ワインヲタ入門生のチラシの裏

今回はフランス・ロワールのロゼ泡です。
ニコラ・フランソワ・ロゼ・ブリュット。生産者グラシアン・エ・メイエはシャンパーニュの生産者で、クリュッグとも縁の深いアルフレッド・グラシアンがロワールのメイエ家と共に、ソミュールの地に設立したワイナリーです。ただ、その設立時期はシャンパンメゾンのアルフレッド・グラシアンとほぼ同時期であり、この地へのグラシアンの熱意の強さが分かります。ニコラ・フランソワとは、ワイナリーの醸造長の名前。自身の名を付ける特別なキュヴェです。
セパージュは、コロンバール45％、グロロー35％、シャルドネ20％。価格は、写真のお店では1512円ですが楽天内では既に完売です。

色は淡いピンク。かなり淡い色合いではあります。
泡はガスの勢い、刺激は結構感じますが、量自体はそこまで多い感じではないですね。

香りはフルーティ。チェリーやラズベリー、ストロベリーといった定番のニュアンスに加え、ちょっとピンクグレープフルーツっぽさもあり、色合いに似合った赤いそれがよく出ています。また、そこに少々の洋ナシっぽさも加わる感じ。その他、ピンクペッパーやミネラル、それに微かなヨードっぽさや赤い花、あとこちらも少々のカラメルっぽさもあったでしょうか。

味わいは、アタックは果実味重視。明確にメインと言えるインパクトを見せてくれます。酸味は、果実味の奥からじわじわと、しっとり系のそれがだんだんと前にくる感じ。酸自体の量も多い印象で、後口にかけて旨みと共に支配的に。ボディは丸さや柔らかさを感じるライト。ただ、ライトなりのハリのようなものはあったでしょうか。

食事との相性は幅広いです。
中でも、鶏肉系との相性はよく、フライドチキンに合わせても鶏の美味さを引き出しつつ、余分な脂っこさを赤い香りと泡でさらっと流してくれいい感じですし、鶏肉じゃがにトマトを加えたものを作ってみましたが、やはり鶏の旨み、脂にワインの味わいがよく嵌りますし、トマトのコクや酸、醤油ベースの味わいにもなじんでくれます。
一方で、赤さとは離れた色合いのカニクリームコロッケともいい感じ。ベシャメルのクリーミーな味わいにもワインが負けませんし、蟹の香りや味わいにはかなりいい感じ。コロッケもいいですがシンプルな茹で蟹などにも良さそう。
あと、とろろを焼いたものをつまんでみましたがこれがまた美味い。とろろの香りや焼かれたことによる甘み、食感に、ワインの香りや旨み、そして強い泡の勢いがよく合いました。

香りは華やかで泡の勢いもあり、そして食事によく合い、価格は手頃と非常にいいスパークリングでした。こういうものを気軽に買えて日常的に楽しめれば、かなり豊かな気分になれそうです。あと、色合いも悪くなく、クリスマスにもよさそうですね。


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