テーマ:ワイン大好き!(30804)
カテゴリ:フランスワイン
さて、先日の白ワインを飲む会のワインもこれで最後。1種類くらいは赤を、という事で、コスパ重視のこの会ではちょっと例外的な銘柄を飲んでみました。 シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン2006。オー・ブリオンの名の通り、ボルドーのペサック・レオニャンにあるワイナリーです。シャトー・オー・ブリオンの真向かいにあり、畑も実は交錯状態になっているとの事で、長年シャトー・オー・ブリオンのライバルと言われてきました。1983年に、そのシャトー・オー・ブリオンを所有するクラレンス・ディロン・ワインズが取得し、両者は兄弟ワイナリーとなりました。 セパージュは、メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニヨン40%。価格は様々ですが、楽天内では36720円が現時点の最安値のようです。 色は黒いですが、エッジにはルビー感も見え、全体的にも赤さのある印象です。 香りは杉っぽさや黒コショウ、茶色いスパイス、軽い鉛筆の芯、焼いた肉、タバコ、それに少々の土っぽさやトリュフといった複雑なニュアンスがあり、それがカシスや黒ベリー、その他赤や青や黒のベリーのドライフルーツ、加えて軽いチェリーリキュールっぽさといった要素と一体感をもって感じられました。また、遠くにビターチョコ的な雰囲気や、煮詰めたバルサミコのようなものもあったでしょうか。 味わいは渋みと堅牢さが印象的。渋みの量は多く、アタックからしっかりインパクトがあり、後口にかけてまで、味わいメインに存在感を見せます。そこに、穏やかで繊細な、全体の背景的に存在する果実味や、明るい乳酸系の、渋みの隙間から顔を出すように感じられる酸といったものが加わります。ボディは、目の詰まった、骨格やエキス分、密度を感じるものではありますが、そこまでゴツいものではなく、タイトでシュッとした印象すら受けました。フルと言えばフルですが、ミディアムと感じる方もいるかも。 会では、生ハムや黒コショウのブルサンチーズとの相性の良さを感じられました。 生ハムは、肉の旨みや塩気に対し、ワインの渋味や香りが旨みを引き出しつつ、その引き出した旨みを自身の味わいに取り込んでいくような感じに。また、ハムの食感とワインのタイトさの相性も良かったかなと。 一方、ブルサンチーズは、なんと言っても黒コショウの香りがワインのスパイス感とがっちり噛み合いますね。加えて、チーズのミルキーさがワインの渋味を程よく緩和してくれ、まさに赤ワインとチーズの典型的な馴染み方を体験できました。 また、意外とと言うと何ですが、結構トマトとの相性も良く、トマト寒天はオリーブオイルを入れていたというのがよかったのかもしれませんが、トマトの香りや味わいがワインに馴染んで深みを感じられるようなところもありました。 当然まだまだ若いです。このタンニンの感じや堅牢な雰囲気からすれば、後何十年瓶熟するのか、とすら感じてしまいます。ただ、今でも香りの華やかさや余韻、均整の取れた味わいといった部分を楽しむことも出来ました。2006年は極めて古典的な出来の年との事で、そういう雰囲気は感じられましたが、それでも全く今飲めない、というものでもなかったのかなと。 久々にザ・ボルドーな1本を飲むことが出来ました。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年07月06日 21時15分56秒
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