カテゴリ:花
紅葉・黄葉をめでつつ銀輪散歩。
もみじ(旧仮名遣いでは「もみぢ」)は漢字では「紅葉」と「黄葉」の二通りの表記がある。音読みでは、どちらも「コウヨウ」であるが、五木寛之氏は「百寺巡礼第四巻」(講談社文庫)の「三井寺」の章で、「私のように九州や西日本の人間は<紅葉>と<黄葉>とを区別して発音する。『広辞苑』を見ても、どちらも同じコウヨウという読みだ。でも、九州人の発音は、紅葉はコウヨウ、黄葉はクォウヨウで微妙に違う。」と書いて居られる。大阪人のヤカモチであるが、どちらもコウヨウと発音しているので、両者の発音の「微妙な違い」」というものの存在を、これまで意識したことがなかった。 手許の国語辞典で調べてみると「紅」は「コウ、ク、グ」の音とあり、「黄」は「コウ、クワウ、オウ、ワウ」の音とある。 五木寛之氏の言う「クォウヨウ」というのは、黄の「クワウ」の音に相当する発音なんだろう。 そう言えば、観音菩薩も「カンノン」ではなく、正しくは「クワンノン」である。こういう区別は現代では希薄になる一方、英語などの流入でウィ、ヴィ、ティなど、旧来の日本語にはなかった音、表記が現れて、言葉も変化を余儀なくされている。 話が横道にそれました。もみじの話です。 今は「もみじ」というと「紅葉」を使うのが一般的だと思うが、万葉集では、圧倒的に「黄葉」が多い。 と言っても実際に自身で調べた訳ではなく、そのように教えられてそう信じているに過ぎないのではあるが(笑)。 で、これは「黄葉」ではなく「紅葉」です。 (カエデ) 上の写真は、露出を抑えて撮りました。紅色、赤色は標準露出で撮ると色が美しく出ないことが多い。 (同上) 下から仰ぎ見て撮ると・・。 (同上) 今年の立冬は11月7日でしたから、暦の上では上もう冬であるのですが、美しい「もみじ」を目にすると、まだ秋という気分です。 (もみじと渓流) (同上) (もみぢ織りなす・・) これはラクウショウだろうと思ってカメラを向けましたが、見慣れた実が見当たらない。 何やら小さな実が房状に垂れ下がっている。 しかし、ピンボケ。 (ラクウショウ) 再度、焦点を合わせてみると・・。 この小さな実が大きくなると、あのよく目にするラクウショウの実になるのでしょうか。 (同上) これがよく見るラクウショウの実です。 (ラクウショウの実) ニシキギも美しく色づいていました。 (ニシキギ) そして、こんな実を付けていました。 ニシキギの実を見るのは初めてかも。ツリバナやマユミの実が弾けたのに似ている。 しかし、残念ながら、これもピンボケ。 風で揺れることや手振れの所為もあるのか、ズームで撮るとこういう写真になることがよくある。 (ニシキギの実) (同上) ナンキンハゼも美しく紅葉・黄葉していました。 この木は「紅」も「黄」も両方が使える「コウヨウ」状態でした。 (ナンキンハゼ) そういう紅葉・黄葉の景色の中で、白い小さな花をびっしりと付けて、何やら「空気が読めない」風情の木がありました。 ヒサカキです。 花の後、黒い実をびっしりと付けるので、その様は余り好きではないが、花の時期はなかなかに可愛い感じです。 (ヒサカキ) (同上) (同上) こちらのヒサカキはもう実がいっぱいです。 (ヒサカキの実) そして、森は晩秋の景色。 (晩秋の森) 下の写真は、去年の今頃の景色です。 上に比べると、季節が浅いように見えますから、今年の方が去年よりも、秋、冬への季節の移ろいがはやいのかもしれません。 (同上) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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