西紅柿 吵 冗談

≪　続きです　≫

同室の３人のうちの１人は、８９歳のお婆ちゃん。

転んで背骨を圧迫骨折した。（ホラね！　Ａ ）

安静にしている以外ないのだが、この婆さん

来てくれる家族はもとより、看護士や介助士、同室の患者

と、相手構わず捕まえては、愚痴をこぼしまくる。

しかもご高齢とあって、耳が遠いらしく、声がバカでかい。

同室のもう１人は６０代半ばくらいで

やはり雪で滑って、大腿骨の骨折。（ホラね！ Ｂ ）

こちらは西紅柿と同じ日に手術をすることになっている。

入院初日の夕方、配偶者同席のもとで

イケメン先生から手術の説明を受けた。

手首のＣＴ写真を見ると、大小２本の骨のうちの

太い方の掌側には、横にパックリ亀裂が入り

手の甲側は押しつぶされて複雑骨折。

さらに、太い骨は縦にも割れていた。

その上、受傷してから２週間もたっているので

すでに新しい骨ができ始めていて、まず、それを削ってから

つなぎ合わせるのだという。

手術は、この、若～いイケメン先生が執刀するらしいけど

整形外科の医師たち全員が立ち会うと聞いて

とりあえず一安心。

ただ、西紅柿は元々、環境が変わると頭痛がするたちで

今回も、入院初日の午後から少しずつ痛くなり出し

その夜は、環境の違いと手術の不安、婆さんのうめき声とで

ほとんど眠れず、頭痛はひどくなるばかりだった。