カテゴリ:懐かし邦題アルバム
『失われた絆』 ヴァニティ・フェア
「A Place in the Sun」 Vanity Fair (83) JAPANサウンドの継承者、日本デビュー!! A面 1. 沈黙の時 - Lips Are Silent 2. 暗闇のささやき - Whispers in the Dark 3. やすらぎを求めて - The Texture of Her Skin 4. 激情 - Just as Wild 5. 失われた絆 - A Place in the Sun B面 1. 他人の目 - Eyes of an Stranger 2. 悲しみのキッス - A Kiss for Every Tear 3. 想いむなしく - In Spite of It All 4. 愛の苦悩 - Something's Got to Give 先月、坂本龍一さんがお亡くなりになったとき、彼が出演して音楽も担当した83年公開の映画「戦場のメリークリスマス」が少し話題になった。坂本さんが作曲した主題曲は英国アカデミー賞(British Academy Film Awards)で作曲賞を受賞したそうで、そのテーマ曲 “Merry Christmas, Mr. Lawrence” に歌詞を付けたヴォーカルver. “禁じられた色彩(Forbidden Colours)” を発表したのがジャパン(Japan)のデヴィッド・シルヴィアン(David Sylvian。以下でび)であった。 でび&弟のスティーヴ・ジャンセン(Steve Jansen)、でびの親友ミック・カーン(Mick Karn)の3人で74年にジャパンを結成。その後リチャード・バルビエリ(Richard Barbieri)とロブ・ディーン(Rob Dean)も加わって何枚かアルバムをリリース。そのバンド名が関係したのか、当初は日本でのみ人気のあるバンド(いわゆる “Big in Japan”)だったが、80年代からは日本以外でも知られるようになったものの82年に解散した。 さて、ここからが本題。 78年にスウェーデンで結成されたニューウェイヴ・バンド・Lustans Lakejer(スウェーデン語、読めません…)が、元ジャパンのキーボーディストであるリチャード・バルビエリをプロデューサーに迎えて82年にリリースした3rdアルバム「En plats i solen」を、翌83年にヴァニティ・フェア(Vanity Fair)名義で世界的に発売したのが「失われた絆(A Place in the Sun)」だ。 このアルバムには同じ元ジャパンのベーシストだったミック・カーンもサックスで参加。ミックは11年1月に癌で亡くなったんだよね…。 ヴァニティ・フェアのメンバーはというと、ヴォーカル&ギターのヨハン・キンデ(Johan Kinde)、ドラムスのクリスター・ヘルマン(Christer Hellman)、キーボードのアニス(Anis)に、ギターのアンソニー・ブレイズ(Anthony Blaise)の4人。違っていたらすみません m(_ _)m リチャードがプロデュースしたということで、日本では何とかジャパン人気にあやかろうと、レコードの帯にしろアルバム紹介記事にしろジャパンにばかり触れていて、肝心のバンドのことはよく分からなかったりして。 音楽的には何となく垢抜けない感じが如何にも80年代っぽくて微笑ましい。20歳そこらのお兄さん達のバンドとは思えないこのもっさり感。とはいえ当時はこういう残念音楽(失礼な!でも個人的には嫌いじゃない)が巷に溢れていたような…。 ちなみに彼らはロキシー・ミュージック(Roxy Music)、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)、ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)、ウルトラヴォックス(Ultravox)などに影響を受けたらしい。 デヴィッド・ボウイといえば先ほどの「戦場のメリークリスマス」でジャック・セリアズ陸軍少佐を演じており、「インセプション(Inception)」や「インターステラー(Interstellar)」等で知られるクリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督曰く「デヴィッド・ボウイのカリスマ性を捉えることに成功した稀有な作品」。ノーラン監督が好きな映画として挙げた10作品の中にも「戦メリ」が入っていた。 何だか今回は戦メリ話ばかりで肝心のヴァニティ・フェアにはほとんど触れずじまいという… まぁ、そんなヴァニティ・フェアに興味を持たれた方は、こちらをどうぞ♪ 沈黙の時 激情 悲しみのキッス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.04.28 23:25:13
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