テーマ:ワイン大好き!(30795)
カテゴリ:ドイツワイン
さて、先日のドイツワインセミナーのワインもこれで最後。最後は他の2種類と品種や作りが変わります。 フィルツェナー・ケルナー・ファインヘルプ2014。生産者は、前回と同じケーニッヒ・ヨハン名義ですが、ワインメーカーを務めるのは、前回のワインの生産者の方の息子さん、前々回のSMWの代表のお孫さんに当たる方です。まだお若いようですが、既にワイン作りに携わっているというのは流石名産地の名門生産者ですね。こと、ベルンハルト・フーバーしかり、ドイツでは、やはり農地の減少は起こっているものの、若い生産者の台頭の動きが活発なように感じます。 セパージュは、ケルナー100%。ドイツではやはりほとんど作られておらず、日本ではむしろ日本ワインの品種としての方が馴染みがあるかもしれませんね。価格は、エルムンドさんで3294円程度のようです。 色は、前回のしっかり樽のかかった2010ヴィンテージリースリングほどの濃さではありませんが、ツヤ感のある黄色です。 香りはビワやリンゴ、それにマスカット系のニュアンスがよく出ており、そこに、ミカンやライム、スイーティといった柑橘っぽさが加わるフルーティなもの。また、花の蜜的な雰囲気や、若干のアールグレイ的な紅茶のような要素も。加えて、オイリーさ、と言ってもペトロールではなくオリーブオイル的なそれが少々と、緑のハーブの香りも感じられたでしょうか。 味わいはファインヘルプ=半辛口ということで、果実味しっかり。甘味の印象があると言っていいと思います。ただ、そこは流石と言うべきか、太さのある明るい酸がビシッと入り、後口にかけて甘味が落ち着くとグッと前に出てきます。ボディは、意外と丸さや柔らかさを感じる質感のミディアムライトといった所。ただ、やわらかな中にも目の詰まった、密度のある印象は受けました。 これも、和食系には面白いでしょうね。甘味の部分に着目するなら、砂糖を使った煮物や、関西系のシャリのお寿司などには合わせてみたいところです。あるいは、アナゴなどの甘みのあるタレを用いたネタもいいかもしれません。 ただ、結構フレッシュなタイプなので、サラダなど野菜料理もよさそうです。それも、クルトンの香ばしさやチーズのコクで甘みを受け止められるであろうシーザーサラダなんか試したいところ。若しくは、バーニャカウダもいいかもしれません。 フルーティさがあり、甘みも感じられますが、しっかりした酸でバランスを取っており、品種こそケルナーですが、日本人の持つドイツワインの味わいのバランスのイメージに非常に近い作りのものだったのではないかなと。 あくまで今回飲んだ中で、という事ですが、樽も使っていないようですし、何となく、これも最近のワインの潮流と言えばそうなのかもしれませんが、批評家による評価の影響力が高まる中それに合わせようとしたお父さん世代の樽をしっかり使った造りに対し、ある程度力の抜けた、エレガントさを求めある種お爺さんの世代の造りに回帰するような、そんな造りだったようにも思えました。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年04月01日 23時34分10秒
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