テーマ:ワイン大好き!(30808)
カテゴリ:日本ワイン
さて、先日のソーヴィニヨン・ブランの飲み比べ会のワインもいよいよこれで最後。〆はやっぱり赤で。 ジャパンプレミアム・塩尻マスカット・ベーリーAミズナラ樽2012。生産者はサントリーです。ジャパンプレミアムシリーズは、日本の土地、品種の個性を引き出したワイン造りを志向するシリーズですが、サントリーとしては、樽も国産でという事で、以前から北海道産ミズナラ樽をワインに使ってみたかったそうで、どのブドウがいいかずっと研究していたのだそう。その研究の末辿り着いたのが塩尻のベーリーAだったそうで、本ワインが誕生しました。 価格はやはり結構マチマチですが、楽天内では2012ヴィンテージに拘りますと3990円が最安値のようです。 色は赤黒いですが、赤みが強く透明度もそれなりに。3000円以上のベーリーAらしい色合いです。 香りは、あくまでもベーリーAらしいフルーティさを感じられる作りで、赤ベリーやブルーベリーなど各種ベリー、少々のイチゴキャンディーやジャム、マンゴージャム、それにチェリーっぽさといったものが出ています。そこに、茶色いスパイスや甘い木のニュアンス、黒蜜、黒糖、カラメルといった黒い雰囲気が乗ってきます。そして、最大の特徴がやはりココナッツっぽさでしょう。これがミズナラ樽の特徴化と思いますが、成程ベーリーAの甘いフルーティさに違和感なく連続しています。また、ちょっと焼きイモっぽい雰囲気も。 味わいは、香りの印象からすると存外繊細で、果実味は大人しく柔らかいものとなっています。そこに、明るくフレッシュな酸が加わってくる感じです。タンニンも繊細で、渋みは後口にかけてアクセント的に少々感じられるといった程度。ボディは、日本らしい柔らかさがありますが、ハリやクリアーさも感じさせるミディアムといった程度。 会では、やはりホロホロ鶏のところで飲みました。 肉との相性はやはりいいですね。柔らかいワインですがそれでも白ワインを上回ります。肉の香りに、ワインの甘いニュアンスやスパイスっぽさが馴染みますし、何より肉の旨みをワインのタンニンや果実味がよーく引き出してくれます。鉄っぽいうまみがググッと膨らみ前に出てくるマリアージュでした。 一方、チーズにはやや押しが弱いようで、白がどれも大体問題なくつまみに出来たのに対し、このワインはやはりちょっと印象が負けてしまう感じ。この辺の力関係の差は面白かったですね。 他に合わせるのも、やはり鳥肉が良さそう。チキンや鴨との相性は間違いなさそうで、焼き鳥やグリルなど焼きがよく馴染みそうです。その他、ブリ大根やマグロのカブト焼きなど味の濃い魚料理とも試してみたくはありますね。 そこまでミズナラ樽のインパクトを前面に出しているわけではありませんが、確かに他の樽熟成されたベーリーAとは異なるニュアンスが感じられました。それがよく馴染んでおり、これは面白いアプローチのワインだなと思います。より瓶熟成が進むことで香りが馴染むとどうなるか、かなり気になるところ。 樽と言いますと、やはりフレンチオークが多く次いでアメリカンオークかなといったところですが、日本の樽を使っているというのは、まさに純日本ワインといったところでしょうか。 過去のヴィンテージより樽使いは優しくなったようです。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年07月05日 23時10分08秒
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