テーマ:ワイン大好き!(30808)
カテゴリ:ポルトガルワイン
今回はポルトガルワインです。コスパ満点のお手頃ワインの多いイメージですがグランヴァンもあります。今回は、そんな上級レンジなワインです。 インコグニート2008。生産者はコルテス・デ・シーマ。ポルトガルの中では新しい産地である、南方のアレンテージョのワイナリーで、1996年からワイン作りを始めたという、こちらもまだ新しい作り手になります。カリフォルニアでワイン作りを学んだデンマーク人の夫妻が営んでおり、当地で世界基準のワイン作りを導入しました。一方で、地場品種であるアラゴネス(スペインのテンプラリーニョ)や、ポルトガル固有品種であるトゥーリガ・ナシオナルを大切にしています。ただ、このワイナリーの真骨頂はシラー。アレンテージョにシラーが向いていることを世界に知らしめたワイナリーで、ヒュー・ジョンソンの「死ぬまでに飲むべき1001本のワイン」に選ばれました。 本ワインは、同ワイナリーのトップキュヴェになります。セパージュは、シラー100%。価格は、写真のお店で8424円。 色は赤紫。中心部は黒く透明度は無し。まだまだ若さを感じます。 香りは、開けて直ぐは茶色いスパイス、黒ベリー、プラム、それに赤ベリーやそのジャム、少々のアセロラといった赤いフルーツのニュアンスも出ていました。そこに、キノコや土、軽いターリーさ、奥の方に感じる甘草、それにドライマンゴーや黄色いフルーツのドライフルーツといったものが加わります。また、抜栓翌日になりますと、ナッツや桐っぽさ、黒コショウ、トリュフ、チェリー、干しブドウ、オリーブオイルやブラックオリーブそのもの、それにカラメルや軽いプリンのような雰囲気といったものが出てきました。 味わいは強いですが、一方でバランスは抜群。豊富な渋味、明るい酸、ジューシーな果実味が拮抗しています。各要素がしっかりしていながら、そのバランスの良さのおかげで落ち着いた印象を受けるといった感じ。ボディは紛うことなきフルボディ。タンニンしっかりで堅牢な印象。なめらかな口当たりですが、硬質感を感じます。 単独での鑑賞にも十二分に耐えますが、一方で食事にも合います。 ただ、これに合わせるならこれはもう肉です。ラム肉をキノコとシンプルに塩コショウ+醤油で炒めた物をつまんでみましたが、ラム肉のやキノコの旨みをよく引き出しつつ、さらに果実味や胡椒や醤油の香りとワインの香りがあいまって、全体と味の深みが増す印象でした。 また、ラム肉をトマト煮込みにしてみますと、トマトの酸や旨みとはやはりよく合うようで、炒め物とはまた違った、香りや酸の相性でした。 また、牛肉のたたきも大正解。肉の脂の甘みや旨みをよく引き出してくれます。もちろん、ワインが脇役になるという事は無く、その味わいの要素の中に違和感なく肉の味わいを取り込んでいました。 世界にはあまり知られていない優れたワインがたくさんあります。このワインも、そんなワインの一つといえるでしょう。 なお、来月6日には1日ワインバースペイン&ポルトガル編を開催いたします。流石にこのワインは出ませんが^^;、イベリア半島のまだ見ぬ銘酒をお楽しみいただければと思います。 詳細はリンク先をご覧ください。お待ちしております!! にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年06月27日 20時48分32秒
コメント(0) | コメントを書く
[ポルトガルワイン] カテゴリの最新記事
|
|