリアのワインを特集しました。一本目は、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の　　「グラーヴェＤＯＣ　トォー！」まるで仮面ライダーのような威勢の良い名前ですが、これはフリウリの土着ブドウである「フリウラーノ」のワインです。緑のノート。白い花。ミネラルもうっすりと感じられて、果実ではグレープフルーツのような爽やかな香りがありました。これに合わせたのが、「鯖ときのこのパテ」でした。鯖の青魚の香りが結構しっかりとした、ユニークで美味しさの前菜でしたが、トォー！の酸味がその鯖の香りを浮き立たせその「臭み」をトォー！の果実味がコーティングしきれていないと感じました。食前酒として出していたバンフィ社のノヴェッロが僕には合うように思いました。やはり、ここは赤ワインの方が青魚のフレーヴァーに近づきます。トォー！はむしろ野菜やあっさりとした白身魚や甲殻系の素材にぴったりくると思います。次なる白ワインは、アルト・アディジェ州の　　　「ゲヴェルツトラミナー」です。ライチやバラというのがこの品種のフレーヴァーの典型的な香りですが、比較的華奢というか、「ほのかな」印象でその特性が伝わって来ます。ラベルのイタリア語を読むとほぼ「デザートワイン」的な扱いで「フォアグラや青カビチーズと合わすべし」などと書かれていましたが、ちょっと腑に落ちない感じがあります（＾＾；）相性では、タコのカルパッチョが出てきました。雰囲気としては、中部から南イタリアの白ワインとしっくり来そうですが、タコって意外にしっかりとしたフレーヴァーを持っていますし、アクセントとしてピンクペッパーが使われていましたので、ゲヴェルツトラミナーのある種の「甘さ」と香りのスパイシーさとが重なって、良かったです。次の赤ワインは、同じくアルト・アディジェの代表格である　　「ラグレイン」です。ラグレインは、ロゼにも作られますし、「スクーロ」と言って非常に濃厚に作られる場合もありますが、このボルツァーノ協同組合ワイナリーのラグレインは、非常にスタンダードというか、デイリーなラグレインということが出来ます。2009年のヴィンテージでしたが、食前酒として飲んでいたトスカーナのノヴェッロよりもノヴェッロ的な感じがしました（＾＾；）その酸味の鋭さ美しさ！タンニンはあまり感じさせませんでしたが、美味しい果実とその酸味を感じるとこのアルプスの麓の、ドイツ語が話されるこの地域に愛着を感じることが出来ます。次は2種類の赤ワインをブラインドテイスティングして見ました。○ドルチェット・ダルバ/エンツォ・ボリエッティ　750ml（赤ワイン）価格：1,898円（税込、送料別）ピエモンテはランゲ地方のエンツォ・ボリエッティ社のノーマル　「ドルチェット・ダルバ」そして・・・△ドルチェット・ダルバ　ティリネリ/エンツォ・ボリエッティ　750ml (赤ワイン)価格：2,268円（税込、送料別）同じドルチェットながら、畑の格が上のブドウを使用した　「ドルチェット・ダルバ・ティリネリ」です。色は、ノーマルが紫色がかり、ティリネリが紫色の他にオレンジのニュアンスもたたえていました。香りは、ノーマルが果実とスパイスとミネラルをしっかりと感じることが出来るのですが、ティリネリの方は、すべてを兼ね備えながらも、果実がもっと熟れていて、その果実味の中にすべての複雑味が溶けだし、融合した印象を与えていました。さらに歴然としたのは、酸とタンニン、特にタンニンの質でした。僕はノーマルなドルチェットをけなす気は毛頭ありませんが、しかも一般的なドルチェットと比べると随分丁寧に複雑味を獲得したワインだと思うのですが、ティリネリに比べるとやや「粗っぽい」印象をぬぐえなくなってしまいます。ティリネリのタンニンを質は素晴らしいものがありましたし酸、タンニンともに比較的しっかりしているにもかかわらずワインの粘性がその鋭角的な存在をしっかりとコーティングしている、その酒質の素晴らしさに感動すら覚えました。価格の割にかなり素晴らしいドルチェットだと思います。料理の方はラタトゥユグラタンと合わせました。チーズの野菜のハーモニーとドルチェットというのは悪くないのですが、いかんせん、このドルチェットは複雑味のあるドルチェットでしたので、この後に登場した「牛スジ肉のポトフ」との相性の方が良かったです。最後の赤ワインは、北イタリアを代表する土着ブドウからのこのワイン　「テロルデゴ・ロタリアーノ」です。テロルデゴ・ロタリアーノ　[2006]　フォラドリ価格：2,940円（税込、送料別）これは、トレンティーノ州の土着ワインですが、いまやこのフォラドーリ社の貢献でインターナショナルなマーケットで活躍しています。僕がイタリアでワインを勉強したいた時に、このエリザベッタ・フォラドーリの「グラナート」がトレビッキエーリを獲得したか何だかで脚光を浴びて、トレンティーノまで会いに行ったことがあります（＾＾）ギリシャ彫刻のような、南ヨーロッパ美女そのものの風格を備えた素晴らしい人ですが、そのワインは、今回飲んでみて良い部分と悪い印象と同時に感じました。良い部分は、以前に比べて（すいません、その「15年ほど前と比べて」という意味）、格段にワインの質が向上しているということ。悪い部分は、ちょいとばかりフレンチオークの勢いが強すぎるということ。いえ、今回飲んだワインの中では格段に洗練されていると思います。果実味の豊かさ、その凝縮感、そして樽を使った香りのヴァリエーションの豊かさ。そして何よりも味わいのタンニンの洗練。でも、昔はもっと素朴な感じだったんですよね。このスタンダードなテロルデゴ。でも、スイマセン。マーケットは動いています。エリザベッタフォラドーリさんも動いているんですよね。ノスタルジックな感性に浸ってる場合ではないほどに、人々の嗜好とかワイン業界は動いているということだと思います。それについていくか否かは、その人の好みでしかないわけですがフォラドーリのこのワインがその最前線に存在し続けていることは、よおく分かりました。間違いなく美味しいワイン。間違いなくテロルデゴの個性も表現されているワイン。そしてベクトルは伝統よりもマーケットの最前線を向いているワインということが出来ると思います。ポトフとの相性ですが、僕は白ワインの方が合うと思ってしまいました。ゲヴェルツトラミナーなんか、最高です！！フォラドーリのテロルデゴは、チーズ系のソースをあしらった子牛のソテーとかね。チーズ系、生クリーム系のパスタに合うように思いました。バリックのフレーヴァーを強く感じたので、「クリーム」というのはやはり強く意識します。次回、チルコロは12月1日（水）です！！アルプスの麓のワインを始め、今年最後のチルコロを飾るイタリアワインにご期待ください！！興味のある人は、viteitalia@maia.eonet.ne.jpまで、連絡ください！！

  2010/11/10

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  シチリアツアー9日目最終日カターニア「ベッリーニ劇場」

  実は前日にカターニアのオペラの殿堂　　　ベッリーニ劇場には行っていたのですが、ちょうど数日後に始まる「ラ・ボエーム」のリハーサル中で入れてもらえなかったんです（＾＾；）それで受付のおばさんが　「明日の朝来れるかしら？　　　明日の朝なら中を見てもらえると思うんだけど」と言ってくれて、「でも空港への出発時間ぎりぎりだな・・・・」って、半分諦めていたんです。それでもやはりイタリア各地のオペラ劇場を見るのは僕のささやかな趣味でもありまして、同室のＭさんと朝の散歩も兼ねて出かけたんです。まずはベッリーニ広場を立ち寄って、それから劇場に行ってみました。これは劇場の裏手の写真。悲惨な落書きがありますね。いびつな感じがします。世界に冠たる音楽の殿堂とこの手の落書き・・・。それで昨日と同様に裏口に近づいていくと、いかにも舞台装置の準備をしているという風な感じの釘を打ちつけるような音が聞こえてくるんです。ワクワクしながら中に恐る恐る中に入って行って、　　「あんたら誰？」という風な裏方のおっちゃんに　　「昨日来たら、中を見たかったら明日の朝に来なさいって　　　言われまして・・・。ちょっとだけ見学させていただいて　　　よろしい？」と聞くと、「何人？」と聞くので「二人」と答えると「じゃあＯＫだな」という風な感じで、すぐに中に入れてくれたんです（＾＾）あとは、写真でお楽しみください。パリを舞台としたプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の舞台設置中のテアトロ・ベッリーニです。夢見心地で外に出て、バロック的な噴水からベッリーニ劇場を眺め近くにあったオペラ客専用とでもいうようなバールの写真を取りました。「ドーポ・テアトロ」・・・劇場鑑賞の後で立ち寄るためのバール。良いですよね。ローマのオペラ座にもこういうバールがありますね。この後大急ぎでホテルに戻って、空港に向け出発しました。今回のシチリアツアーの写真の披露は以上です（＾＾；）

  2010/11/02

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• 低価格ＯＬ向き？イタリアワイン講座がイタリア文化会館で開講します！

  11月17日（水）を第一回に、イタリア文化会館でワインのお話＆ワインテイスティングをさせていただくことになりました。7回シリーズの講習会で受講料はなんと￥２３０００！！テーマが毎回異なりますので一回限りのご参加でもＯＫです。こんなお得なコースもないのですぐに受講生も集まるに違いない！と思いきや、まだ定員に達していない模様です（＾＾；）ワインテイスティングの基本から、イタリアワインの地方性あるいは近現代史的な部分まで、ワインを楽しむための色んな「文脈」を学んで、ぐっとワインという奥深くも愛すべき異文化に近づいていきましょう！！以下詳細です。日程（時間：１９時～２０時３０分）　第一回　11月17日（水）　ローマ（ラツィオ州） 第二回　12月 8日（水）　フィレンツェ（トスカーナ州） 第三回　12月22日（水）　ヴェネツィア（ヴェネト州） 2011年第四回　1月12日（水）　ミラノ（ロンバルディア州） 第五回　1月26日（水）　トリノ（ピエモンテ州） 第六回　2月 9日（水）　ナポリ（カンパーニア州） 第七回　2月16日（水）　パレルモ（シチリア州） 受講料-全7回：￥23,000（新規ご登録の方は、プラス登録料￥5,000）-単発でも受講可能：受講料：￥3，500（新規ご登録の方は、初回受講時に登録料￥5,000を頂戴いたします。） ※但し、全回受講の方を優先させていただきます。申込み〆切全7回受講：２０１０年１１月３日（水）単発受講：ご希望受講日の１週間前さらに詳しくは、イタリア文化会館ＨＰまで！イタリア文化会館「ワインのイタリア旅行」

  2010/11/01

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• イタリア文化会館大阪でイタリアワインのセミナーです！

  11月17日（水）を第一回に、イタリア文化会館でワインのお話＆ワインテイスティングをさせていただくことになりました。7回シリーズの講習会で受講料はなんと￥２３０００！！テーマが毎回異なりますので一回限りのご参加でもＯＫです。こんなお得なコースもないのですぐに受講生も集まるに違いない！と思いきや、まだ定員に達していない模様です（＾＾；）ワインテイスティングの基本から、イタリアワインの地方性あるいは近現代史的な部分まで、ワインを楽しむための色んな「文脈」を学んで、ぐっとワインという奥深くも愛すべき異文化に近づいていきましょう！！以下詳細です。日程（時間：１９時～２０時３０分）　第一回　11月17日（水）　ローマ（ラツィオ州） 第二回　12月 8日（水）　フィレンツェ（トスカーナ州） 第三回　12月22日（水）　ヴェネツィア（ヴェネト州） 2011年第四回　1月12日（水）　ミラノ（ロンバルディア州） 第五回　1月26日（水）　トリノ（ピエモンテ州） 第六回　2月 9日（水）　ナポリ（カンパーニア州） 第七回　2月16日（水）　パレルモ（シチリア州） 受講料-全7回：￥23,000（新規ご登録の方は、プラス登録料￥5,000）-単発でも受講可能：受講料：￥3，500（新規ご登録の方は、初回受講時に登録料￥5,000を頂戴いたします。） ※但し、全回受講の方を優先させていただきます。申込み〆切全7回受講：２０１０年１１月３日（水）単発受講：ご希望受講日の１週間前さらに詳しくは、イタリア文化会館ＨＰまで！イタリア文化会館「ワインのイタリア旅行」

  2010/11/01

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  シチリアツアー８日目最後の地カターニア

  カターニアについに到着しました。大都会です。特に今回はパレルモで車の混雑を一度も見なかったために（ローマ法王来訪で交通規制がありました）、カターニアが非常に混雑した印象を持ちました。ギリシャ人の植民地としての都市をその起源とするこの街の特色を一言で表現するならば、下の写真の建築物の色ですぐ分かる　　白と黒の世界です。白はシラクーサ方面からの堆積岩の色。黒はもちろん「お膝元」ともいえるエトナ火山の溶岩の色。　　「それは街の色にとどまらず、カターニア人の　　　メンタリティーにも深く刻み込まれたもの　　　なんです。　　　ポジティブとネガティブ。　　　　　　善と悪。　　　愛と憎しみ。喜びと悲しみ。　　　熱烈と冷酷・・・　　　対極的な感情が常にカターニア人の血の中には　　　はっきりと分かれて存在しているの。　　　これもすべてエトナ火山とのあまりにも深すぎる　　　関係からなのよ。」と、熱弁をふるうのはカターニアのガイドであり、また火山学者でもあるアデーレさん。確かに、ヴァル・ディ・ノートのバロック建築群として世界遺産に登録されている街としてはいろんな面で異質です。街の規模が違いすぎますし（州都ではない都市ではカターニアの人口７０万人はイタリアで一番）、何よりも他のシチリア東南部の街々にはないエトナ火山との切っても切れない関係があります。　　　　イタリア中、いえヨーロッパ中のローマ起源の街に存在する、この円形劇場を一目見ても、この劇場がエトナ火山の溶岩でできていることが分かります。何これ？と言いたくなるほど黒い！そして、もうひとつ、他のヴァル・ディ・ノートの街と違うところは同じバロック建築をベースとした美観を誇る街でありながら、その表現の柔らかさ、エレガントさがぬきんでていることです。ローマ劇場から見えるこの建物の装飾を見ても、非常に洗練されたノートやモディカ、ラグーサなどで見た、いわゆるローマを震源地とするバロック美術の躍動感、扇動的なまでの装飾の力強さが影をひそめやや「おしとやかな」印象を与えるのです。これが黒い溶岩をはめ込んだ壁と独特の調和を生んで、見事な個性を浮かび上がらせるのです。カターニアのシンボルともいえる小さな象です。森本選手の所属するサッカーのカターニアのチーム旗にももちろんカターニア市の紋章にも刻み込まれています。ははーーーん、ハンニバルがアルプス越えをさせたぐらいに古代では象が重宝されたのだから、北アフリカと目と鼻の先ほどのシチリアにあって、古代には軍用の象の産地だったのかしらん・・・、と想像すると、さもありなん。これは、古代をはるかにさかのぼる、何百万年も前の象の姿で、実物大ならば、人間の子供ほどの「ミニチュア」象の化石がカターニア近郊で多く発見されているとのこと。アデーレさん曰く　　「人間も同じレベルで小人のように小さかったものが　　　アフリカを旅立ち、スカンジナヴィアなど北欧まで　　　流れて、また戻ってくる間に今の我々ほどに大きく　　　なったんです。　　　もちろんこれは、計り知れない時間の流れをかけた　　　進化です」　あまりにも美しいウゼータ門です（奥の方に小さく見えてます）。映画「副王家の一族」で描かれたのが、このカターニアを長きにわたって収めたスペイン統治時代の副王を輩出したウゼータ家でした。ドゥオーモの麓にはローマ時代の公衆浴場の跡が。カターニアには当時１３もの公衆浴場があったそうで、当時から第一級の都市だったんですね。ガイドのアデーレさん。ギリシャ的というか、地中海的な貫禄のある美人です。ドゥオーモです。黒の要素がこの教会の美しさをさらに深めているようにも見えます。カターニアの守護聖人は、シラクーサのルチーアと同様に女性で聖アガタと言います（そういえば、僕がローマでお世話になったリストランテのシェフはアガタさんでした）。こちらも同じく４世紀ごろにローマの拷問によって殉教した人です。ルチーアは目をくりぬかれて目や視力の神様となりましたがアガタは乳房を切り取られて、鐘職人、パン職人の聖人になり、近年では乳癌患者の守護聖人になっているとか。カターニア出身の大作曲家ベッリーニの墓が教会内にあります。「ノルマ」や「ソナンブラ」・・・カターニアでぜひ一度見てみたいです！！上の二枚の写真でも、やはりカターニアバロックの趣味の良さというかエレガントさ、気品を感じさせますね。教会の内陣の壁はフェデリーコ２世時代の城塞がそのまま使われています。ドゥオーモ広場に戻って、魚市場に向かいます。この泉「アメナーノの噴水」は、ちょっと不思議で、泉の下に川が流れています。アメナーノ川。ウゼータ門の向こうの港地区から海に流れ出す川なのですが実は専門家さえもどこから湧き出ている川なのか、その震源地を探ることは不可能なのだそうです。これもエトナ火山の神秘の一つ。魚市場ですが、これはまさにアラブの雰囲気！カターニアにおけるアラブ支配時代の名残です。順番的には間違っていますが、これはドゥオーモの中あった１６６９年のエトナ大噴火を描いたジャチント・プラターネアのフレスコ画です。アデーレさん曰く　　　　「美術史に残る偉大な絵画では決してありませんが　　　当時の大噴火の記録、カターニアが経て来た大変な歴史の　　　証人としてこれほど貴重なものはありません！」カターニアに対する愛情というか深く強い思いを前面に出してくるアデーレさん。　「普通の観光客の行かないところに連れて行ってあげましょう！　　カターニアを知ってもらうためにとっておきの場所なのよ。」と、とあるリストランテの地下に案内してくれました。見ての通り、天然の地下水道ですが、すべて溶岩の黒々とした世界です。　　　　「これが１６６９年の大噴火時に溶岩が流れて来た　　　その爪痕です。　　　スペイン副王は、この地下水道を有効利用する　　　ためにこの地下水道の流れを海に流れ出る前に蛇行　　　させるようにして、もう一度街中に引くように　　　していたの。　　　見てごらんなさい。　　　海はあちら側なのに、ここの部分は街に戻るように　　　流れているでしょ？」その他にも、火山にまつわる色んな話をしてくださったのですが専門的なことも多くて、上手く訳しきれませんでした（＾＾；）印象的だった事の一つは、　　「カターニア人でさえもエトナのことは良く知らないのよ。　　　カターニアは実際にはエトナの”近くにある”んじゃなくて　　　”エトナの中にある”のにね」という彼女の言葉。噴火口の数は無数にありますし、その規模からして、「カターニアはエトナの中にある」という言い方は正しいのだと思いました。でないかぎり、これだけ溶岩を素材とした建築物が存在するはずない、とも思ってしまいます。最後に、少々いびつなまでにバロック建築の教会がひしめきあったきらびやかなクロチーフェリ通りを歩きました。ベネディクト派の修道院があって、その当時の修道女の悲しい人生が、アデーレさんの女性としてのの立場から強い怒りと共に話されていました。つまり、修道女というより、奴隷、あるいは囚人としての扱いに憤りと、貴族の長女ではなく、次女以降に生まれてしまったことによって背負わなければならなくなった過酷な人生への憐憫です。この修道院からは、バロック建築のオンパレードでした。実は、２３年前に初めて訪れて以来のカターニアだったのですがその当時の印象は、ちょっと汚れていて暗い印象だったのです。おそらく、イタリアの長く深い歴史や美術的な世界ではなく現代だけを切り取って、「暗黒のマフィア」というステロタイプな色眼鏡でカターニアを感じていたのかもしれません。そのことを正直に言うと、アデーレさんが　　「実は、フィレンツェ人の私の夫も、同じことを言って　　　たわ。　　　歴史、特にエトナとの深いつながりを知れば知るほど　　　この街は、魅力を増していくのよ。　　　もちろん、近年の様々な建築物の修復や街の美化も　　　カターニアを変えていることも確かだと思う。」お昼で彼女とは別れて、午後からはショッピングなどを中心に街をめぐりました。メインストリートとしてのエトネア通りは活気に満ちあふれていました。多くのゲイのカップルも目にとまりました（＾＾；）カトリックの国にあって、性の寛容を感じることのできる都市が増えつつあるのでしょうね。

  2010/10/21

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  シチリアツアー７日目エトナの「プラネータ」＆オリーブオイル「クスクナ」

  エトナ山の南東部ヴィアグランデから、北部のパッソピシャーロ付近へと移動します。エトナ山北部にはランダッツォという中心的な街がありスローフード協会指定のトラットリアもあったりしたのですが時間の都合でカット（＾＾；）プラネータ社が新しく開こうとしているワイナリーを目指します。そう、二日前に訪れた、シチリアのリーダー的存在であるプラネータ社が、やはり昨今注目の集まるエトナにも畑を購入してワインづくりをしているのです。二日前に味わった瓶内二次発酵のカッリカンテワインもここエトナの葡萄から作ったものでした。エトナ山らしい光景、黒々とした火山灰とサボテン！車で約４０分ぐらいだったでしょうか。エトナ山を半周するような恰好でプラネータ社のブドウ畑に到着です！一時雨が降っていたのですが、このころには止んでいました。この写真はシチリア島の北に向かって撮影されています。左側がネブローディ州立公園。その山を越えれば地中海です。実は、このプラネータ社のエトナ醸造所訪問は、ある意味、ヴィーテのツアーとしては初めての試みでした。つまり、まだまったく出来ていないワイナリーを訪問しているのです。プラネータ社が所有するのは現在はブドウ畑のみ。今からワイナリーを建設しようとしているのです。この建物は、先ほどベナンティ社で見た、あの老朽化したワイナリーのいわば完全放棄されたバージョン・・・。中を見てびっくりしました。構造的には全くベナンティのそれと同じですが、完全に死んでいます。人が去ると風景が死んでしまうんですね。プラネータ社としては幾分の構造は残しつつも、完全に新しいワイナリーを建設する予定だそうです。そう思うと、このワイナリーがどのように変化するのかを見るのも楽しみになりますし、建築前の古い佇まいを見れたことはラッキーなことでした（＾＾）井戸なんかもあって、別荘地にするのも素晴らしそうですからそういう戦略もプラネータでは練られているんでしょうね。カッリカンテの畑に入りました。　carricante　というイタリア語は「積み荷が多い」とか「重量がある」という意味合いですので、かなり量産できる葡萄品種なのですが、見ての通り、非常に収量が抑えられています。一株にせいぜい３～４房ですよ。しかも、このまばらな粒を見てください。相当にグリーンピッキングしている。一粒一粒が健全に仕上がっています。食べても非常に甘みがあって、香りも充実して、グミのようでした！南東部の軽石を含んだ土質よりも、火山灰質が顕著です。石ころも表面に多くあります。こちらはネレッロ・マスカレーゼの畑！！現在、エトナＤＯＣの赤と白、そして瓶内二次発酵のスプマンテが現在も生産されていますが、葡萄は収穫後、メンフィ（アグリジェント県）のワイナリーに運ばれて醸造されています。葡萄の幹の部分に円筒状のネットが張られているのに気づかれたでしょう。これは野兎対策だそうです（＾＾；）ネブローディ渓谷を臨むブドウ畑は本当に美しかったですし、このような畑の実の訪問を受け入れてくださったフランチェスカ・プラネータさんに大感謝です！！エトナの畑を案内くださったアグローノモの方にも感謝！！その後我々はエトナ山を一周する形で、ピスタチオで有名なブロンテを越え、ビアンカヴィッラのクスクナ「オリーブオイル搾油所」に立ち寄りました。ここのオーナーであらせられるナターレ・クスクナさんのご案内で搾油所を見学、そしてオリーブオイルのテイスティングをやや急ぎ足ですが、させていただきました。パワフルなおじいさんで、オリーブオイルの説明よりも、その特許を取ったというオリーブオイル製造機の説明に走られてしまい、ちょっと困ってしまいましたが、帰りに山ほどのマンダリーノ（みかん）を頂いて、最後の逗留地カターニアに向かいました。いよいよ、ツアーも佳境に入ってまいりました（＾＾）

  2010/10/20

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  シチリアツアー７日目　エトナのワイナリーツアー「ベナンティ」

  シラクーサから出発して、カターニアを越え、エトナ火山の南東の斜面を目指します。４年前のツアーでもこちらに立ち寄って、このザッフェラーナの１０月の収穫祭「オットブラータ」にもお邪魔しましたが、今回は毎週日曜日開催のこのイベントには立ち寄れず、残念。これ、なかなかにエグイ光景ですが、日常的な風景なのでしょう。獣を殺して命を頂いているわけです。日常生活のちょっとした瞬間に垣間見えるって、悪いことではないと思います。アポイントの時間よりかなり早めに到着していたのですが、何の表札もなく、随分迷って、結局５分ほどの遅刻でワイナリーに到着しました。今回訪問するエトナのワイナリーは、ヴィアグランデ村のベナンティ社です。まあ、知る人ぞ知る、といっても過言ではないでしょうね。でも、今インターナショナルなワインマーケットにおいてはイタリアでも屈指の脚光度だと思いますよ、このエトナＤＯＣ。そのスタイルのユニークさ。個性の強さ。そしてシチリアのネロ・ダーヴォラに対するもう一つの選択肢の誕生という意味で。そしてそのエトナＤＯＣの認知度をまずは高めたという意味でこのベナンティの貢献度は偉大です。たとえば、パッソピシャーロにしても、テッレ・ネーレにしてもその他、数々のシチリアワイナリーがエトナに畑を購入していますが、すべてベナンティの成功後ということが言えます。つまりは、ベナンティがエトナにモダンワインの原点を示したということが言えますし、その原点の質があまりに高かったので他の一流ワイナリーがびっくりしちゃった、ということですね。ネレッロ・マスカレーゼという黒葡萄品種、カッリカンテという白ブドウ品種の、個性の豊かさと品質の高さが矛盾しないことを第一人者として証明した先見性があります。我々を迎えてくださったのは、当主のサルヴォ・フォーティさんでした。樹齢が百年も越えようとする畑を見せてくださいました。畑巡りをする中で最も尊い経験です。樹齢が高く生産性のが低くなった葡萄の樹は、ワインにすれば一流のワインを作り出す可能性を秘めていますので、現在の新しい畑は、すべてこの古い樹からのクローンを植えるそうです。エトナ山の噴火による溶岩がガスを内包しながら固まった軽石状の土がベースになっています。これが排水性はもとより、ミネラル分を高める要因になってます。このワイナリーのあるヴィアグランデの斜面からは海が見えるんです。そんなに遠くないので、潮風などの影響を受けますしもちろん気候も温暖になります。逆にエトナ山の北部のランダッツォなどを中心にした地域は海からも遠く、非常に冷涼で、同じエトナでも全く気候条件は違うそうです。「私は日本料理が大好きでしてね。　日本で新鮮な魚を食べたり、美しい盛り付け見るのが　いつも楽しみなんですよ。　韓国にも商用で行きますが、日本とは別物ですよ。　私は日本が好きです！」韓国に悪気はありませんが、こういわれて悪い気はしません。昔ながらのワイナリーを見せてあげましょうと、古めかしい屋方に案内してくださいました。一歩足を踏み入れて、びっくり！！それは数世紀にわたって使われてきたであろう古い醸造システムでした。マテーラのサッシ（洞窟住居群）の中で、原初的なワイナリーを見たことがありましたが、それ以来の衝撃！驚いたことに、このワイナリーはまだ家族用のワインを作るために今でも使用されているとのことでした。「こういう昔ながらのものも好きなんですよ。　やぶからぼうに何でも新しくすれば良いというもの　でもないでしょ」とサルヴォさん。この余裕が素晴らしいですね。良い意味で非常に人間的です。この場合「シチリア的」とでも言ったら良いでしょうか。この場所でどんなワインづくりがなされるのか、見てみたい気にもなります。畑と旧ワイナリーの見学を終えて、テイスティングに移りました。通常ですと、ステンレスタンクやバリック倉庫やらを見ることになるのですが、ここではあくまでもゲストを招く場所なのでしょう。古い畑、古いワイナリー、そして古い館でのテイスティング！我々を充実した気分にさせる要素は充満していました（＾＾）最初にテイスティングしたワインは、カッリカンテ１００％の瓶内二次発酵、ノブレーゼでした。これは日本では、インポーターさんが経営されているワインバーでしか、販売されていないワインで、貴重な経験でした。プラネータもすでに試作している通り、カッリカンテのスパークリングワイン、しかも瓶内二次発酵のプレステージの高いワイン造りに対する適用度は非常に優れていると思います。田舎臭いワインがまだ多い中でのこのプレステージの高さは素晴らしいですし、さらにエトナの重要度はこれからも高まるに違いない、という確信を持ちました。特にスパークリングワインでは、今現在、イタリアではポー川以北のワインにしか注目が集まってないですからね・・・。エトナ・ビアンコを２種類。エトナ・ロッソを２種類テイスティングしました。エトナ・ビアンコ・ピエトラマリーナ[2005]ベナンティEtna Bianco Pie...価格：4,914円（税込、送料別）エトナ・ロッソ・ロヴィテッロ[2004]ベナンティEtna Rosso Rov...価格：4,179円（税込、送料別）エトナ・ロッソ・セッラ・デッラ・コンテッサ[2004]ベナンティEtna Rosso S...価格：5,019円（税込、送料別）

  2010/10/19

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  シチリアツアー６日目シラクーサ・オルティージャ島

  シラクーサの本当にある古代地区から、古代ギリシャから中世、バロック期の建築でシラクーサ観光の中心地といえる　　　オルティージャ島まで、車で１０分あったでしょうか。ガイドさんとアポロの神殿前で待ち合わせをしたのですが、全然会えなかったんです。それで一時的に僕だけが待ち合わせ場所に車から降りて、携帯電話などで連絡を取ろうとしたり、運転手のジョルジョに連絡して貰ったりしているうちに、やっと会えました。ところがここで僕は失敗しちゃった。いつものやつです。カメラを車の中に残したままで、運転手のジョルジョを解放しちゃったんです。あとはオルティージャの島だけの移動なので、徒歩の方がかえって良かろうと。ところが、カメラを残してしまって、気付いていたのですがガイド通訳もしないといけなかったので時間のロスは避けたかった・・・。　　　まあしゃ～ないと放置してしまったので、午後からの写真はなしです（＾＾；）なので、本日の写真は参加者のＭさんの写真です。Ｍさん、いつも毎年ありがとうございます！！アポロ神殿です。前７世紀～６世紀の建立。１８６０年にスペイン軍の兵舎から見つかった、シチリア最古といわれる神殿。シンプルな柱頭のドーリア式円柱が実に印象的です。ここまでになると、エジプトとかもっと東方の古代をイメージさせます。アルキメデス広場のアルテミデの噴水。長い長いシラクーサの起源にせまる神話の話をしていただきました。今回シラクーサでは一番訪問したかったドゥオーモ広場にまいりましたよ。ノート同様に、修復が進んでいて、しかも観光客の目にさらされる壁面はことごとく綺麗に洗われていて清潔感あふれる感じがしました。もちろん、ここも１７世紀の大地震によって崩壊した建物もあったでしょう。ほとんどがバロックの影響をうけた建築物です。ドゥオーモが見えてきました。ここのドゥオーモほど独創的で重厚感のある教会もないのではと思わせる構造上のトピックスがあります。つまり、ギリシャ時代の神殿がベースになっていて、その構造をそのまま使って、その円柱群もそのまんま使っていますので、もちろんキリスト教の教会なのですが、堂々たる、荘厳たる、重厚たる「いびつ感」があるんですよね。ファサードはこれ以上にないほどバロック！直球ド真ん中です。角ばった立体感があって、バランス感覚があって美しいです。印象的なのが、側面ですよ。これ、完ぺきにギリシャ時代の、しかも、ドーリア式の円柱です。ローマにもこの手の建築物はありますけど、確か後２世紀のものです。シラクーサのこれは前五世紀のアテナ神殿を利用して後７世紀に建てた教会を１７～１８世紀に改築したもの。なんという時代の流れを経て来たものでしょう。内装も神殿そのものであることが分かります。そして底部の床の細部にバロック的な大理石の装飾がなされていて実にユニークです。シラクーサの守護聖人は女性の聖人「サンタ・ルチーア」です。ディオクレティアヌス帝時代の人ですから３世紀初頭の女性で、２代後の皇帝コンスタンティヌスの時に公認されるキリスト教ですから、迫害が激しい時代で殉教してしまいます。あまりの拷問に彼女の両目の眼球が落ちてしまうそうなのですが（ガイドさんはそう表現されたと思うのですが、自然に考えれば　　　「くりぬかれた」ということでしょう・・・）神の奇跡が起きて、落ちた両目が戻ったわけでもないのに、新しい目で視力が復活したというエピソードがあります。なので、ルチーアは「目の神様」「視力の神様」であり、目を患った人がよくお参りをするそうです。そういえば、ルチーアって、イタリア語のルーチェ＝光、ですよね。どっちが先だったんでしょ・・・。内陣入口部分の装飾を良く見ると葡萄があしらわれていますね！上は、広場に面したサンタ・ルチア・アッラ・バディア教会です。ファサードに細やかな装飾がなされていて、鉄のバルコニーも印象的です。この中に、現在カラヴァッジョ作　　聖ルチアの埋葬が、素晴らしい保存状態で内陣奥に飾られていました。数々の彼の作品を見てきましたが、今回が一番僕は感動しました。ローマの数ある作品はいわば「ホーム」で制作したものですが、これは犯罪者として逃亡生活をする中で、いわば完全アウェイ状態で描いた絵。しかし、キャンバスを前にするとこの人は豹変したんでしょうね。神がかりというか、恐ろしいというか、天国から地獄まですべてを体験した人しか描けないような凄みを感じました。しかも、最近の研究で、下絵を描いた形跡が全くないそうで・・・（＾＾；）画家としてはバロック期のレオナルド、としても良いのではないかという気がします。シラクーサを訪れる人、見逃せません！！最後にアレトゥーザの泉です。この植物パピルスは、古代から自生しているそうです。その一事だけでシラクーサの土産物屋さんにパピルスものが多いというのも大げさとは思いますが、シラクーサ起源の神話と一体化した場所でもありますので心情的には理解できます。昼食は、アレトゥーザの泉の横にあった観光レストラン的な場所を選びました。海を臨める素敵なロケーションだったんです。そしたら、その質も最高に素晴らしかった！僕の経験では、たまたま入った所が「大当たり」という例がなかっただけに、得した気分になりました。スタッフも感じが良く、食事後に、レストラン地下にあるという海の真横の湧水にも案内してくれました（＾＾）装飾物の趣味はイマイチ・・・・でも素敵な心遣いでした。アレトゥーザの泉から、古代ギリシャ時代からの港ポルト・グランデを臨みます。左手奥には、フェデリーコ２世統治時代の軍事設備が残ったマニアーチェ城が見えます。軍事的要所には、かならずフェデリーコ２世の痕跡あり！です。午後はショッピング中心に過ごしました。

  2010/10/18

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  シチリアツアー６日目シラクーサ古代地区

  　シラクーサ最近、シチリアや古代ローマ関係の本の中に「シラクーサ」の文字を見かけると、特別な思いというか、畏怖の念というか愛着のようなものを感じて、微笑を禁じえません（＾＾；）このツアーのおかげでもありますし、やはり古代ギリシャ名でシュラクサイと呼ばれる、この街の古代におけるポジションの重要性というのは、無視できないばかりか、特にペロポネソス戦争やポエニ戦争でのバイプレイヤーとしての活躍は胸躍らせるものがあって、心の片隅にでも置いてほしい名前です。オルティージャ島、ホテル前の朝の風景です。これが我々の泊ったホテルです。構造は古めかしいものでしたが、インテリアなど結構モダンで、ゆったりしていました。スタッフもとても感じ良かった。朝食は、一棟隔てた別館的なところで。夜はトラットリア＆バーに変身します。結構国際色豊かな客層でした。「ディオニュシオスの耳」という名前はこの島に流れて来たカラヴァッジョによる命名だそうです。寓話の域を出ませんが、僭主ディオニュシオスが囚人達の話し声を盗み聞きしていたそうです。本当は古代ギリシャ時代の、信じがたいほど巨大な石切り場で、「天国の石切り場」latomia di paradisoと現在は呼ばれていますが、当時は当然奴隷たちの仕事だったわけで「地獄の石切り場」以外の何物でもない、とガイドさんが言っていました。この中で、「アヴェ・マリア」歌ってくださったんです。当然ながら中の音響効果は抜群でしたから、それはそれは神秘的な雰囲気に包まれていましたよ！ギリシャ様式と呼ばれる柱頭のタイプには、もっともシンプルなドーリア様式、独特のねじりのあるイオニア様式、そして最も装飾的なコリント様式とありますが、これはコリント様式の柱頭。その装飾とは、この地に自生する植物であることを教えてくださいました。下の写真です。アカンサスと呼ばれる植物の葉ですね。ギリシャからローマ、そしてルネッサンスに継承された古代建築の偉大な意匠が、こういう自生植物から生まれたことを知ると感慨深いものがあります。最も美しいギリシャ劇場のひとつですね。一万人以上を収容できたという、スペイン統治時代に切り崩される前はもっと大きかったとか。奥に見えるのがスペイン統治時代の城塞。街の防衛のために、この古代歴史地区の遺産がどれだけスペイン人にないがしろにされたか・・・これから何度も嘆くことになるわけですが。まあ、当時の感覚なら、当たり前のことなんでしょう。ローマも相当にやられていますが、「遺産の保存」などという「贅沢」は許されなかった時代ですから。遺産保存を選ぶか、殺されるのを選ぶか・・・その選択に議論の余地はないはずです（＾＾；）ヒエロン2世の祭壇です。上部は、もちろん、15世紀にスペイン人によって切り壊されています。前3世紀、古代でもっとも大規模な生贄が捧げられたそうです。その数、牛500頭！！「その後は、史上最大のバーベキューを市民は楽しみました！」とのアナウンスには吹き出しました（＾＾；）これはローマ時代の円形劇場＝アンフィテアトロanfiteatroシアターの語源であるテアトロは、ギリシャ起源で半円形がベース。舞台の向こうは広大な自然風景。これを借景にギリシャ劇が演じられます。アンフィテアトロは、その半円形を二つ組み合わせたという考え方。風景は必要なく、もっぱら剣闘士や獣の果たし合いを楽しみました。どちらの趣味が良かったかは自明のこと。古代ローマ人の貴族たちがギリシャ文化に憧れたのも分かります。彼らはギリシャ人奴隷を家庭教師にして、ギリシャ語を積極的に学んでいます。貴族のほとんどがバイリンガルでしょ。しかも支配する側がされる側の語学を学んでいます。やっぱ古代ローマ人、変です（＾＾；）朝鮮を支配した日本人の上層部がハングルを積極的に学んだでしょうか？逆のことは強制的にやらせましたけど（＾＾；）フレッシュジュースが美味しいイタリア。このツアーでも頻繁にバールでの休憩で取りましたが、この時も（＾＾）では、オルティージャ島に戻ってのツアー再開です！

  2010/10/17

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  シチリアツアー5日目ラグーサ＆モディカ

  今回は、新婚旅行のＨ夫妻もパレルモの空港からずっとご一緒させていただいていたのですが、これからはやっと（？）二人きりになられて、ヴェネツィアに向かわれました（＾＾）プラネータから大急ぎで、空港行きのバスに間に合わせようと運転手のジョルジョがかっ飛ばしてくれたんですが途中トラックの隊列に阻まれて間に合わず・・・。それでも　「どうせバスはこの道を逆走して行くんだ。　　間に合わなくたって、バスを見かけたら俺が　　正面から絶対に止めてやる！」と言ってくれていたのですが（＾＾；）、そのバスとすれ違ったのが、運悪く、ちょうど片道４車線の道で道の中央が完全に分離されていたんです。それで２時間ぐらいでしたっけ、次のバスを待っていただくことになって、我々一行は、彼らと別れてツアーを続けることになりました。それでもＨご夫妻のその後は、運良く、待ち時間にも英語の通じるイタリア人とおしゃべりしたり、バスも飛行機に間に合う時間帯に着いてくれたようでしたので、めでたしめでたしでした。それにしてもシチリアツアーの後にヴェネツィアとはなんて素敵な新婚旅行かと思ってしまいます（＾＾）さて、我々一行は多少時間を押しながらも次なる観光地ラグーサ・イブラに到着。ガイドのフランチェスカさんとともにラグーサとモディカの街を巡りました。ラグーサといえば、何といっても、そのパノラマの眺望の素晴らしさと、街のドゥオーモである　　　サン・ジョルジョ教会　　　chiesa di San Giorgioの存在が光ります。デザインは、ノートの市民博物館の設計と同じ　　　ロザリオ・ガリアルディ　　　Rosario Gagliardiその艶めかしくも、きらびやかでエキゾチックな曲線美が持ち味の建築を手がけています。中心の広場に近づいてくると　　　circolo di conversazioneという看板といいましょうか、厳かな石造りの表示を見つけました。これは、エンナでも見かけたものなんですが直訳すれば「会話サークル」とでもいう感じですね。「中部によくあるカーザ・デイ・ヴェッキとかの老人　サークル的なものかな」と一瞬思ったのですが、佇まいがとてもシックなのですよ。そしてエンナでは随分と着飾った、礼服のようなものを来た老人たちが集っていた。ちょっと、中部、つまり僕の知っている左翼系の老人が集まる施設とはわけが違うと思っていたら、フランチェスカさんが　「政治家や弁護士、会計士、企業家、公証人などの　　サークルよ。　　看板の両脇に笑ってるライオンがいるでしょ？　　あれは貧乏人を見下して笑っているのよ」と。「え、マジ？」と聞き返すと、西洋人独特のイントネーションで「そうそう」と平然と答えるので、逆にホントだかウソだか分からなくなりました（＾＾；）少なくとも、この施設にそういう複雑な感情を一般市民は持っているということなんでしょう。シチリア独特のものなのかもしれません。さて、サン・ジョルジョ教会が近づいてきました。イタリア映画好きにはたまらない場所ですね。「カオス・シチリア物語」で登場する教会です。具体的にはどんなシーンだったか忘れちゃいましたが（＾＾；確か主人公のピランデッロがロバに乗って教会に近づいて行くシーンがあったと思います。キャメラが主人公の目になって、微妙に揺れながらこの教会に近づいていました。「なんて面白い建物なんだ？！」という思いを抱いたことは覚えています。シチリアの自然風景と歴史的建築物、そして人々の表情が限りなく美しく捉えた映画でした。カオス・シチリア物語価格：5,670円（税込、送料別）最初のサン・ジョルジョの写真で、ファサードの後ろにクーポラが見えていますが、これはネオ・クラシックスタイルといって、バロックより後期の様式だそうです。パレルモのマッシモ劇場やパリの「パンテオン」とかフランス起源の建築様式だそうですが・・・・パレルモのカテドラルのクーポラ同様に、ファサードとのバランスというか浮いた感じに見えてしまいます。それにしても、躍動感に満ちたファサードです。ルネッサンスとは完全に逸脱しておりますな。これがスペイン統治時代のシチリアである、ということもこのことと無関係ではないと思います。反宗教改革の尖鋭部隊となって「異端」を弾圧しつくしたイエズス会やドメニコ会・・・二つともスペインですものね。メラメラと燃えるような情熱の火の炎がこのファサードの上に立ち昇っていくようです（＾＾；）モディカに行く前に、パノラマを見に行きました。車で１０分、１５分ぐらいのところにあるモディカのパノラマです。ここは、ヨーロッパの原初的なチョコレートのレシピを使ったチョコレート作りで有名な街です。要するにスペイン人が中米から持ってきたカカオをアステカ文明から学んだレシピに砂糖を加えたものが初代のチョコレートなわけで、生のカカオが使用されていて、風味たっぷり。文字通り生なので砂糖も「ジャリジャリ」の触感（＾＾；）時間がなくチョコレート生産者への訪問は叶いませんでしたがお土産屋さんで試食とショッピングをして、この後の訪問地シラクーサに向かいました。シラクーサでは、もちろんギリシャ時代からの街であり、離れ小島であったオルティージャ島のホテルにチェック・イン。夜はちょっぴりクールな感じのする、というか、少なくともサイトからはそういう雰囲気のした、ワインバー＆リストランテ　　オイノスに行きました。ロケーションはオルティージャの旧市街ですから完ぺきだったのですが、サービス＆料理、ワインの質は、？？？ちょっとどうなのか、という部分もありました。その中でもこのパスタは面白かった。カルボナーラ的にチーズが絡んでいて、上に日本を意識した（「サシミ」という表現があった）マグロが乗っているわけですが、鮮度はイマイチ、そして下のパスタのソースとも全然合っておらず、　　「勘違いしとんな・・・」という感じがしました。下のチーズとパスタの部分は香ばしく煎った松の実があって、その絡みもパスタ自身もめちゃくちゃ美味しかったんですけど（＾＾；）これは、セコンド・・・名前を忘れましたが、ステーキですね。魚料理と勘違いしてオーダーしてしまった・・・。デザートも忘れてしまった・・・いい加減やね（＾＾；）どなたか覚えてません？ともあれ、質的にはちょっとネガティブに感じてしまった店でした。残念残念・・・

  2010/10/16

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  シチリアツアー5日目プラネータのブオニヴィーニ醸造所

  シチリア醸造界のリーダー的存在として若手醸造家他ファミリーの若々しさで国際的なマーケットを清々しく闊歩するように進むのが　　プラネータ社です。その本拠地はアグリジェント県のメンフィにあるわけで4年前にすでに訪問していたことと、今回のツアーはシチリアの東南部に焦点を絞っていたので、その流れで同じプラネータ社の　　　ブオニヴィーニ醸造所を訪ねました。日本でお会いして快く我々の訪問を受け入れてくださったフランチェスカ・プラネータさんは生活の場でもあるミラノにいらっしゃって、お会いすることはできませんでしたがブオニヴィーニで醸造チームの一角を担うパトリツィアさんが我々を迎えてくださいました。目印になる者がなにもないところなので（＾＾；）パトリツィアさんが近くまで迎えに来てくださいました。コノブオニヴィーニ醸造所では、ネロ・ダーヴォラ種の最古傑作のひとつ　　　サンタ・チェチリアサンタ・チェチリア　[2005]　プラネタ価格：6,000円（税込、送料別）と、シチリアが誇るデザートワインの傑作のひとつ　　　モスカート・ディ・ノート【6本～送料無料】パッシート ディノート 2007 プラネタ　500mlPassito di Noto 2007 PLANETA価格：4,777円（税込、送料別）の2種類が醸造されています。手前がモスカート種の畑。向こう側がネロ・ダーヴォラの畑です。印象的なのは、その地面の白さですね。石灰を敷き詰めたように白いです。石灰質の土壌は、エレガントなワインには欠かせないものですね。シャンパーニュしかり、シャブリしかりまたバルバレスコ、バローロしかり・・・。サンタ・チェチリアのエレガントさのベースとなっていることに、これで合点がいきます。これは日本人の書家とのコラボ作品ですね。これがワイナリーの入り口なんですが、素敵な演出効果がなされていました。まず花々で飾られた入口、まるでトンネルのような入口を入っていきます。突き当たって、右に回ると・・・トンネルが続き、なにやら異質な光が見えてきます。で、見えて来たのが醸造システムの第一段階ステンレスの発酵槽となります。階下のバリック倉庫です。見学を終えて、そのバリックに囲まれたガラス張りの部屋でワインテイスティングです。テイスティングが終わってからは、ランチタイム。ブオニヴィーニは、３，４のアパルタメントがありましてその一部屋を使っての、極上のシンプルな食材を使ったランチでした。そして、ここでは、フランチェスカさんと日本でお約束だったエトナのカッリカンテを使ったシャンパーニュ方式のスプマンテを頂きました！！これは、おそらく日本人としては最初に我々が味わったのではないかと思います。リリースされてもいませんからね。何度も繰り返しますが、現地のワイナリーでその場所で作られたワインと、その土地のシンプルなチーズやサラミ、あるいは野菜料理などで受けるおもてなしは、最高のものです。いえ、最高というが極上というか、もう昇天してしまうほどの喜びであり、快楽であり、、、、、やはりイタリアワインのファンになったからには、この地点まで来てもらわないといけない！という気にもなります。最高の中の最高。極上の中の極上。プラネータは、文句のつけようのない、議論の余地のない最高クラスのワインを作るワイナリーですが、現地でおもてなしを受けると、それが本当に表面的でない地に根を下ろした真心の表現の結果であることが分かります。マーケティング的に洗練された部分も全く嫌味がなくスマートで、スタッフが皆若々しいところも、勢いを常に感じさせる一因になっているのかもしれません。ところで、お相手をしてくださったパトリツィアさんは実はハンガリー人でした。苗字が確か奇妙な子音で終わっていました。プラネータが醸造を学んで、やはり帰国して自らのワインを作る・・・そんな夢を持っていらっしゃいました。その実現の時もおそらくもうすぐなんだとか。急ぎ足過ぎたのが、残念であり、また失礼でもありました。次なる観光地ラグーサに向かわなくてはなりません。急ぎ足に詫びを入れて出発しました。笑顔で送り出してくださるパトリツィアさんに感謝です！

  2010/10/15

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  シチリアツアー5日目ノートのバロック建築

  この日から本格的にシチリア南東部における　　　　後期バロックの建築物をめぐるツアーが始まりました。ここでちょいとばかり、歴史の裏舞台を・・・ヨーロッパの歴史においては、ルネッサンスの副産物としての　「宗教改革」がルター＆カルヴァンによっておこされます。これが16世紀。いわゆるプロテスタント教会の源流です。ルネッサンスというのはカトリック教徒らしくない芸術大好きな法王さん達が文芸を保護して、それまでタブー視されてきた「人間賛歌」と申しましょうか、人間の存在そのものが何よりも（つまり神よりも）先立つ、中世において「世界は神が作った」だの「神のみぞ知る」という絶対視を解き放った時代ですね。（多神教であった古代ローマ世界では当たり前だった良き時代を　取り返したという意味で「復興」＝「ルネッサンス」と　名付けられているのはご存知の通りです。。）もちろん、そこには圧倒的な法王庁の権力、あるいはフィレンツェ共和国、ヴェネツィア共和国、ミラノ公国などに代表されるイタリアの権力、財力というものと密接にかかわってますよね。つまりは、金の力が大いに後押しした歴史的転換点でした。ここで培われた人間の知性と野心の集積が「大航海時代」に繋がっていくわけですが、そのドイツ系の人々のネガティブなリアクション、あるいはヒステリックな「羨望の裏返し」ともいえる宗教改革はローマカトリックにとっては面白くないわけですね。ルネッサンスの法王たちが湯水のようにつぎ込む金よって生まれた芸術とは「偶像崇拝」なわけでして、これをまず否定。そして聖職者の婚姻禁止をも否定して、プロテスタント聖職者はルターを「おはつ」として結婚しちゃう。「それはならぬ！！」「てめえら、目にものを言わせてやる！」とカトリック側が巻き返しを図るのが「反宗教改革」。その芸術的表現が「バロック」として開花していきます。なのでバロックとはローマ起源の文芸運動になります。反宗教改革の急先鋒となったのがスペインを起源とする「イエズス会」。彼らの一人が極東の日本にまでやってくるのにはそういう事情がありました。また「カトリック派の良心」ともいえるサン・フランチェスコ会の修道僧も大西洋を渡り、新世界に到達し、大陸を横断して「サンフランシスコ」という街を作りました。人間そのものの動きも大いにグローバル化しようという時代。当然、ルネッサンス的なバランスのとれた静的な表現はバロックの時代に入って、キリスト教徒を鼓舞するための躍動感にあふれた動的な表現に180度ともいえる転換をしていきます。シチリアの南東部を襲った17世紀後半の大地震は多くの街を壊滅状態に陥らせるのですが、これが街の復興の過程で、その当時一世を風靡していたバロック美術を至る所に散りばめることになりました。ノートの街の美術はそれを代表するものです。まず、19世紀にブルボン王フェルディナンド2世に捧げられたレアーレ門をくぐって、ノートの舞台装置ともいえるヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りを進みます。世界遺産認定が2002年ですが、その辺りから修復作業が急ピッチで進んでいるようですね。これはサン・フランチェスコ教会（右）と市民博物館（左）前者はヴィンチェンツォ・シナトラ、後者のその師匠さんであるロザリオ・ガリアルディの作品。特に市民博物館の官能的な曲線は、ローマのボッロミーニの作品に酷似していますよね。整然と修復が完成に向かっているように見えるドゥオーモです。広く長い階段の上に堂々たる風格で屹立しています。市庁舎は18世紀の建築。これもヴィンチェンツォ・シナトラの作品。この、ドゥオーモの階段と平行に伸びているニコラチ通りはイタリアでも屈指の美しさを誇る通りだと思います。往路は通り過ぎるだけでしたけど（＾＾；）それでも、突き当たりにある、これも独特の曲線を持つモンテヴェルジネ教会からの発せられる構図には思わず立ち止まって、じっと鑑賞してしまうような鮮烈な印象を与えられました。ブティックのエントランスにも強烈なバロックが。ニコラチ通りに入ります。左手に現れてくるのが、このヴァル・ディ・ノートの世界遺産の中でも屈指のイメージであるヴィッラ・ドラータ宮殿のバルコニーです。ある種ケバケバしいというか、グロテスクというか派手派手しいというか、これみよがしの装飾だと思います。面白い！シンプルな感じですが、その湾曲したファサードには、おだやかな「微動」を感じます。のっぺりしているからこそこの曲線が美しく見えます。街の中心を走って、いわば「動く観客席」のような役割を演じてくれたヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りに戻って来ました。ノートのバロック建築のそのほとんどが、この通りの左右に広がっています。お土産屋さんで面白いものを発見しました。これ何だと思います？実はこれは一昔前のリコッタチーズの容器です。竹でできているのですが、適度に水分を切ることが出来て保存、運搬にも役だったようです。ラ・カヴァーニャと書かれていますね。レアーレ門に戻って来て、トイレ休憩も兼ねてバールでお茶をして次なる目的地、ノートとパキーノの間にあるプラネータ社の「ブオニヴィーニ醸造所」に向かいました。

  2010/10/14

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  シチリアツアー4日目陶器の街カルタジローネ

  ピアッツァ・アルメリーナから車で1時間あったでしょうかなかったでしょうか。陶器の街カルタジローネに到着しました。街中に入って、最初に飛び込んでくるのがドゥオーモの大キューポラです。これが象徴するものは、この町が17世紀末期の大地震によって崩壊し、その後、バロック様式の建築物がこの町を彩っていった歴史です。これから訪れることになる世界遺産「ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町」にこのカルタジローネも登録されています。とはいえ、この町を訪れた理由はバロック建築というよりビザンチン人とアラブ人によってカルタジローネの産業として確立した「陶器の町」としての雰囲気を味わうことでした。このスカラータがその陶器による大階段です。一見するだけで、「わぁ！」と心躍る風景です。そのスカラータに近づくと現れてくる印象的な建物がこのドン・ルイージ・ストゥルツォのガッレリーアです。ドン・ルイージ・ストゥルツォは、この町の陶器学校を20世紀初頭に設立した人物であり、イタリア人民党を結成してシチリアの地域振興に貢献した人物です。因みにイタリア人民党は、ファシズム期にムッソリーニによって非合法化され、解党された党だそうです。スカラータを斜め横から撮った写真です。絢爛たるバロック建築ではないですね。もっぱら陶器の階段に目がいくようになっています（＾＾；）アラブ人が陶器技術をもたらした・・・日本に中国人が陶芸を伝えたりした流れに似てないでもない。つまり、当時の文明的にはアラブ人が圧倒的に上だった。アラブ的、アジア的なテイストの陶器も結構多かったです。階段を登りきったところからの眺望です。観光客も少なく、現地の人たちが立ち話をしたりしている日常的な雰囲気の中でゆっくりと階段を上がり下がりできたのがとても良かったです。トイレ休憩も兼ねてストゥルッツォのギャラリーに立ち寄りました。南イタリアの典型的な風景というか、親父たちがたむろして何をするというわけでもなく、しゃべり続けています（＾＾；）南部の失業率の高さ、あるいは、マンミズモ（イタリアにおける母親崇拝）の影響ともいえるのでしょうか（＾＾；）ドゥオーモのファサードです。これから始まるシチリアバロックの世界の幕を開ける、、、、といえば大げさでしょうが、その絢爛たる美術の世界を予見させるような装飾でした。カルタジローネを後にして、ノート近郊のアグリトゥリズモ　　「ヴィッラ・ファヴォリータ」にチェック・インして、夕食を頂きました。　カポナータです。典型的すぎます（＾＾；）このパスタは「ストロッツァプレーティ」ですかね。ノートからは目と鼻の先ほどの「パキーノ」チリエッジョーロというプチトマトのパスタ。そして、タイのオーブン焼き　インサラータ・ミスタ　ああ・・・あまりにも典型的＆シンプル！！　このデザート・・・なんでしたっけ？カシス系のソースがかかってるんですけど、プリンにしてはまるで片栗粉で作ったような・・・糊でできたようなプリンでした（＾＾；）でも、この「何気なさ」も貴重です（＾＾；）明日は、「ヴァル・ディ・ノートの後期バロック建築」を堪能そしてプラネータ社のブオニヴィーニ醸造所にもお邪魔します！

  2010/10/13

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  シチリアツアー4日目ピアッツァ・アルメリーナのヴィッラ・ロマーナ・デル・カザーレ」

  帝政ローマ後期の大貴族の別邸。おそらくは皇帝の迎賓館的な要素を持つ建築であったと目される世界遺産です。とても残念だったのですが、現在その大部分が修復中で一部だけしか見ることができませんでした。とはいえ、旅行計画当初は拝観すら危ぶまれていたのですから御の字です（＾＾；）入口にこの別邸のミニチュアがありました。見どころは何と言っても、敷地いっぱいに張り巡らされたモザイク画の数々。モザイク画といっても、パレルモ、チェファルーで見たできる、見上げる世界一面金細工のきらびやかで厳かなビザンチン的世界ではなく、床に広がる、限りなく人間的なギリシャ神話的世界と躍動感あふれる帝政期ローマ人たちの生活の数々。ギリシャ神話のストーリーもガイドさんにお話しいただいたんですけど、忘れてしまいました（＾＾；）ともあれ、躍動感に富んでいて、血しぶきなんかも飛んである意味エグイ描写もあるんですけど、モザイク画というのはそれを軽快に伝えてくれますね。古代人たちの感性にぴったりだったのかも、と思います。なんせ、人権も何もなかった時代ですものね。ともあれ現代ではＣＧなどで見せる血も、古代はモザイクで処理して芸術性を高めています。繊細な幾何学模様と動物たちの肖像・・・コミカルでさえあります。有名な「史上初めてのビキニ姿」。これも運動会などで優劣を競い合っている風景です。おっぱい肌蹴てます（＾＾；）おおらか。圧巻はこの GRANDE CACCIA　＝　偉大なる狩猟のモザイクです。このモザイク群は北アフリカの職人の手によって描かれたと推察されているんです。そのスタイルが、当時帝国領だった北アフリカ（カルタゴなど）に残るモザイクの舗床に酷似しているそうです。当時の北アフリカでは日常的な風景だったのかもしれません。つまり、珍しい動物、猛獣などを生け捕りにして、船に積みローマ近郊のオスティア港からローマのコロッセオに運ぶその一部始終が克明に描かれているんです。まるで絵本か何かに出てくるみたいに可愛い象ですが、当時は見世物であるのと同時に「戦車」としての役割もありましたからね。象にとっても困難な時代でした（＾＾；）部屋の数は全部で５０ほどあるそうですが、実際に我々が見れたのはその5分の1あったかなかったか・・・？そういえば、日本の有名な国会議員と元ＮＨＫキャスターか何だかのカップルも来ていました。このヴィッラ・ロマーナ・デル・カザーレは、11月から完全に修復期間として全面入場禁止になります。ガイドさんに「その間どうするの？他の街でガイド？」などと聞くと「短期契約で英語の教師もしてるから、なんとかなるわ」と黒々とした髪とと青い瞳の、僕と同い年ぐらいの女性ガイドがにこやかに答えてくれました。

  2010/10/12

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  シチリアツアー4日目ピアッツァ・アルメリーナのリストランテ「アル・フォーゲル」

  エンナから直行したのはピアッツァ・アルメリーナ近郊のリストランテで近年美食ジャーナリズムの間でも評判の高い　　　アル・フォーゲルでした。店内に入ると、とても薄暗く、「あれまだオープンしてない？」と思わせるほどでちょっと奇妙に感じていたのですがこれがこのリストランテのスタンダードな明るさでした（＾＾；）そして、時間がたつにつれて、目が少しずつ慣れていき違和感が落ち着きに変わっていく感じが面白いと思いました。乾杯のワイン　　アルメリータ・ロゼタスカ・ダルメリータ社が誇るシチリアのロゼ。ピノ・ノワール１００％、2年の瓶内熟成。エレガントさでは素晴らしいものがありますが、味わいが洗練しきっているだけにシチリアらしさといえば？？？　polpette di pane con spuma all'aglio su passata di orto 　野菜の裏ごしにのった　　　　　パンのポルペッテとニンニク風味のムース　insalata di bottarga con agrumi all'olio vanigliato　ボッタルガのサラダ、バニラ風味のオイルをあしらったオレンジ添え　salmone al rock con pancetta 　パンチェッタを巻いたロックサーモン　tonno alla tartara con nduja　　ンドゥイアをあしらったまぐろのタルタル　sorbetto all'anguria すいかのシャーベット 　terrina di pollo con pistacchio di bronte e albicocca con vincotto　　ブロンテ産のピスタチオと杏子をあしらった鶏のテリーヌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヴィンコット風味　　trine con sgombro con olive nere e catalogna con vellutato di patate allo zenzero ショウガ風味のジャガイモの裏ごしにのせた　　　　鯖のトリーネ、黒オリーブとカタローニャソース　ワインは、カーリ社の　チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラッシコネロ・ダーヴォラにフラッパートが加わることによって軽さ、弱さ、可憐さ、若さが加わります。ネロ・ダーヴォラの力強さがいささかやわらげられて、シチリアらしいエレガントさを表現するところにこのワインの真骨頂があります。　　　Sfilatelli di maccheroni a mano con maiale nero, asparagi, melanzane,strutto e cacio 黒豚のマッケローニのスフィラテッリ　　　アスパラ、茄子、ラードとペコリーノチーズ風味　Pasticcio di carne con vellutata di zucca vanigliata con aromi di eucalipto お肉のパスティッチョ、バニラ風味のカボチャソース　　　　　ユーカリの香りとともに　ホールの雰囲気です。ビジネスマン風の、ちょっと企業家風の　イタリア人客と、おそらくアメリカ人のご老人グループと　我々だけでした。　デザートも出色の出来栄え！　mousse alla ricotta con croccantino di mandorle, pistacchio e nocciola con miele di eucalipto　アーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルナッツを添えた　　　リコッタのムース、ユーカリの蜂蜜を添えて　やはりこういうところではデザートワインは絶対に欠かせ　ません！！　　moscato di pantelleria NUN, casa miceli　　モスカート・ディ・パンテッレリーア　ヌン　ミチェーリ社酸味が少なくて、ドロドロしてて、黒糖のシロップのようでもある。圧倒的個性！これはシチリアとチュニジアの間にある島パンテッレリア島のデザートワイン。リコッタのムースにさらに香りのヴァリエーションを増やしたような絢爛たるシチリアデザートがこのワインで完成します！！帰り際に、ワインセラーに案内していただきました。もっとゆっくりのんびり過ごしたかったんですけど、、、、もちろん次なるプログラムのために早々とリストランテ・アル・フォーゲルを後にしました。素晴らしい時間＝経験が次から次へと訪れて来ては去っていきます。それを名残惜しんでいる時間は、、、、、この時はないんですよね。でも、確実に体験して、その記憶は我々の心に溶けていきます。こうやって、ブログなり写真でまた思い出す時間はたっぷりしっかりあります（＾＾；）次の目的地は、シチリアにおけるローマ帝国時代の最高クラスの遺跡、ピアッツァ・アルメリーナのカザーレ宮殿のモザイク群です！！

  2010/10/11

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  シチリアツアー4日目内陸の都市エンナ

  タスカ・ダルメリータでの素晴らしいランチタイム後約1時間半ほどでエンナの街に到着しました。エンナはシチリア島のちょうど中心点にあって、　　シチリアのへそと呼ばれている街で、その標高はイタリアでもっとも高い県庁所在地で、中心地で９３０ｍ、一番高いロンバルディア城塞で９９１ｍと言われています。シチリアの内陸部って、どうしても貧困とか過疎というイメージがあるんですけど、そして僕が23年前にバックパッカーとして初めて訪れた時も、全くそんなイメージで物悲しい感じがしてたんです。でも、今回はその天候の悪さに反して、とてもポジティブな印象を僕は持ちました。まず夜に行った、街でもっともメジャーなリストランテ　「リストランテ・チェントラーレ」テレビなんかもついてたりして非常に庶民的！シチリア料理とエンナ料理の共存といった風情のメニューで、僕はもちろんしっかりエンナ料理を頂きました。そろそろ胃腸系に疲れを感じだした旅行メンバーの皆さんはミネストローネを取ったり、適度に自己調整されていました。これはマッケローニ・アイ・サポーリ・ロカーリというパスタ。トマトベースのマカロニでズッキーニや香草が入っています。たっぷりとかかっているのは、おそらくグラナ・パダーナかのいわゆるパルメザン系のものでしょう。ペコリーノなどの強い個性は感じませんでした。これはセコンドで取ったコントロフィレット・アッレンネーゼcotrofiletto all'ennese サーロインステーキですが、トマトやアーティチョークや小玉ねぎのピクルス、ベーコンのソースがかかっています。肉そのものは脂身もしっかりしてて非常にヘビーなのですが野菜ピクルスのさっぱりしたソースが中和してくれます。これは出色の味でしたよ。流石は内陸のシチリア！次の日の朝は、街を徘徊しました。天気は昨日同様に曇り時々にわか雨っぽい感じで、晴れやかさはありませんでした。でも、丘の中腹にある街らしく、起伏に富んだ地形にリズミカルな配置で教会などがあって、楽しく歩きました。上の写真、まるでパレルモのエレミティ教会のようなモスクを利用した丸屋根ですね。エンナでは唯一アラブ統治時代を物語る史跡です。パレルモの場合は、メンテナンスが行き届いていますがエンナは財政事情、よろしくないのでしょうか。放置されると文化遺産もこうも荒廃してしまう一例ですね。丘の頂にある街には良く見受けられる都市設計ですがカーブ状に伸びる道の節々にリズミカルに教会が建てられていて、独特の景観を生んでいます。フィアット５００（チンクエチェント）の正しい駐車方法（＾＾；）シチリアには旧チンクエチェントが健在ですね。喜ばしいことです。ムニチーピオ＝市役所です。こちらはムッソリーニ時代のファシズム建築です。イタリアにはこの手のファシズム期の建築物が多く残っています。ホテルの部屋のバルコニーからの景色ですが、小学校がありました。イタリアではこの手の古い校舎、おそらくは数百年を遡ることのできる構造の校舎が一般的だと思います。そのホテル向かいにあったポリカリーニ宮殿です。ゴシック・カタロニア様式と呼ばれる特有の建築スタイルで右奥に伸びる階段が特徴的です。私有物でしたので、門からすこしだけ入って、見学させてもらいました。エンナのドゥオーモです。外観はごつごつとした印象ですが、内装は非常に活気あるバロック様式でした。前日の夕刻にも訪れていたのですが、その時は一人の、僕と同い年ぐらいの女性が一人、静まり返った教会内で祈りを捧げていました。何気なく近づいたときに、しくしくと泣いているのに気付いて静かに遠ざかりました・・・。まさに神にすがっていらっしゃった・・・。エンナ一番の観光名所カステッロ・ディ・ロンバルディアです。シチリアの中心地であり、高台にある街ですから、そこからの眺望は、今であれば「風光明媚」で親しまれましょうが、当時つまりローマ帝国瓦解後の中世の乱世時なら、一大戦略拠点でしかなかったことでしょう。ロンバルディアは今ではミラノを中心とする北部イタリアの名前ですが、つまりは「ランゴバルド族」＝北欧ゲルマニアの蛮族の名前ですものね。エンナから美しく見えるカラシベッタの村です。この時は曇っていましたが前日の夕刻時の景色は本当に綺麗でした。エンナの街です。カラシベッタに比べるとやはり都市ですね。高台からずっと降りて来た中心街にあるサン・フランチェスコ会の教会です。こんなスタイルのサン・フランチェスコ教会って珍しいですよね。次なる目的地「フェデリーコ2世の塔」を目指して歩いています。ロンバルディアの城塞から一度丘を降り切って、また別の丘の緩い傾斜を登っていきます。それだけでもワクワク感があります。小さな広場に噴水がありましたっけ？そこに教会が並んでいます。何気ない街の風景ですが、独特のリズムを感じます。道を歩くその時間がひとつのストーリーのような気さえします。またも、チンクエチェント！健在です！！シチリア、いえ南タイリアの歴史を振り返った時欠かすことのできない主人公の一人である神聖ローマ帝国＆シチリア王のフェデリーコ2世の塔です。彼はもちろんドイツ系の血をひいていたわけですが、イタリアで生まれ（マルケのイエジでの公開分娩！！）、シチリアと南イタリアをこよなく愛した、時代を数世紀も先駆けた、ルネッサンス的であり、絶対君主的な王でした。これも何気ない要塞としての塔に見えますが、実は南イタリアのプーリアの世界遺産、カステル・デル・モンテ同様に八角形で天文学を愛でることのできた塔だったということです。塩野七生さんの「絵で見る十字軍物語」でも触れられていますが無欠で聖地奪還を果たした唯一の王ですから、熱血漢のクリスチャンからは冷淡に扱われてしまようですが、断じてシチリア史、いえイタリア史、あるいはヨーロッパ史におけるヒーローの一人といえるでしょう。絵で見る十字軍物語価格：2,310円（税込、送料別）

  2010/10/10

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  シチリアツアー3日目タスカ・ダルメリータ

  シチリアワイン界の大御所的存在を挙げるならどのワイナリーになるだろうか。まず、昨今は枝分かれしてしまったが公立醸造所時代からインターナショナルなマーケットでその名を馳せた　　ドゥーカ・ディ・サラパルータ社＝コルヴォが挙げられますね。今でもスタンダードのコルヴォ・ビアンコもロッソも僕は大好きです。シンプルさとシチリアらしさと確かな質の高さがあります。でも、このワイナリーの素晴らしさはシチリアの土着ブドウ以外には全く興味を示さなかったこと。ＤＯＣとかＤＯＣＧの議論の外で、「土着性」＝「土着ブドウ」で勝負をしてきた清さみたいなものがあった。資本が変わって、時代も変わって、今はインターナショナルなブドウ品種も使っていますが、その名声は変わりありません。このある種「伝統重視」のシチリアの機運に一石を投じたのが今回訪問した　　　タスカ・ダルメリータ社かつてはそのエステイト名で「レガレアーリ」と呼ばれたワイナリーです。黒ラベルのシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョンのシチリアらしい「濃さ」に度肝を抜かれた記憶は今も鮮明にあります。たとえばその後に続くプラネータの登場にしても、あるいはフィッリアート、ドンナフガータの躍進、モノヴィティーニョ（単一品種醸造されるワイン）としての「ネロ・ダーヴォラ」の活躍も、いわばタスカ・ダルメリータ社が先鞭をつけた流れに加わっただけ、ともいえます。高見山、小錦が階段を作って曙、武蔵丸、あるいは朝青龍白鵬がそれを登ったのに似ています・・・・（＾＾；）エオリエ諸島やパンテッレリーア島のデザートワイン。あるいはマルサーラやエトナのワインという今やシチリアワインのヴァラエティーを語る上で欠かせないワイン達が脚光を浴び始めるのは90年代も半ばから後半ごろになってきますが、シチリアワインの主流というものを作ったワイナリーとしてコルヴォとタスカ・ダルメリータは絶対的な存在として君臨し続けることでしょう。さて、運の良いことにワイナリーに到着すると、ちょうど収穫を終えたブドウたちが、その計量と醸造を待っているところでした。これは標高９００ｍの畑で出来ると言うカタッラット種。カタッラットといえばシチリアの大量生産系の品種というイメージですが、これからタスカ・ダルメリータ社が挑む世界は土着ブドウを使った超洗練された世界、ということができます。ＥＵの旗、イタリアの旗、マドンナ、そしてタスカ・ダルメータ家の旗が発電所のようなステンレスタンク群の上に揺れています。ブドウの破砕機です。先ほどのカタッラットが運び込まれていました。今度は・・・・なんのブドウだか忘れてしまいました（＾＾；）ネーロ・ダーヴォラ？両方とも食べてみましたが、甘みと酸味、そして香りが十二分に詰まったブドウでした。素晴らしいワインになること確実です！我々をおもてなしくださったサーチャさん。コテコテのシチリア人ですが、名前はロシア系の名前だとか。我々ぐらいの世代にはその手の名前のイタリア人が結構いるように思います。発酵槽です。大樽倉庫。昨今は小さなフレンチオークの樽から大きなスロヴェニアの樽に回帰するような流れがありますからこのような樽倉庫は、大きなワイナリーでは見かけるようになって来ましたね。写真がボケてしまっていますが、タスカ・ダルメリータの女性醸造家です。各畑ごとのワインをテイスティングしています。発酵後にワインが樽に移されるまでに寝かされるステンレスタンクです。バリック倉庫です。出荷を待つワイン達です。日本向けのワインもありました。ここから幸せのランチが始まります。日差しの熱さ、すこし湿った空気は感じますが、それでも心地よい風通しがあって、最高のシチュエーションでした！アペリティーヴォはもちろんシャルドネ１００％の瓶内二次発酵、このワイナリーが世界に誇るシャンパーニュ系スプマンテ＝アルメリータです。最初のおつまみは、もうクラシック！ともいえるパネッレとクロッケ！！もうシチリア的な天国にでもいるような気分で、ずっと半笑い状態（＾＾）ここからサーチャさんを交えてゲストルームにて昼食の本番が始まります。おそらくは、一生に二度とお目にかかることもできないであろう貴族的な大きなテーブル（＝ターヴォラ・インペリアーレ）での食事です。隣の人が遠い（＾＾；）これなんでしたっけ？パスタ・エ・ファッジョーリ？こういう素朴で「完璧！」といえる味付けを頂けるのはやはり一流ワイナリーだけなのでしょうか？その後はセルフサービスで頂きます。それにしてもおしとやかで控えめな女性たちでした。一方はアラブ系の血が混じっている人で、もう一方はノルマン系でしょうか？黒い目と青い目の女性のサービス。サーチャさんとは日本の寿司の話や日本人の食事をするときのしぐさなどについてお話をして盛り上がりました。気を良くしてくださったのか、予定にはなかったワイン、それもタスカ・ダルメリータの最高ワインを開けてくださいました。ロッソ・デル・コンテ！スタイルは変わりましたが、僕が１５年ほど前にローマでワインの勉強をしていた時に、お気に入りのワインでしたし、ソムリエ現役時代にも良く使いました。凝縮感とエレガントさ、そしてシチリアワインの個性としては傑出した作品だと思います。もちろん、まだ若いワインだと言わざるをえませんでしたが、そのポテンシャルの素晴らしさは１０年以上待ってからでも十二分に発揮できるものがあると確信しました。食事が終わってから、車で１０分ほどのところにある直売所にもお伴をお願いして、皆でワインを買い漁りました。それでも重量を考えるとどうしても控え目になってしまいましたが・・・。おそらく契約農家との共有している部分なのでしょう。バルクワインも売られていました。日本ではガソリンスタンドぐらいしか、この装置は見ませんが、イタリアではワインも同じように供給されます（＾＾；）タスカ・ダルメリータ社とは、ここでお別れ。次なる街、エンナを目指しました。

  2010/10/09

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  シチリアツアー3日目チェファルーその２

  チェファルー大聖堂。チェファルーの街の遠景を見たとき、その二つの鐘楼でそれとすぐにわかる、断崖絶壁を背景にした見事な教会です。教会前の広場にはバールがテラスを出していて、ヤシの木とともにトロピカルな雰囲気さえ漂っています。シチリア初代王ルッジェーロ2世が自らの墓として建立させた教会ですから、エキゾチックな雰囲気があるのは当然なのでした。彼がシチリアを収めたのは12世紀。その直前まで北アフリカ系のアラブ人＝サラセン人が支配していたのがシチリアですから、単に傭兵隊長としてアラブ人をシチリアから閉めだした後、彼らを完全追放してしまうより、現地で利用する方がよほど理にかなっていたともいえます。中に入ると、パレルモ近郊のモンレアーレやパレルモに点在するビザンチン美術絢爛たる教会の内装に比べると随分質素なイメージで、内陣から手前の装飾をみると明らかに、時代を経るごとに改良がくわえられた痕跡がうかがえます。特にバロック的な装飾が顕著。教会の周囲を囲んでいるステンドグラスの装飾がいかにもユニークです。聞いてみるに、これは20世紀のモダンアーティストによる新約聖書のストーリーをモチーフにした作品群なんだそうです（＾＾）中世とバロック、そしてアヴァンギャルド的なアートの集合体がこのチェファルーの大聖堂なのでした。時間の都合でこの教会の背後にそびえる岩山への登山はあきらめざるをえませんでした。頂上のディアナ神殿からの眺望は最高とのことでしたが・・・その代わり、ガイドのチェーザレさんと広場でカフェをしました。そう言えば、僕が愛読する、バートン・アンダーソン著　「イタリア　味の原点を求めて」（白水社）の「エスプレッソコーヒー」の章でふれられていたのがチェファルーの焙煎職人なのでした。今回そこをぜひ訪問して見たかったのですが、残念ながら月曜日がお休み。10月3日（月）でしたから・・・・少し急ぎ足でしたがチェファルー観光を終えて、次なる訪問地シチリア屈指のワイナリー「タスカ・ダルメリータ」を目指します。実は、タスカ・ダルメリータ訪問後にエンナに向かう途中、国道120号線を通る予定でした。風光明媚な風景が楽しめる道として一押しだったのですが、今回土砂崩れがあって通行が不能となったとのこと。ともあれ、チェファルーからワイナリーまでのわずかな間だけの120号線は通過できましたので、わずかですがそのワイナリー近くの収穫風景をお楽しみください！！ワイナリーに到着！

  2010/10/08

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  シチリアツアー３日目チェファルーその１

  シチリア島の北辺の中央に位置するチェファルーをご存じの人は多いと思います。シチリアの歴史に興味を感じるなら初代シチリア王ルッジェーロ二世の建立した大聖堂があることで有名ですし、イタリア映画に興味のある人なら　「ニュー・シネマ・パラダイス」　　（イタリア語ではヌオヴォ・チネマ・パラディーゾ）ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版(DVD) ◆20%OFF！価格：1,512円（税込、送料別）の数々の名シーンがチェファルーで撮影されたことを知っているに違いありません。そして断崖絶壁の岩山の裾野に隠れるかのようにたたずんでいる静かな街並みの風景を一度ならずとも目にした人もあるにちがいありません。そのチェファルーは、見ての通り小さな街で、それでいて世界中から観光客が押し寄せてきますので、大型小型によらずバスは街中まで入ることができません。ガイドのジュリオさんとともに散歩しながらチェントロ（街中）に向かっていきます。何気ない「移動八百屋さん」ですね。ニンニクやチーマ・ディ・ラーパ（かぶらのブロッコリ）が見えてますね。これ日本でも食べたい！何気ない通りなんですが、洗濯物が干されていたり、同じ最上階同士のシニョーラ（おばちゃん）が、となりの建物ごしにおしゃべりしてたり、とても生活感が溢れていて、ゆるやかで心地よい時間が流れています。ガイドのチェーザレさん曰く　「人が一人ぐらいしか通れないような道があるだろ？　　これはアラブ人支配時代の名残だよ。」そういえば、ヴェネツィアはアラブに支配されたことはありませんが、その街は壮麗な宮殿を一歩中に入ればカスバ的な世界が広がっています。東方貿易で栄えたヴェネツィア商人ですから、アラブ人との繋がりも絶えなかったでしょう。どうしてこうも狭い小路が多いのかという問いは、おそらく日差しの強さから日陰を作るため、としか考えつかない。それにしても、こうやってシーツが干されているだけでエキゾチックな雰囲気が醸し出されます。南イタリアのシチリアにあって、まさしくシチリアらしいんだけどさりげなくアラベスクというのが素敵です（＾＾）ゆっくりと散歩していくと突き当たりに海が見えてきます。どこかで見たような感じ・・・そうニュー・シネマ・パラダイス！防波堤のようにもみえる家屋のつらなりですが、実はこれアラブ人が建築した城塞を基礎として、その上に現在の家々が建てられているとのこと。中世には、砦がこの町を覆い尽くしていたらしい。上の写真の防波堤ですが、これって、映画の中でアルフレードがトトに「映画人を志して街を出ろ！二度と帰ってくるな！！」などと言い聞かせるシーンで使われてませんでしたっけ？もう街路からはチェファルー大聖堂の姿が見え隠れしていますがガイドのチェーザレさんは別方向に・・・。これ何だと思います？海に面した家屋の裏手にあります。これ、実は中世の洗濯場です。これもサラセン＝北アフリカ・アラブ人支配時代の遺跡です。川の流れを引っ張って来て、海に流しています。こういう水道、土木技術というのは帝政ローマ崩壊以降は完全にアラブ人のものになっていたんですね。灌漑もアラブ人がヨーロッパにもたらしたものですから。「小さな”青の洞窟”みたい・・・」と僕が言うとジューリオさんがフッと鼻で笑っておりました（＾＾；）

  2010/10/07

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  シチリアツアー2日目パレルモその5アンティーカ・フォカッチェリア＆ジーザ

  パレルモストリートフードの殿堂　アンティーカ・フォカッチェリーア・サン・フランチェスコです。パレルモの民衆たちが、複雑に折り重なる歴史の中で「どっこい生きてる」証として現在に残してきた、シンプルで栄養があって、しかも安い料理の数々です。最初は前菜の盛り合わせ。典型的なパネッレは三角形の揚げ物。チェーチというエジプト豆の粉で素揚げされています。これが美味い！クロッケというのは、いわゆるコロッケですね。ベシャメルを使ってやや現代風にアレンジされている感じがしました。そして、アランチーニ。「小さなオレンジ」という意味ですが、ご存知ライスコロッケ！揚げ物だらけでこれでお腹が満たされます（＾＾；）スフィンチョーネ！これ僕大好き！！トマトとアンチョビの原始的なピッツァというかパンというか・・・。江戸前に対する京都の押し寿司的な感じで、素材の味の強さが持ち味。これとプロセッコだけで嬉しさ100倍でした！これは有名な脾臓のパニーノ（＾＾；）塩気のきいたペコリーノチーズのすりおろしをそえたヴァージョンとレモンを添えたヴァージョンが出てきました。ワインはラッロ社のグリッロ。果実味が豊かで、ふくよかなタイプ。ポテンシャルとしてはシチリア土着ブドウの中でも屈指だと思います。素材の味、つまりは太陽を吸いこんだ甘みたっぷりのシチリア料理にはやはり酸よりは甘み、柔らかみのあるワインが合いやすいです。パスタは盛り合わせにしてもらいました。手前はブロッコリ（といってもイタリアのブロッコリはではなくカリフラワー）、サフラン、レーズン、松の実、そしてアンチョビのブカティーニ。完全にアラブ起源の食材ですな（＾＾；）アネッレッティ（指輪）のパスタはグリンピースとパン粉そしてミンチのトマトソース。パスタ・フリッタはトマトソースと絡めてオーブン焼きしたもの。この時点でお腹いっぱい！カフェをいただいて退散することに。食事した２階のバルコニーから見たお店前の広場の様子です。正面はサン・フランチェスコ教会。手前の広場では法王さんのイベントと合わせたのか出店がたくさん出て、アウトドアでも食事が出来るようになっていました。先ほどのバッラロの市場同様に威勢の良い男性の声が終始響き渡っていました。午後からは法王さんのミサ会場と市内を見渡せる高台に上がる予定でまたウォーキングを開始したのですが、残念ながら警備の関係上閉まっていましたので、次なる予定地であるジーザ宮に向かいました。ここは、シチリア初代王グリエルモ一世から二世の時代に建立された王家の、特に夏の避暑地。１２世紀初頭です。宮殿は海に向かって建てられていて、海からの風が内部に循環するようまた雨水なども内部の空気を冷却する、当時のアラブ技術の最先端が施されています。鍾乳洞をモチーフにしたアラブスタイルの天井が至る所にあって建築用語ではスクラタイトというイスラム建築独特の装飾だそうです。そういえば、グラナダのアルハンブラ宮殿にも絢爛たるスクラタイトがあったような。モハメッドが鍾乳洞の中で悟りを開いたか、コーランを書いたかだったそうで、それがモチーフになってる。ともあれ、ここは夏のハーレム（＾＾；）同時に客人たちを迎え、詩作に興じたところでもある。女性がいて、神がいて、そのインスピレーションとともに詩作にふけるグリエルモ２世。この流れが後のフェデリーコ２世に受け継がれてシチリア学派となり、ルネッサンスの先駆けになったのだから、イスラムとルネッサンスは間接的であれ、完全に繋がっています。ジーザ宮の前にはアルハンブラもどきの水の庭園が広がっているのですが、いささかチャチな作りで、未完成なのか、水は全く流れておらず、その外の広場で少年と青年たちがサッカーに興じておりました。ジーザ宮を囲む区域はあまり治安もよろしくなく、雰囲気もイマイチ閑散としていて、素晴らしい観光地らしい感じは全くしませんでした。その辺り、ガイドのタニアさんも残念がっておりました。夕刻に法王さんが若者に向けてミサを行う、あるいは討論会？を行うポリテアーマ劇場前に広場に向かいました。シチリア出身のバンドが演奏しているらしく、あまりの喧騒に辟易しました（＾＾；）それでも法王パワーですね。ものすごい活気！タニアさんが語ってくれたのですが、現在２０％以上の高い失業率の南イタリアをとにかく何とかしてくれと法王の来訪を契機に、マフィア問題も含めて、自らの訴えを叫びに来る無数の団体や個人がひしめき合っておりました。

  2010/10/06

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