ワインヲタ入門生のチラシの裏

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今回で、1日ワインバーの後持ち帰ったワインシリーズも最後です。今回もシャルドネ、ただし産地は長野になります。
高山村シャルドネ 2015。生産者はサントリーです。各産地の個性を活かした日本のワインを作ろうという、ジャパンプレミアムシリーズのワインになります。高山村は、長野県の北信地区にある村で、土壌や気候がワイン用ブドウに向いているという事から、「世界に認められるワイン産地に」を目標に村を挙げて取り組んでいる土地です。2006年には高山村ワインぶどう研究会が発足、その後村で作られたシャルドネなどのブドウが、シャトー・メルシャンの北信シャルドネに使われるなど高い評価を得るようになってきたそうです。
そんな気鋭の産地高山村のブドウを、サントリーもジャパンプレミアムシリーズに使用したという事のようです。こちらは、高山村のシャルドネ100%になります。価格は、この2015ヴィンテージから少し上がったようで、楽天内では4000円前後です。

色は淡い黄色。レモネード系という感じでしょうか。熊本のものとはやはり大分違いますね。

香りは洋ナシや少々のバナナっぽさ、リンゴ、それにミカンやオレンジの皮、軽いライム的な柑橘っぽさといったものが感じられ、さらに余韻にかけてはオレンジピール的な雰囲気もあったでしょうか。また、少々のホワイトチョコっぽさやジェリービーンズの様なニュアンス、土っぽさ、白コショウや軽いオリエンタルスパイス、グリーンハーブ、遠くに感じるクリームっぽさといったような要素も。

味わいは、意外と果実味がしっかりしていて、軸となる要素となっています。そこに、しっとり系の酸が旨みと共に加わるという感じ。酸自体は、結構柔らかいものとなっています。後口にかけてはやっぱり軽い苦みもあったでしょうか。ボディはミディアムライト程度。バランスの良さがあり、ハリがある口当たりで、しなやかさや丸さを感じるものとなっています。サラリと流れていくイメージです。

食事との相性では、面白かったのが冷しゃぶ。豚肉と豆腐、それに野菜に、ゴマダレとナッツなどを使用した香り豊かなラー油を掛けて合わせてみますと、ゴマダレやラー油のナッツの要素が、ワインのクリームや土、バナナといった要素によく馴染み、それがゴマダレの塩気と共に豚肉の旨みや豆腐の旨みをよく引き出してくれました。野菜とは、むしろゴマダレの甘みとワインの果実味が、野菜の甘さにハマるといったところでしょうか。そこに、ラー油の辛みが効きますね。
また、刺身の盛り合わせをつまんでみましたが、意外と白身魚系よりも、マグロやブリといった味のしっかりしたものに合いました。マグロとは、その強い甘みに対しワインの旨みがいいですし、マグロの食感や鉄っぽさにワインの質感が丁度いい感じ。また、ブリにはその脂に対しワインの果実味が加わることでより華やかになる感じでした。

洋ナシやバナナっぽさ等、同じシャルドネという事で熊本のものとの共通項も勿論ありますが、フルーティながら南国フルーツはあまり出ず、濃くてもオレンジ系位、むしろ柑橘っぽさではライムっぽさがあるなど、より涼しい印象の香りでした。ただ、味わいでは、酸に関しては寧ろ熊本のものより穏やかですらあるような印象で、面白い飲み比べになりました。
そうそう、開けたてはやはり熊本の華やかさが前に出ますが、抜栓3日目4日目くらいになりますと、実はこっちの方がより強く香りが残っているというのも興味深いところだったかなと。

高山村 (信州) シャルドネ 2015 サントリー ジャパンプレミアム サントリー 登美の丘ワイナリー 日本 長野県 上高井郡高山村 白ワイン 辛口 750mlJapan Premium Shinshu Chardonnay [2015]

因みに、こちらのお店では3758円。


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