留守電
子どもの病院から帰ってくると留守電が入っていた。「○○の母です。謝ってすむことじゃないけど・・本当にごめんなさい・・」沈黙が長くて留守電は切れていた。放っておいてもきっとまたかかってくるだろう。彼女のことだから私が居留守を使っていると思い込むかもしれないうんざりしながら電話をかける。またちぐはぐな会話。こちらが聞いていることにはこたえず一方的に謝る彼女自分の中で完結していても私には何のことだかさっぱりわからない土下座せんばかりの謝り方をする彼女ぼんやりと頭の中で想像がふくらんでいくすれ違いざまに肩がぶつかった骨が折れた、慰謝料払えと大騒ぎする相手しばらくしてあんなに騒いでごめんね、許してと謝られる相手がどう感じ、どう思っているかはわからないけれど私の中ではただ肩がぶつかっただけのこと責められても謝られてもどう対応していいのかわからない