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偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

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2019.12.02
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カテゴリ:若草読書会
 ​​昨​日(1日)は若草読書会の例会でした。
  柱も庭も乾いてゐる
  今日は好い天気だ

(12月1日の空)
  縁の下では蜘蛛の巣が
  心細さうに揺れてゐる

(12月1日の生駒山系・高安山)
 ※PCで加工したら空が灰色になってしまったが、実際は青空です。

  山では枯木も息を吐く
  あゝ今日は好い天気だ

(12月1日の、路傍のパンジー)
  路傍の草影が
  あどけない愁みをする
 上は、中原中也の詩「歸郷」の一節ですが、草影に適した写真はなく、パンジーの写真しかなかったので、
  路傍のパンジーが
  あどけない笑みをする
とでもして置くか。
 先日、どういう話の成り行きか、喫茶・ペリカンの家のももの郎女さんとの雑談で中原中也の詩の話になって、この詩などを話題にしたことがあったので、ちょっと「中原中也」風に記事を始めてみましたが、書きながら既に「完全に滑って」いて脱線。どう収拾してよいのか、自分でも分からぬ始末ゆえ、素知らぬ顔して、本線に戻ります。
 今回の発表担当・講師は偐山頭火氏。
 参加者は智麻呂・恒郎女ご夫妻、凡鬼氏、祥麻呂氏、小万知さん、ひろみの郎女さん、リチ女さん、和郎女さん、偐家持と講師担当の偐山頭火氏にて全10名。
 午後1時半開会の予定でしたが、リチ女さんと和郎女さんが少し遅れるということであったので、8名が揃ったところで、1時15分開会。
 リチ女さんと和郎女さんは途中からの参加となりました。
 課題図書は、五木寛之著「百寺巡礼・第1巻奈良」(講談社文庫)。
  ​
​​​
(五木寛之著「百寺巡礼」第1巻奈良<講談社文庫>)
 偐山頭火氏作成の力作の資料(副題:「なぜ五木は百寺巡礼を目差したのか」)に基づき、室生寺・長谷寺・薬師寺・唐招提寺・秋篠寺・法隆寺・(中宮寺・飛鳥寺)・當麻寺・東大寺を、五木寛之氏ならぬ偐山頭火氏のご案内で紙上「巡礼」させていただきました。
 資料の副題の「なぜ五木は・・」については、五木寛之氏の生い立ちやその両親、弟の死などに加え、偐山頭火氏とも親交のあった元放送記者・太田信隆氏
(「新・法隆寺物語」著者)​との交流や同氏を通じて知った​法隆寺元管主・佐伯定胤師との交流などが影響しているのではないか、というのが偐山頭火氏の解釈。まあ、五木氏からすれば、「弥陀の本願不思議に救けまいらせ」ではないが、何か大きな見えざる手に導かれて・・ということであるのかも知れない。
 偐家持に引き付けて言えば、高校に入学した頃、叔父に薦められて倉田百三の戯曲「出家とその弟子」を読み、その影響で下校時に立ち寄った書店で「歎異抄入門」という本を見つけ、それを読み始める。その本は新約聖書の言葉と歎異抄の言葉とを対比させて解説されていたことから、新約聖書を読もうと思い立った。すると新聞の広告欄であったか「聖書差し上げます」というのが目に入った。貧乏高校生としては「有難い」とハガキを出すと「新約聖書」が送られて来た。暫くして「聖書の通信講座」
(多分、これも無料であったと思う。)があるが受講しませんかという案内が届く。それを受講して3ヶ月ほどした頃に「教会を紹介しますよ」という電話(だったと記憶するが、手紙であったかもしれない。)があり、日本基督教団小阪教会を紹介され、教会に通い出す。
 そこで知り合ったのが智麻呂ご夫妻や凡鬼ご夫妻など現在も読書会という形で交流が続いている皆さんであったという次第。
 人が何かを選択する時には色々な要因があって、何がそれを選択させたかを「これ」と言うのは難しいものである。人は自分の意志でそれを選択するのではあるが、上のような経過を顧みると、それは「縁」というものの繋がりで、そう選択するように仕向けられているという気がするというもの。
 弥陀の本願不思議に救けまいらせ、キリスト教と出会い、若草読書会の皆さんと出会いという成り行きは、阿弥陀さんも想定外のことであったかも知れない(笑)。

(読書会レジメ)
 またまた脱線。本線に戻します。

 第1巻でとりあげられているのは奈良の寺。我々参加者は関西人であるから、どの寺も馴染みの寺である。皆さんそれぞれに何度か訪ねていて、それなりに思い出や思い入れやらをお持ちの寺もあることから、ご自身の思い出などを語る方も居られたりと、楽しい読書会でありました。​
 講義終了後は、持ち寄りのお菓子や果物や酒、つまみ、恒郎女さんがご用意下さった「おでん」などをいただきながら歓談。
 和郎女さんがお正月飾りの作品などをお持ち下さったので、これを分配しましたが、偐家持は頂戴しないままであったことに今頃気付いています。それはさて置き、これらの作品については、追って「和郎女作品集」の記事で紹介させていただきます。
 ひと足早く、ひろみの郎女さんが帰られ、続いて偐山頭火氏が「暗くなる前に」とMTBで帰られ、リチ女さんも帰途に。
 ​最後に、智麻呂氏とクリスマスの讃美歌をいくつか一緒に歌い、5時半頃に解散。
 既に暗くなっていて、空には美しい三日月がかかっていました。
 凡鬼さん、祥麻呂さん、小万知さん、和郎女さんと瓢箪山駅まで、偐家持はMTBを押しながら歩き、駅前で皆さんと別れ、自宅への坂道を息を切らせながら上って、無事、読書会終了です。
 次回は、来年2月2日(日)午前11時開始で、新年会となります。
 新年会は、偐家持が万葉関連のテーマで話をするのが恒例になっているので、これからテーマを決めなくてはなりません。手間のかからぬテーマがよい、などと駄洒落が出るだけで、未だ何ともであります。来年になってから決めることにします。
<参考>過去の若草読書会関連の記事はコチラ​​​​​​​​





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最終更新日  2019.12.02 12:06:02
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