西紅柿 吵 冗談

午後、ソファに寝転んでｉＰａｄで台湾ドラマを見ていたら、スマホが鳴った。

画面には、パソコン同好会のトシコさんの名前。

西紅柿「もしもし」

トシコ「あぁ～、西紅柿センセィ～～～」
　（半泣きの声）

西紅柿「ど、どうしたんですか？」

トシコ「先生～～、それがね、あのね。。。」
　（ひどく動揺している様子）

西紅柿「え、何かあったんですか！？」
　（気が気じゃない）

トシコ「ええ、それが。。。」
　（気が動転しているのか、言葉が出てこない）

西紅柿「一体どうしたんですか？」
　（もしかして、事故にでも遭ったか
　　そうでなければ、ご家族の身の上に何か起きたのか）

トシコ「それがね、センセイ、、、今、新聞を作っていたら・・・」

は？　シ　ン　ブ　ン　・・・？

パソコン同好会では今、Ｗｏｒｄの総合練習として、縦書３段組みの「新聞」を各自作っている。

とぎれとぎれのトシコさんの話をつなげていくと、新聞作りをしていたら、作成中の文章が消えてしまったということらしい。

西紅柿「なんだ、そんなことですか。。。」

トシコ「ナンダじゃないですよ～～、私にとっては一大事なんですから」

どうやら、２つの文章を並べて操作しているうちに、どっちがどっちかわからなくなってしまったので、保存しようとしたら、内容が消えた・・・ということのようだ。

ご本人は、ゴミ箱を探そうかというのだが、取り敢えず残っている文章を別名保存してから、開いているファイルを全部閉じた。

そして、改めてＷｏｒｄを起動してファイルを開いたら、最後に変更した内容が残っていた。

トシコ「センセイ、ありがとうございます。よかったわ～～。。。」

西紅柿「私は別のことを想像しましたよ。こんなことでよかったです」

「一大事」って、人によってずいぶん違うものですね。