西紅柿 吵 冗談

≪　続きです　≫

手術の翌日、診察前に看護婦さんが眼帯をとってくれましたが

目を開けるのが怖くて、本当に開けてもいいのか確認してしまった。

恐るおそる左目を開くと、その瞬間、いきなり周りの世界が

 はっきり＆くっきり 見えた。

西紅柿　「 こんなに見えるなんて

　　びっくりしました！」

執刀医　「 だから早く手術するように

　　勧めたんです。」

術後には普通、白目が赤くなったりするらしいけど、それもない。

病室へ薬を持って来た看護婦さんが、一人ひとり見て回って

看護婦　「 西紅柿さん、きれいねぇ。。。」

西紅柿　「 あら ・ ・ ・ そうかしら。」

看護婦　「 目が。」　

夜、様子を見に来てくれた配偶者の右側に並んで座り

話しながら、ふと横顔を見ると、なんだかシワが増えている。

アタシが入院して、わずか数日でずいぶん老けたのネ。。。

そんな事を思いながら、配偶者が帰ったあと洗面所へ行き

目を見たついでに、顔に視線をやると

え　

 ・

 ・

 ・

これ誰　・　・　・　　

私、こんな顔をしていたの

いくら数日顔を洗ってないからといって、これはひどい。

慌てて、手術をした左目を閉じて右目だけで見てみると

全体に紗がかかったようになって、細かいアラが解らず

いつもの西紅柿の顔。

え～～～っ！！

他の人からは、こう見えていたんだ！！

そういえば以前、白内障の手術をした生徒さんが

退院後に教室に来て、他の方を見て発した言葉が

「 まぁ、そのお顔、どうなさったの？」

言われた当人は

「 私、前からこうよ！」

見えるということは、ある意味、罪なのかも。。。