カテゴリ:アフガニスタン・パキスタン
全体が(たぶん)酸化鉄で色づいた、秋っぽいクラスターです。 結晶の並び方も、なんだかごちゃっとしていて、ますます山の木々っぽい。 別の人が見たら、色づいているというよりは土が付いたままでほこりっぽい、結晶も欠けた感じできれいじゃない、と思うかもしれませんが、この石がいいんですねえ……。 KURO的に「いい!」と思ったポイント。 まず、この土っぽさ。 きれいに洗ってぴかぴかのクラスターはふつうに見かけても、「掘ったまま」のワイルドさを感じさせてくれるクラスターは意外に少ないです。 この「ワイルドさ」は、店でほこりを被っているのとは違います。 ぼきぼき結晶が折れていてもお構いなしの「扱いの悪さ」「何でもいいから売っちゃえ」でもありません。 事実、このクラスターは、結晶に欠けがあっても、見所の中心となるべき部分は欠けていません。欠けて見える部分も、実は結晶の欠けではなく、何かに成長を阻害された部分だったりします。 それにしてはなんだかきれいに見えない……そこにもう一つのポイントが。 欠けてないといいつつ、なんだかそれぞれの結晶にダメージがあるように見えませんか? これ……欠けじゃないんです。 アップにしてみます。 一番特徴が現れている結晶の先端部分を拡大しました。 やっぱり欠けている!……いえいえいえ。結晶先端のエッジ(面と面の合わせ目)が、何らかの理由で成長しそこねているのです。 割れているのではなくて、これが完全な結晶面です。 こんな変な結晶が一つではなくてクラスター全体に広がっています。 その部分はギザギザしているので、いっそう土や酸化鉄が挟まりやすく、色づきの原因にもなっています。 こんな変な結晶、見たことがありません。 不思議! ついでに、このタイプはこの石を買ったときだけの入荷で、後続の石を見かけません。 もしかして、目立たないだけで、ほんの一部だけで産出した、珍しい結晶だったのかも……? さらにもう一つ。上の写真をよーくご覧下さい。 なんとファントム入り。結晶の大部分にファントムが入った、ファントム・クラスターなのです。 クラスターは、どうしても大きくなりがちで、置き場所も財布の中身も問題になるので、選ぶとなると「ここがいい」「ここが珍しい」「この石がいい」「この石でなければだめだ」……と、選ぶ目が個人的趣味全開になります。 そのため、我が家には、ある程度の大きさで、透明ぴかぴか端正さがウリのスタンダードなクラスターはありません。 わはは。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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