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カテゴリ:ブックレビュー
逆臣青木幹雄 松田賢弥著 講談社 1600円
久しぶりに経済関係以外の本を読む、内容は政治理念ゼロ、己の権勢欲のみで突っ走ってきた男が、いかに日本の国政を捻じ曲げてきたか、青木幹雄の冷酷さをこれでもかこれでもかと描いている。タイトルの逆臣は少し引っかかる、本を読んだ感想としては、逆臣というよりは姦雄というべきか。 またインタビューのコメントにない部分を膨らませて過ぎている所や、連載記事をまとめた本なので筋立てがすっきりせず全体のバランスが悪いのが残念である・・・・ 小泉も青木も憂国の情からではなく政局がらみで郵政民営化を推進した事(後はどうでもいい・・・)、大連立構想は参議院選挙の2ヶ月前からあった事、青木と小沢は同根であり場合によっては簡単に合体するかも・・・という政治屋の内部事情がわかったのは収穫か・・・ いづれにしても、今権力を握っている政治屋には日々の政争には関心があるが、日本の将来はどうあるべきか(どうすれば日本は生き残れるか)という政治家としての根本問題にはまったく関心がないのが良くわかった(非常に危険な状態に日本国が置かれている事が良くわかった)。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 「竹下死後の事務所乗っ取り」、「小渕入院中の『五人組』密室クーデター」、「総裁選で平成研を小泉に売り渡す」。最初は忠誠心があるような顔をして時の権力者の懐に入り、ゆっくりと主の力が弱まるような包囲網を敷き、一気にその「生命維持装置」をはずして、自身が主君の座を奪い取っていく。青木は相手が死ぬのを待っていたかのようにしてステップアップしてきた―。 【目次】(「BOOK」データベースより) 第1章 派閥の呪縛(金庫番を苦しめ、追い込んだ男/頭角をあらわした「一介の秘書」 ほか)/第2章 密室クーデター(野中が「あいつ」と呼び捨てた男/「青木は『権力の権化』だ」 ほか)/第3章 竹下家との確執(竹下登の原風景/竹下の二人の妻 ほか)/第4章 青木の罪状(「新しい平成研」に込められた意味/道路公団への電話 ほか)/終章 怒れる「参議院の法皇」(「青木は死なない」/参議院を制する者が天下を制する ほか) 【著者情報】(「BOOK」データベースより) 松田賢弥(マツダケンヤ) ジャーナリスト。1954年、岩手県に生まれる。現在、『週刊現代』『月刊現代』を中心に執筆活動を行っている。故・小渕首相元秘書官のNTTドコモ株疑惑をはじめ、政界について多くのスクープ記事を執筆。『週刊現代』誌上で、赤城徳彦農水相(当時)の事務所費問題をスクープ。同相辞任のきっかけをつくる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.26 23:43:56
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