テーマ:ワイン大好き!(30792)
カテゴリ:フランスワイン
先日行いましたローヌワインの会のワイン、続いては赤です。こちらも北ローヌのものになります。 コート・ロティ・クラシーク2007。生産者クリューゼル・ロックは元詰めを始めたのが1980年からという新しいワイナリーです。標高320mの急斜面に細かなシスト土壌が広がる畑を所有、機械化が出来ず栽培収穫は手作業。また、その栽培では有機農法を実践しています。加えて、醸造時には亜硫酸を控えるなど、エコセールから認証を受けた自然派の作り手でもあります。コート・ロティで、95%のシラーと5%のヴィオニエを栽培、苗木作りの際は、自分たちの畑のシラーを用いて作っているというこだわりようです。 セパージュは、シラー96%、ヴィオニエ4%。価格は、写真のお店で7171円。 色はシラーらしい黒紫。透明度も低いです。ただ、エッジにはガーネットないしルビーっぽさも見えます。 香りは、いわゆるシラーのイメージとはかなり違ったもの。赤い果実が主体で、チェリー、ラズベリー、ストロベリー、さらに、それら赤ベリーのジャムといったものが強い存在感を示します。そこに、ココアやチョコ、黒蜜といった要素や、なめし革、赤い花といったものが加わります。スパイシーさも、黒コショウや茶色いスパイスといったものが感じられはしますが、赤いニュアンスより前には来ません。ただ、時間経過で、ココアっぽさや土っぽさと共に、スパイスが存在感を増したのは増しました。 味わいも、コート・ロティと聞いて想像する厳めしい硬質感は皆無。明るくフレッシュ、しかし骨太な酸を主体に、繊細な果実味と控え目で上品な渋みで構成されバランス感がいいです。ボディはクリアーでミネラル感がありつつ、柔らかでしなやかなミディアムとなっています。タンニンの質感もあまり主張しません。 会では、魚のメイン、肉のメインのところで飲みました。 驚きだったのは魚との相性。鯛のソテーの皮の部分にある、鯛独特の香りと火入れによって生まれる香ばしさに、ワインの赤ベリー感や控え目なスパイシーさがバッチリマッチ。味の方も、生臭み等全く出ず、鯛の旨みをワインのしなやかさが上手に受け止める感じでした。加えて、ソースの柚子の香りとワインの酸の相性も良好。香りのマリアージュを堪能できました。 一方、肉とでは相性に差が見られました。牛の方は、やわらかながらも繊維を感じる食感や、穏やかな旨みにワインのしなやかさや酸、赤い香りがよくマッチしていました。ただ、イノシシの方は、イノシシ独特の香りや肉のしっかりした質感、強いうまみにワインがやや負け気味。印象をさらわれてしまう感じでした。 これは中々に衝撃的なワインでした。典型的なシラー、コート・ロティかと言われれば逆立ちしたってイエスとは言えません。 しかし、しなやかな質感、赤い果実中心の香りは非常に快適で、スイスイと、気づけば量を飲んでしまうといったワインだなと(度数も12.5度しかありません)。 シャトー・ラヤスとはまたちょっと違いますが、これもエレガント系ローヌとして覚えておいて損のないワインだったと思います。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年01月26日 10時24分00秒
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