テーマ:ワイン大好き!(30821)
カテゴリ:日本ワイン
今回も続けて日本ワインです。東京での中国地方ワイン会でも使わせて頂いた、鳥取の甲州の新ヴィンテージになります。 甲州樽仕込み2014。生産者は北条ワインです。1944年創業で、中国地方では最も古いワイナリーとなります。鳥取県中部、観光地としても名高い倉吉にほど近い北条砂丘で営まれており、ブドウ畑も多くがその砂丘という独特の環境にあります。3年程前に訪問させて頂いた際にも、その土壌の砂感に驚かされた記憶があります。 セパージュは、甲州100%。勿論、砂丘で栽培されたものです。フレンチオーク樽で醗酵、熟成させた、シュール・リー甲州になります。価格は、1950円程度。 色は薄めながらもツヤ感、輝きを感じる黄色です。 香りは、白い花や金木犀の花といったフローラル感が出ています。クリーム、木、それに洋酒ケーキやシロップのかかったパンケーキのような甘いニュアンスといったものがあり、樽の印象を感じさせますね。また、リンゴ、ミカン、メロンといったフルーツ、それに流石鳥取というべきか、和梨っぽさもよく出ていました。その他、タイムやローズマリーなどの乾燥ハーブっぽさもあったでしょうか。 味わいはやはりまだ若さがあるためか、明るくフレッシュな酸がピッと入ります。アタックは、繊細な果実味がふわっと広がる感じですが、その奥から酸がグッと前に来ますね。旨みや軽い苦みも伴うでしょうか。ボディはライトですが、沿岸の砂地のワイン独特ともいえるまったりしたミネラル感があり、丸さ、ハリ、滑らかさを感じさせる口当たりです。 食事との相性では、このワインは元々鳥取の名産でもある岩牡蠣に合わせるように作られたという事で、確かに良好な相性でした。岩牡蠣の強い味わいやクリーミーさ、磯の香りに対し、ワインのハリのあるボディやしっかりした樽香が噛み合う感じですね。 また、北条砂丘では長芋の生産が盛んとの事ですが、長芋と冬瓜を鳥肉と煮物にしてみたところ、長芋の香りにワインの香りや果実味が合いますし、火が入ってホクホクになった長芋の食感に、ワインの質感がまたよく嵌りました。 その他、鳥取と言えばイカも有名ですが、丁度鳥取産のイカ刺しがスーパーにありましたのでつまんだところ当然のように合いました。イカの甘みにワインの各要素が必然性すら感じさせる馴染みようです。 他に、お寿司など鮮魚系には合わせやすかったですが、ブリだけは刺身には微妙、握りなら行けるという感じ。シャリがあることで、ワインの甘みとの結びつきが強くなり、全体としてのバランスがよくなる感じでした。 流石海辺の砂丘のワインという事で海のものとよく合うワインでした。ただ、その中で同じエリアで良く生産されている長芋にバッチリというのが何とも面白い結果でしたね。 熟成が進みますと、より樽香が馴染んで深い世界を見せてくれるワインですが、最近は人気なようで直ぐ売れてしまうようです。 楽天内では1944円。取り扱いがあるのは今のところここだけのようです。 来週28日に、シャルドネの飲み比べを企画中です。 鳥取のものはありませんが、岡山県新見のものはありますので、宜しければ是非! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年09月24日 00時08分16秒
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