インド人・すっごく強力
今朝、朝6時に研究室に行ってみると、マッチョ鈴木さんがすでに勉強をしていた。マッチョ鈴木さんは、毎朝6時から8時まで研究室に勉強しにやってくるのだ。そして、8時にご飯を食べに家に帰り、8時半にまた研究室にやってくる。研究者にはこのような真摯に勉学に励む姿勢が必要なのだ。ちなみにわかどりはそこまでは頑張れない。わかどりはマッチョ鈴木さんと少し話をした後,にわとり小屋に行ってタイで分離されたインフルエンザウイルスを接種したにわとりさん達の観察に行ったのだ。小屋に行ってみてびっくりした。昨日の夜10時にはぴんぴんしていたのに、にわとりさん達の大半が折り重なるようにして死んでしまっていたのだ。ウイルスを感染させてからほんの40時間。そして元気に見えた時からたったの8時間である。多分、午後にはにわとりさん達は全滅しているだろう。強毒のトリインフルエンザはそれほどまでに強力なのだ。と、いうことでにわとりの観察をした後は、危ない危ないウイルスを万が一にも小屋の外に出さないように、念入りにお風呂で体を洗ってから外に出た。わかどりは、ウイルスは一般的な毒物や放射性物質などと比べても危険性が高いと思う。なぜなら、化学物質はいくら毒性が強くても外に持ち出した後増えたりしないが、ウイルスは下手をすれば際限なく増えてしまうのだ。仮に、わかどりの体にちょびっとウイルスがくっついて外に出てしまい、研究所の近くのスズメさんにでも感染しようものなら、数週間のうちに茨城県の空からトリの姿が消えかねないのである。考えただけでも恐ろしい。あとひとつ不安なのが、今扱っているウイルスのヒトに感染性である。トリのインフルエンザなのでヒトには感染しないとは思われるの。しかし、今扱っているウイルスは新規に分離されたウイルスなので哺乳類に対する感染性ははっきり言うと未知である。わかどりがちょびっとにわとりさんのくしゃみを顔に浴びてしまって、もしそれがヒトに感染するウイルスだったら、わかどりはもうアウトである。ウイルス感染に気が付かず外に出て、わかどりが発祥したときにはすでにまわりにウイルスをばら撒いてしまっている。まあ、そんなわけで今日もせっせとご入浴しなければならないのである。洗いすぎて肌がかさかさになってきてしまった。それにしても、最近のわかどり日記は花がない。職場の人は全員タイに行ってしまっているし、宿舎に帰っても守衛さんと一言二言話しをする以外、人と会うことがない。間違い電話でいいから研究室に電話でもかかってこないだろうか・・・・。