信州紀行・最終章…。
【国営アルプスあづみの公園】を出発し、サラダ街道を通って、午後4時半過ぎに【安曇野ワイナリー】へ到着した。ここでは、工場見学に加え、バーベキューコーナーや試飲コーナー・売店などがある。ワイナリーの営業時間は5時までなので、見学は諦める事にした。閉園間際とあって、観光客もまばらである。私は殆どお酒が飲めないので、試飲は義母が担当…。数種類のワインやフレッシュジュースは、とてもまろやかで、美味しかったらしい。そんな私の目に飛び込んで来たのは、『巨峰ソフト』!! やはり、これは大人気だそうだ。美味しいソフトに満足し、お土産を買って、ワイナリーを後にした。暫く走り、気が付くと、道の両側は全てりんご畑…。その傍らに、コスモスの群生を見付け、そこでまた車を止め、写真撮影。秋の夕空に映える、しなやかなコスモスの花は、とても美しかった。その後、車はR158へ入り、再び、高山方面へと走り出した。左手には、松本電鉄上高地線…。暫く行くと、右手に並ぶ大木の隙間から、何やら明かりが見えて来た。 太鼓の音も聞こえる。『お祭りだ!!』(注:大阪では『縁日』と言う言葉は、滅多に使われない)お祭り好きな私達…、近くのコンビニに車を止めさせて貰って覗きに行く。神社の名前は『三神社』…。 秋だから収穫祭だろうか?大阪の大きなお祭りは、殆どが夏に行われる為に秋祭りは珍しい。鳥居をくぐると、十数件の店が軒を並べている。本殿の前まで進むと、綺麗にライトアップされた鉾が目に留まった。 傍の舞台では、太鼓を叩く子供達が準備をしている。しかし、まだまだ、始まりそうにもない。時間も6時を過ぎていたので、数件の屋台を回り、神社を後にした。高山に到着した頃は、既に8時…。高山ラーメンのお店を見付け、そこで、夕食を済ませる。ラーメンと言っても中華そばである。そして、そのお味は…?やはり、かなり淡白…。 普通のラーメンを期待して行くと、ちょっと残念な気持ちになるだろう。時間も遅くなってしまったし、何処かでもう1泊しようか…と、主人は思案した挙句、とりあえずは、温泉にでも入ろうと、日帰り温泉を探したが、みんな5時や6時で終わっていた。そして、やっとの思いで23時までやっている温泉を見付ける。ゆっくりと温泉に浸かり、出発したのは既に23時を回っていた。そこからは、のんびりと帰ろうと言う事になり、真っ暗な山道をひたすら走る。…そして、午前2時…御在所SAに到着し、そこで、ようやく主人は約4時間ほど仮眠を取った。その後、再び家路へ向かう。自宅にやっと到着したのは、午前8時だった。全走行距離:930km …。(エピローグ)今回の旅行で、一番心に残った事と言えば、やはり、信州の人々の温かさに触れ、心の底から嬉しいと思えた事…。そして、大自然の中で、秋を充分に満喫出来た事…。旅の途中、笑いながら主人が言った。『日頃の疲れを癒すのが、一番の目的だったけど、長時間車を運転し、その疲れを引いたら、かなり大きなマイナスになるなぁ。』…それでも、みんなが喜ぶ顔を見たら、その疲れなんて吹き飛んで、『連れて来てやって良かった』 と、いつもそう思ってくれる…。 主人は、そう言う性格の人間なのだ。温泉へ行きたいと言っていた義母もとても満足し、本当に素晴らしい旅をする事が出来た。 そして…、以前にも増して、家族の絆も強まった。ここで、改めて、そんな主人に心から感謝の意を表したい。