テーマ:ワイン大好き!(30792)
カテゴリ:日本ワイン
今回も引き続き国産ワインです。勝沼醸造とモトックスの共同開発ワインです。 甲州テロワール・セレクション金山2012。生産者勝沼醸造は1937年創業。山梨で、醸造用として国際品種が出、甲州の需給が減ってきたときにも、日本の、地元の品種である甲州を大事にしたいと、買い支えてきました。中堅規模のワイナリーにはなりますが、甲州の買い付け量は全国1だとか。そんな勝沼醸造が、甲州のテロワールを追及、畑による味や香りの違いをよりはっきり見出すべく、インポーターのモトックスと共同で始めたのが、このテロワール・セレクションプロジェクトです。 セパージュは、もちろん甲州100%。この金山は、火山灰質の土壌で、皮が厚く、ゆっくり成熟するブドウが出来るそうです。価格は、写真のお店では2754円。 色は薄い黄色。ただ、微かにツヤ感があります。 香りは1~3年落ちのブルゴーニュのオーク樽を用いているせいか、ナッツっぽさや木、それにクリーム的ニュアンスといったものを感じました。そこに、甲州らしい酵母っぽさや、少々のミネラリーな雰囲気が加わります。ただ、時間とともにフルーティさも強まり、柚子やカボス、ミカンといったこれまた甲州らしい和柑橘のニュアンスや、リンゴっぽさといったものが出てきました。また、樽感は落ち着いてきてスパイス的な雰囲気に変わり、少々のハーブっぽさも見えてきます。 味わいは、果実味の出やすいエリアだそうですが結構しっかり辛口な印象。明るくしっとりした酸がインパクトのメインで、そこに旨みが乗ってくる感じ。果実味もありますが、繊細なもの。ボディは、適度な膨らみはありますが、ミネラリーでシュッとした感じ。芯のしっかりした印象は受けました。 食事との相性では、クリーム系はどうかとカニクリームコロッケを合わせてみましたが、まあ可もなく不可もなく程度。ベシャメルのインパクトにはやや押され気味です。 そこで、鶏肉を生クリームの代わりに豆乳でフリカッセにしてみますと、これはいい感じです。豆乳+バター+鶏やキノコの旨みに、ワインの香りの樽由来の部分や、繊細な果実味がよくマッチしました。鶏の質感、旨みに、ワインの酸や質感がいいのもありますね。 また、揚げだし豆腐はいいつまみになりました。ダシの旨みにワインの旨みが合いますし、香りの面でもダシのそれに意外と悪くありません。また、揚げ豆腐のコクもワインの香りとの親和性、酸との対比が見られてよかったです。 時期的に、おせち料理と合わせてみるのもいいかもしれません。根菜の煮しめとかにはよさそう。 このテロワール・セレクションシリーズは幾つか出ていますが、今まであまり飲んだことがありませんでした。今回の金山で2種類目になるかと思いますが、なるほど樽感にも無理が無く、ブドウの味わいとの調和もとれており、いいワインだなと思いました。 他のものも是非試してみたいところです。特に、砂礫土壌で柑橘のニュアンスが強いという川久保は、シャトー・メルシャンの甲州きいろ香や同じく勝沼醸造のアルガブランカ・イセハラ辺りとの違いに興味がありますね。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年12月12日 03時48分55秒
コメント(0) | コメントを書く
[日本ワイン] カテゴリの最新記事
|
|