「3匹のおっさん ふたたび 第ニ話」を読む
『3匹のおっさん ふたたび 第ニ話』有川浩/著[別冊 文藝春秋 2011.5(第293号)掲載:文藝春秋刊]別冊 文藝春秋 2011年 05月号 [雑誌]価格:1,500円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る本ブログ勝手に推奨作家、有川浩さんのアラ還/おっさん小説の第二弾、二話目です。今回は、本屋さんの万引き事件のお話。事件が起こったのは、シゲが行きつけにしている町の本屋さん。そこで万引き未遂に遭遇したところから、物語が始まります。町の用心棒たちが、万引き常習犯達に、果たしてどう立ち向かうのか?!もちろん、祐希たちも連動して動きますよ。本屋のおはなしだから、三匹の中ではノリさんが中心になるかと思いきや、武闘派でも体力重視なシゲさんというのが予想外。将棋雑誌だけならまだしも、小説までお気に入りの作家がいるという読書家ということが判明しますよ。ビックリです。人は見かけによりませんね。←時代小説というのが、らしいっちゃらしいけどね。しかし、今回のメインは本屋の店主である井脇さんでしょう。いい味出してますよ。昔は、こういう町の商店の気の良いおっちゃんが商店街を支えていたものですが・・・減っちゃったよな。寂しい話です。町の商店街でも、本屋は特に激減しましたよね。大規模チェーンの大型書店が台頭してきたこともあるでしょうが、万引きの増加も小さな本屋さんが激減した原因のひとつになっているでしょう。。作者の有川さんは、地元や各地の本屋さん巡ってサイン本作ったり良くやってるみたいだから、こういう話をよく聞かれるのかも知れませんね。最近は、『古本屋』といえば「古書店」ではなく「新古書店」の方が一般化してきました。言葉的におかしな名前ですね。「新」しいのに「古書店」これは、比較的近年に出版された新しい本を扱うところから付けられた名前のようです。そのため、取り扱う本のメインは大衆性のあるマンガや文庫、ベストセラー本になっています。しかも、古書としての希少価値よりもいわゆる中古品としての実用性を求めているため、外観重視の買取価格。結果として、発売直後が一番買取価格が高い。店によっては、発売直後の本を高価買取商品として、広く募集しているところもあります。そのため、万引きした商品を売りさばく者が出るという悪影響が出ています。発売日当日に売りに行くなんて、よほどつまらなかった本だけですよ。それを、大量に持ってきたら、古書店側もおかしいと思わないといけませんよね。だけど、新古書店も商売ですよ。その辺、見て見ぬふりをしてやっているんでしょうね。なんとか変えていかないといけないんでしょうが。根本的な解決はなされていません。ICタグ等で管理するアイディアはあるようですが、それなりの装備は必要になってきます。それこそ、小さな本屋さんには重い枷になってしまうかもしれませんから・・・・・なかなか難しいですよね。今回のお話では、かなり具体的に本屋の売上の内訳や利益が語られています。もちろん、完全に真実とは言えないでしょうが、おそらくかなりリアルに近い数字じゃなでしょうか?こういう事情に興味のある方も、読んでみてはいかが?個人的「有川浩作品」感想一覧航空機写真を中心とした個人サイトです(^.^)是非一度、お立ち寄りください。宇宙開発関連の写真や、アラスカ旅行記もあります。・楽天ブログでは、トラックバックの受付機能が、運営により廃止されました。当ブログにおいては、コメント欄に記事のURLを記入していただければ、トラックバックのお返しさせていただきますので、よろしくお願いします。