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カテゴリ:山形そば紀行
先日自然薯(じねんじょ)を大石田で育てている方とお会いできなかったので、もう一度いきました。
自然薯って普通のとろろいもかと思っていたのですが、実はかなり違うようです。 山に生えていて粘りが強く、滋養強壮にとてもいいとのこと。 山のものなのでなかなか貴重で、しかも1.4mもの長さで地中に埋まっているため、キズをつけないで掘り出すのがとても大変なものです。 1本10000円もするものもあるそうです。 山形の北部にある大石田や尾花沢では、旧暦の6月1日には「剥けの朔日(むけのついたち)」といって冬に着た綿入れを脱ぐ日でこれから暑くなる夏に向けてこの自然薯を食べた風習があるといいます。 その自然の恵みの栽培をはじめて約五年になる海藤さん。 新庄にある山形県農業大学校の支援のもと、バイオ苗を作りウイルスフリーで株を増やし栽培をしてます。 「天然の自然薯はここ山形では初雪が降ってしまうと地中から出ているツルがきれてしまい、掘ることができなくなってしまう。関東方面だと、秋冬に食べるけど春先新しいツルが出てきて収獲してこの6月に食べる風習がある」 とおっしゃっていました。 芋はウイルスがない状態で増やさないと、全てが感染してしまい畑がだめになってしまうとのこと。山形の芋煮会でもよく使われるバイオ苗のつるり芋も培地で作られたものです。 さてさてこの自然薯の栽培方法はとてもユニークで、地中に伸びていく習性のある自然薯を掘りやすくするため、地中斜め方向にパイプのようなものを1.5m程度植えています。 じゃがいもと同じように5cm程度に切った種芋からでる自然薯は、親の養分を吸って地上にツルが地底に芋ができます。 その際、このパイプに地中に伸びた芋がぶつかり、パイプ沿いに伸びていくそうです。 実際に農園を見せていただきました。 そんなに広い土地ではなく、約1アール程度の広さに自然薯が2500本ほど植えられているそうです。30cm間隔に印の棒が立てられていて、そこから芽がちょっとづつでていました。 自然薯は初めてみたのでとても不思議です。写真の土からちょこっとでているのが自然薯の芽です。ツルをはっていきます。 「はじめこのパイプを植えるのは大変だけど、収獲が楽でしかもキズがつかない。そして品質が一定にできるのでとてもいいよ」 とおっしゃっていました。 さて、ここまで聞いて食べないわけにはいかないと近くのそば屋さんで出していると聞いたのでいってみることに。 どんなものかと思っていましたが、出てくるとこれがすごい!! 弾力、粘りともにずば抜けています。 そして、ふわっとした食感と甘味。これは美味しいです。 今までに食べたことのないとろろでした。そばと一緒よりもご飯にかけて食べたいくらいでした。 料亭や、蕎麦屋さんなど様々なところに話をしているそうですがまだまだ知られていないのが現実。 それでもこれだけいいものですので、大石田の特産にしたいと意気込んでいるのはとてもうなづけますし、ぜひとも多くの方に感動を与えたいと思いました。 ちょっと購入していこうと思ったのですが、今は雪室に保管されているらしく注文によって取り寄せることができるそうです。今度取り寄せてみます。 また、そば屋でも時期的にそろそろなくなってしまい、秋にまた出てくるとのこと。 新たな山形の美味しさとして、何とかしたいと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 13, 2006 09:45:16 PM
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