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カテゴリ:本
「報道が教えてくれないアメリカ弱者革命」と一緒に購入。一気に読んでしまった。新自由主義政策を進め、様々な部分を民営化した場合、我々の生活にどのようなしわ寄せが来るのか具体的にイメージできた。
アメリカの場合は医療関係を民営化したため病院は株式会社と化し、命を救うというよりは利益追求が目的となってしまう。看護士はいつでもリストラの対象となり、医者も職員も仕事に忙殺されるようになる。うちの家内は看護士なのだが、最近忙しいらしい。少なくとも家内の病院がこの本に書かれたアメリカと同様の状況にならないことを祈るばかりだ。 アメリカは日本のように国民全員が入っている国民健康保険のようなものが無いので、患者が負担する医療費は日本と比べて高額であるらしい。ニューヨークでは盲腸で1泊入院すると200万円近くかかるそうだ。家族が病気にかかると莫大な医療費が払えず自己破産してしまう家庭が多い。なんと、カード破産の原因で2番目に多いのが、医療費であるというからびっくりだ。 経済的に困窮した人たちは生き延びるための選択肢として軍隊に入隊するしかないという状況に置かれている。アメリカでは徴兵制は必要なく、国民の経済格差を拡大する政策を行えばいいということになる。これは本当にとんでもないことである。 国民の命を守る医療を民営化すると、大変なことになるらしい。同様に教育を民営化すると、教育格差が激しくなる。「国は何でも民営化していいわけではない」ということを改めて感じた。 アメリカではオバマ氏が20日から大統領となった。オバマ新大統領によってアメリカがどのように変わっていくのか、実に興味がわいてきた。この本は自分にこれまでとは異なった視点を与えてくれた。この本はかなり増刷されて売れているようである。こういう本がたくさんの人に読まれているということはとても心強い事であるように思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年01月22日 07時51分14秒
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