山海屋本舗

内閣府が出したセクハラ防止の啓発ポスター。

　これがおっさん擁護だと批判されているそうな。

　中身はというと、「今日の服かわいいね、俺、好みだな」とか、「痩せてきれいになったんじゃない？」とかいうセリフで、東幹久扮するおっさんが「これもセクハラ？」と怪訝そうな顔をしているもの。

　下に「セクハラを決めるのはあなたではない」とか「相手や周囲に配慮した言動を！」と書かれている。

　構成的になんの問題もないと思われるのだが．．．

　これがおっさん擁護らしい。

　批判的な人としてはもっとおっさんを攻撃するようなスタイルにして欲しいらしいのだ。

　このポスターの意図はまず、「そんなのがセクハラになるの？」と思っている人をひきつけ、次に「あんたがセクハラを決めるんじゃない」と忠告する、そういう構成になっている。

　つまり、他人から言われるんじゃないくて、自分で気をつけなさいよと言っているわけだ。

　男性の側からみてだ、「かわいいね」とか「きれいになったね」とか同じフレーズがあったとして、真ん中にガッキーが出てきてだ、「それ、セクハラ！」とあったらどうだろう？

　ガッキーなら仕方ねえかと思わせた時点で、これ、セクハラポスターに成り下がってしまうよね。

　例えば、いわゆる「ぶさいく」で売ってる芸人とかが出てきたら「うるせー、お前に言われたくないわ」とか思ってしまうだろ？

　言っちゃなんだが、女性を使うってのはけっこうハードル高いわけで、それだけに、今回の内閣府のポスターは無難なところを行ってると思うのだ。

　「これくらい許してくれよと言ってるようにしか見えない」という意見があったみたいだけど、作中のオッサンはまさにそのとおり。「こんなんがセクハラかよ」って顔だ。だけど、それはセクハラになるんだよと忠告しているわけだ。

　東幹久を通して、「それくらい．．．」と思っている世のおっさんに「言動に注意しなはれよ」と言っているのだ。

　最近はなんでも批判して炎上させればいいとか思っているのかどうかは知らんが、なんでもケチをつけなきゃ気の済まない人もいるわけで、いちいちこうやってネットニュースに取り上げてことさらに煽ることもなかろうと思うんだけどねえ。