カテゴリ:花
私は誰でしょう。
枝豆。 ではありません。 (枝豆ではない。) (枝豆に似ていなくもないないが・・) 枝豆に似ていなくもないが、ずっと毛深い莢果である。 (吾輩はクズである。) クズであります。 と言っても、勿論、「屑」ではなく、「葛」である。 マメ科クズ属の植物、クズである。クズがマメ科であることは、この果実の姿を見れば納得である。 これは、先日のブログ記事(2021.9.26.「秋の風」)にて、その花などを紹介した、恩智川辺の真葛原のクズの果実であります。 一昨日(9日)、銀輪散歩で再度通りかかると、花は既に見当たらず、実がなっていたという次第。 (クズの果実)<参考>クズ・Wikipedia 学名、Pueraria montana var. lobata 我が国では万葉の昔から自生する馴染みの植物であるが、その繁茂力・拡散力の強さから、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されているということだから、この植物を在来種としない国にとっては、クズは相当な厄介者植物であるようだ。 (同上) 国栖らが 春菜摘むらむ 司馬の野の しばしば君を 思ふこのころ (国栖たちが春菜を摘んでいるだろう司馬の野ではないが、しばしばあなたのことを思うこの頃です。) <注>国栖=古代、大和国吉野山中に住んでいた土着の民の称。 クズは、その根からデンプンを抽出してできる葛粉が食用に利用されるが、古来吉野川上流(宮滝から5kmほど上流)の地、国栖がその産地で、国栖の人たちがこの植物や葛粉を売り歩いたことから、国栖(くす)と呼ぶようになったのが、その呼称の語源であるという説もあるとのこと。 更少し進めば、亦尾有りて磐石を披けて出れり。天皇問ひて曰はく、「汝は何人ぞ」とのたまふ。対へて曰さく、「臣は是磐排別が子なり」とまうす。此則ち吉野の国巣部が始祖なり。 〇同・応神天皇紀十九年十月の条より 十九年の冬十月の戊戌の朔に、吉野宮に幸す。時に国巣人来朝り。因りて豊酒を以て、天皇に献りて、歌して曰さく 橿の生に 横臼を作り 横臼に 醸める大御酒 うまらに 聞し持ち食せ まろが父 歌既に訖りて、則ち口を打ちて仰ぎて咲ふ。今国巣、土毛献る日に、歌訖りて即ち口を撃ち仰ぎ咲ふは、蓋し上古の遺則なり。夫れ国巣は、其の為人、甚だ淳朴なり。毎に山の菓を取りて食ふ。亦かへるを煮て上味とす。名けてもみと曰ふ。其の土は、京より東南、山を隔てて、吉野河の上に居り。峯嶮しく谷深くして、道路狭くさがし。故に、京に遠からずと雖も、本より朝来ること希なり。然れども此より後、しばしば参赴て、土毛献る。其の土毛は、栗・菌及び年魚の類なり。 以上です。今日は、クズと国栖の話でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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