カテゴリ:カテゴリ未分類
今回は久々に日本酒です。山口県のお酒になります。 山猿・特別純米酒。生産者は山口県山陽小野田市の永山酒造です。昨年の中国地方のワインと食材の会にご来場いただきました永山社長の酒蔵で、山口ワイナリーの母体でもあります。1887年の創業です。地元産の山田錦を使ったお酒など色々手掛けられますが、なんといっても永山酒造の山猿と言えば穀良都でしょう。明治期に山口県で生まれた米で、酒米に適することからかつては全国各地も栽培されていたそうですが、その後より作りやすい米が登場しその数を減らしていました。その米を、近年地元山口で復活させる動きがあり、永山酒造も酒米として使用するに至ったそうです。 価格は、楽天内では1382円程度。こちらの特別純米は、精米歩合60%となります。 色は若干黄色も見えますが、透明感のある透き通ったものです。 香りはナッツっぽさや栗のような要素を感じるタイプで、シェリーっぽさ、あるいは熟成した樽熟甲州のような雰囲気もあったでしょうか。アルコール香も勿論ありますが、そういった芳醇な香りがよく感じられました。また、このニュアンス、温めてやることでよりはっきり出てくるようになり、また、黄色い花やサトウキビのような、スッキリした、しかし甘いニュアンスも出てきたように思います。 味わいは、アルコールのアタックと、切れはいい、しかし強さのある甘みのインパクトが印象的なまさに芳醇系というものでした。旨みも豊かですが、そちらはガツンと主張するのではなく、アタックから後口まで静かに、しかし確かに存在感を見せる、といった感覚でした。 食事には、あれこれ合わせてみました。 まあとりあえずという事で、アジ、サワラ、ブリのお刺身をつまんでみますと、アジ、サワラとも悪くありませんが、ブリとの相性が一番でした。芳醇な味わいと香り、アルコールのアタックのある飲み口に対し、ブリのしっかりした脂がよく合います。特に、脂の香りとナッツっぽさの間には相乗効果が見られました。また、お寿司もつまんでみましたが、これも脂のあるネタ、特に中トロは最高でしたね。 そこで、脂のあるものという事で、思い切ってケンタッキー・フライド・チキンと合わせますと、これが意外と行けちゃいます。骨付きのものは、流石に骨の濃い旨みがお酒に勝りがちではありましたが(それでも後口を切る効果はあります)、骨なしケンタッキーと合わせますと、穏やかな鶏の旨み、衣や肉の脂、そしてスパイシーな香りに、お酒の各要素がよく嵌っていました。 後は、ローマ風カルボナーラにもよかったですし(ブリと合わせたほど華やかさではありませんが、アジ・サワラよりは確実に劇的でした)、実は、今回一番良かったのが自作したヨーグルトソースで和えたアボカドとジャガイモのサラダだったり。ヨーグルトの酸味やまろやかさ、アボカドのコク、ジャガイモの旨みといったものに、お酒の甘みとアルコール感が合いますし、ソースにはアンチョビを少し使いましたが、その塩気と旨みにもよかったです。加えて、この2品には、温めると各要素の嵌り方が際立ちまたより相性が良くなる感じに。 非常に面白い食事との組み合わせを堪能できました。日本酒と言うと刺身!和食!となりがちかも知れませんが、こういった芳醇なものには油・脂肪分がよく噛み合いますね。赤ワイン的な組み合わせ方が楽しめるかも。近年では、日本酒にチーズを合わせるというのも定番化してきましたが、カルボナーラやヨーグルト和えに合うあたり、このお酒にもチーズ良さそうです。 まあ、とりあえず、骨なしケンタッキーとの相性は非常に楽しめました。今度日本酒を飲むときも、あれを買ってつまんでみようかなと^^ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年06月18日 23時07分59秒
コメント(0) | コメントを書く |
|