テーマ:ワイン大好き!(30794)
カテゴリ:日本ワイン
先日和食の御料理こにしさんへ持ち込ませて頂いた2種類の甲州、二つ目はこちらになります。 北条ワイン 樽仕込み2005。このワインは、今年3月に東京で開催させて頂きました中国地方の食材とワインの会でも使用させて頂いたワインです。中国地方最古参のワイナリーである北条ワインが、北条砂丘という海岸近くの砂地で昔から栽培されている甲州を用いて作ったワインです。ワイナリーで熟成させてからのリリースですので、この2005が最新になります。 価格は、写真のお店で1645円。 色はしっかり黄色です。樽のみならず熟成の影響もあっての事でしょう、ツヤがあります。ただ、若干の青みも感じられたでしょうか。 香りは、シェリー感は大人しい目で、メープルシロップないし、洋酒を用いたパウンドケーキのような雰囲気が強め。バニラやバターっぽさもありますが、それも前述の甘いニュアンスに収束していく感じ。その奥に、ちらりと甲州的な吟醸香系のニュアンスや梨っぽさ、柑橘的要素といったものが垣間見えるといった印象。柑橘は青いタイプでしょうか。ややハーブ的なものも感じさせます。 味わいは果実味中心。酸は大人しく繊細です。ただ、上記の香りや、グリスを感じるミディアムライトなボディ、それにまったりとしていつつもハリを与えるミネラル、そして豊富な旨みといった種々の要素のおかげで、果実味の印象が突出することなくバランス感があります。ミネラルは、やはり山のそれとは違いますね。 樽のニュアンスや果実味から、和食との相性はどうなるか興味深かったのですが、拍子抜けする位どれとも問題ありませんでした。それどころか、中にはいいマリアージュを見せるものも。 そんないいマリアージュだったのは、バイガイの煮物、サワラのお造り。また、ノドグロの塩焼き、ワタリガニとも中々。 バイガイの煮物は、貝の旨みや香りがありつつもしっかり甘辛い味付けでしたが、その強い味わいがワインの果実味や香りの甘いニュアンスにバッチリはまります。貝の旨みとワインの旨みの相性の良さも、全体的な相性の良さを演出したようです。また、食感とワインの質感の対比も見逃せません。 一方、サワラは脂ののったまろやかな味わいに、ワインのコクや果実味、エキス分が噛み合います。脂の旨さをワインの各要素がより引き出してくれる感じですし、その脂と旨みでワインの味もさらに引き立ちます。 塩焼き、ワタリガニは、ともにしっかりした身の旨み・甘みに、ワインの質感+旨みが相性の良さを見せるといったところでした。 やはり海辺で作られたワインというべきか、しっかりしていながら魚介には驚くほど馴染みます。ただ、その中でもやはり、果実味や樽感との相性的には、脂ののったものや味の強いものがいいようです。 鳥取のイワガキとの相性を考えて作られたとのことですが、冬の牡蠣にも面白そうですし、これからの季節ブリなどにも合わせてみたいところ。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年09月25日 12時17分19秒
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