テーマ:ワイン大好き!(30782)
カテゴリ:ワイン会
徳島県の県南にあります一軒家フレンチのラトリエあべさん。過去3回ほどお邪魔しておりますが、前回訪問は2016年と結構前になってしまいます。
と言うのも、こちらの、地元の食材を使った、洗練された、そして、その食材の美味しさを引き出し昇華した、優しい味わいのお料理に、柔らかな味わいの日本ワインを合わせる会を一度やってみたいと考えており、その調整をしていたからでした。 そしてこの8月、いつもワイン会にご参加くださる方々にご一緒頂き、遂にその会を実現することが出来ました!遠路はるばるの旅となりましたが、皆さん本当にありがとうございました! 飲んだワインは以下の5種類です。また個別記事にしたいと思います。 1、福山わいん工房 甲州エクストラ・ブリュット2017 日本ワインと言えば甲州ですが、その香りや味わいを考えた際フレンチのコースの中での使い処って結構難しかったりするかなと。と言う事で、スパークリングで1番手に持って来てみました。フレッシュな辛口で暑い時期のスターターには最適でした。 2、安心院葡萄酒工房 安心院ワイン・シャルドネ・リザーブ2018 白ワインはやはりシャルドネかなと。ラトリエあべさんのお料理は、優しくも素材の旨みがよく出ていますので、それに負けないようにと樽を使ったしっかり目のシャルドネです。樽香とフルーティさのバランスがいいですね。 3、ドメーヌ・デ・テンゲイジ マスカット・ベーリーA・ロゼ・サンバリック2018 5種類と言う事で、白と赤の間にロゼを。以前、丹波ワインさんのてぐみ・ロゼを持ち込ませて頂いた時に、お料理との相性が良かったことも大きかったです。気鋭のワイナリーのものですが、期待通り幅の広いマリアージュを見せてくれました。 4、小布施ワイナリー ドメイヌ・ソガ・サン・シミ・メルロ・ムラサキ第一東農場2017 メインは牛肉かと思いましたので、ある程度力のある、しかし、あまり濃すぎないしなやかなスタイルのものがいいかなとこちらのワインを飲んでみました。まだ固さはあったものの、流石のバランスの良さでした。 5、ヒトミワイナリー レコルト・ブラン・ペティアン2017 ラトリエあべさんでは、コースの最後にデザートを3品位いただけますので、そのデザートに合わせてスパークリングをもう1種類です。スッキリした中にも、ヒトミワイナリーさんらしいにごりの個性があり、その辺が甘みにもよく合いました。 過去3回お邪魔していたという事もあり、勿論毎回お料理の内容は変わっていますが、ある程度味わいのイメージは出来ていたという事で選んだ5種類のワインでしたが、狙い通り、あるいはそれ以上によく合ってくれました。こちらが想像していたものとは違った発見も見せてくれ、非常に充実した内容となりました。 ご参加いただいた皆様からは、もう次回のお話なんかも出ていまして、来年にもまた是非お邪魔させていただきたいところです。 今回は人数が居たという事でお店は貸し切りでした。時間はランチタイムでしたが、夜でも昼でも、コースの価格が同じなら内容も同じものが頂けるようです。外の緑と日本家屋、そこに設えられたフレンチのテーブルセットがなんとも面白い、しかし趣のある世界観です。 1品目は、サザエの肝とポモドーロのアイスクリーム、桃太郎トマトのジュレ。サザエの肝の風味にポモドーロアイスの濃厚なトマトの香りと甘味、それに桃太郎トマトのジュレの爽やかさがよく合います。 2品目はウニのお寿司です。成程、ヨーロッパなどではお米は野菜の一種としてサラダや前菜に使われていますが、コースのここでお寿司と言う形で頂けるのは面白いですね。ウニは地の物。シャリは赤酢…ではなくそこはフレンチ、バルサミコ酢が使われています。ウニの強い甘みと磯の香りに、バルサミコ酢飯の甘みとコクがよく馴染みますし、乗っているミョウガのピクルスの爽やかさも、またいいアクセントです。 続いてはラトリエあべさんの得意ジャンルの一つであるハム。今回は鳩と鮪の2種類でした。黒いものはカカオのチュイール。右のソースはアボカドです。やはり、マグロハムの味わいにアボカドソースはよく合いますし、鳩の深い味わいにはカカオのチュイールの香りや苦味が噛み合います。ただ、このカカオ、マグロハムとも相性バッチリで、その香りやコクがマグロの旨みをより引き出してくれる感じでした。またこのハムどちらも旨みバッチリで、それをより引き立たせてくれるいい塩梅の塩加減が見事でした。 パンは外側パリッと、中はふっくら柔らか。やや黒っぽさがあり、酸味や独特の香りが楽しめます。そのままでも美味しいですが、食事と共にいただく事で輝きを増しますね。また、エシレバターを添えて下さいますが、その上品な味わいともバッチリ。 ラトリエあべさんのスペシャリテともいえるロワイヤルですが、今回は何とソースとして登場。何にかけられているかと言いますと、地のワタリガニ!勿論濃厚な味わいのカニなのですが、それが強すぎず上品さのある物なのは、素材の良さだけでなく、加熱技術の賜物なのでしょうね。そこに加わるロワイヤルのまろやかさ、そして、カニの繊維質な食感とロワイヤルの滑らかな食感のバランスは流石です。 つついては地元のタコとリードヴォー。低温で時間をかけて過熱しているというタコの柔らかさ、ジューシーさには、参加者の皆様も感嘆の声を上げていらっしゃいました。何故タコとリードヴォー?と思いましたが、成程、食感が近い、それでいていい感じの違いも出ており「しっくりくる」組み合わせだったなあと。 面白いのがソースで、下の黒いものはイカスミ、写真上部の緑のものはキュウリなのですが、このキュウリのソースの風味がタコと組み合わさると爽やかさと華やかさがグッと出ます。やっぱり、タコとキュウリは相性抜群なようです^^ 徳島県も瀬戸内という範疇に入るようで、実際鳴門など県北の海産物は岡山とも似ていたりしますが、県南となりますと結構趣が変わってきます。その代表的なものがこのアワビでしょう。徳島県南は、実はアワビの名産地だったりします。 このアワビも、やはり火加減が絶妙、見事な柔らかさでした。風味や旨みもバッチリで、肝のソースの甘みが加わることでもう間違いないですね。また、下に敷かれているのはなんとアワビの肝を使ったブータンノワール。磯の香り抜群で、アワビと合わせてよし、そのままつまんでもよしでした。 フォアグラの粕漬けも、ラトリエあべさんでの必食メニューと言えるでしょう。今回はキャラメリゼされたイチジクが下に敷かれ、上にはナッツのパウダーが掛かっています。 ナッツの香ばしさ、イチジクの甘みや香りが、フォアグラの味わいに合わないはずがない!と言う組み合わせですね。甘味、香ばしさ、脂感やまろやかさ、塩味旨みが混然一体となって非常に深い味わいです。 写真が多くなりますので続きます。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年10月12日 22時37分28秒
コメント(0) | コメントを書く
[ワイン会] カテゴリの最新記事
|
|