回帰のスィート
最近‥さつまいも栗豆かぼちゃといった‥「和甘味」とでもいおうか、世の女性陣をホクホクさせてしまう様な、にくいホクホク餡チクショーが、好きだ。29歳を機に、好む様になった節がある。マイルドな甘さというか尖ってない甘さというか奥ゆかしい甘さ。30代予備男として、「マイルドに甘い」そんな男に成る、と思っていた訳では無いが‥外部からそんな要素を摂取したくなるという事は、満更ではない、と。お昼にでも、と買うパンも「ヤキイモパン」やら「えびすカボチャのパン」やら「お豆のパン」やら‥夜分に減った小腹には、かぼちゃを小サイズに切り、蜂蜜をかけ、レンジアップして食べたり‥と別段、便秘を患っている訳でもないが、繊維チックな食素材を欲す、昨今。今朝も「胡麻とさつまいものブレッド」というパンを美味しく食べた。あ、胡麻も、非常に、好きだ。名脇役であり、胡麻を蜜で固めた煎餅があるように、主役にもなる。多才だ。そんな役者になりたいもの。そう、「胡麻とさつまいものブレッド」。パン生地に胡麻がまぶされ、さつまいも餡が入っている逸品だが‥上に「けしの実」がふんだんにトッピングされている。そりゃもう、ふんだんに‥粒数でいったら、きっと胡麻より多いかもしれない。「けしと胡麻とさつまいものブレッド」という名でまかり通る程。「けしの実」嗚呼、好きだ。「アヘンの種」という危なげで、紙一重な感‥細々した粒々を潰々するそのちまちま感‥良い。何故か、和の餡パンには欠かされないなぁ。餡の甘さとけしの危うさこりゃ、『マイルド & ワイルド』な30男を目指すにもってこいだ。あ、でも、決して麻薬依存には到らないのだ。僕の場合恐れるは‥ただただ糖尿なのであるのだ。しかし、徐々に自然の甘味だけに回帰するこの身体。誰に教わるでもなく、身体がそれをきちんと知ろうとして、そして欲していくのだなぁ。嗚呼‥摂理だなぁ。注‥(食用けしの実は「アヘン(麻薬)」の種であるが、アヘン成分が全く失われた後に出来上がった種子なので、全く食すのに問題が無い、という事です)‐みずのしま‐