墓参・壱師の花の咲く道を
今日は月例の墓参。 朝方の雨も小止みとなったので、墓参に出掛けることに。 坂道を少し上ったところにある寺の門前の言葉は先月のものと変わっていなかったので撮影せずスルー。寺の門前を通り過ぎ、一つ南側の坂道に移り、これを上って行く。(ギンナン) 道にギンナンが落ちている。途中にあるテニスクラブの敷地内の銀杏の木から落ちた実である。 道の中央部に近い辺りに落ちたギンナンは車に轢かれて潰されたのであろう。点々と黄色いシミになって、あの特有の臭いを漂わせている。 上の写真は、塀際、道路の端っこに落ちている実である。 この付近から坂道は急こう配となる。 ギンナンから少し上った道の右側にはムクロジの大木があり、道の左側の空き地にはチョウセンアサガオがはびこっている。(ムクロジの木)(チョウセンアサガオの実) チョウセンアサガオの実の中には黒い小さな種子がびっしりと詰まっているので、その繁殖力の強さが想像される。 この小さな空き地は、このチョウセンアサガオにほぼ占領されかかっていますが、このまま放置されたなら、来年にはこの草で埋め尽くされることになるのだろう。 更に上ると、ヒガンバナが目に入りました。 そして、クズの花も。(ヒガンバナ)道の辺(へ)の 壱師(いちし)の花の いちしろく 人皆(みな)知りぬ 我(あ)が恋妻を (巻11-2480)(クズ)真葛原(まくずはら) なびく秋風 吹くごとに 阿(あ)太(だ)の大野(おほの)の 萩の花散る (巻10-2096) クズもヒガンバナも万葉植物であるが、クズの花はさて置き、9月に入っても今年は真夏のような暑さが続いたので、ヒガンバナも咲く時期を測りかねたか、開花が随分と遅くなりました。 墓参する前に、もう少し花の写真をと、我が家の墓を横目に通り過ぎて更に坂道を上って行くと・・。墓地を過ぎた辺りにもヒガンバナが咲いていました。(ヒガンバナ咲く道の辺に・・) この道の奥に咲いていたのはタデの花。(イヌタデ)わがやどの 穂(ほ)蓼(たで)古幹(ふるから) 摘(つ)み生(お)ほし 実になるまでに 君をし待たむ (巻2-2759) 視線を上げると、少し離れたところにクサギの花が目に入った。 近づいて撮影してみようと草むらに分け入って行く。(クサギ1)(クサギ2) しかし、これが間違いのもと。 草むらから道に戻ると、ズボンの両ひざから下の部分やスニーカーにびっしりとヌスビトハギの実がくっついていたのでした。 これを取り除くのにひと苦労。(墓地のクスノキ) 我が家の墓へと戻ります。(墓地からの眺め) 墓参を済ませて、来た道を戻ります。(墓地に西瓜) 空き区画なのか、墓石などが建てられていない区画に西瓜が一つなっていました。勝手に生える訳がないから誰かが植えたのだろうか。 何とも妙な光景です。(カリンの実) こちらは墓地ではなく、墓から少し坂道を下った、空き家となっている民家の庭に生えているカリンの木です。 墓地にスイカ、空き家にカリン。 そして、石垣にニラ。(ニラ)伎波都久(きはつく)の 岡の茎韮(くくみら) 我(われ)摘(つ)めど 籠(こ)にものたなふ 背(せ)なと摘まさね (巻14-3444) 正確には、石垣の前にニラ、であります。(同上) そして、タマスダレ。 この花は、別名・レイン・リリーとも呼ばれるから、雨には相性がいいのだろう。雨露を帯びた姿には風情がある。(タマスダレ) 以上、墓参兼花散歩でありました。<参考>墓参関連の過去記事はコチラ。 花関連の過去記事 花(5)・2022~ 花(4)・2020.4.~2021 花(3)・2017~2020.3. 花(2)・2012~2016 花(1)・2007~2011