カテゴリ:懐かし邦題アルバム
『特別料理』 ローウェル・ジョージ
「Thanks, I'll Eat It Here」 Lowell George (79) リトル・フィートの中心人物、ローウェル・ジョージが超メガトン級の巨体をぶつけて創り上げたソロ傑作第一弾!ファンキー&タイト、とてつもなくポップなアメリカン・ロックの金字塔がここに築かれた!! A面 1. あの娘に何をさせたいの - What Do You Want the Girl to Do 2. オネスト・マン - Honest Man 3. ふたつの列車 - Two Trains 4. キャント・スタンド・ザ・レイン - I Can't Stand the Rain B面 1. チーク・トゥ・チーク - Cheek to Cheek 2. イージー・マネー - Easy Money 3. 僕のすべてを君に - Twenty Million Things 4. 川を探して - Find a River 5. ヒムラーズ・リング - Himmler's Ring ローウェル・ジョージ(Lowell George)が79年にリリースした唯一のソロアルバム「特別料理(Thanks, I'll Eat It Here)」。これも今では「特別料理 イート・イット・ヒア」だの「イート・イット・ヒア(特別料理)」だのとカタカナタイトルと併記されており、曲名も “あの娘に何をさせたいの(What Do You Want the Girl to Do)” 以外の邦題は消えてカタカナタイトルになってしまっている。寂しいなぁ。 アルバム邦題が絶滅してしまう前に1枚でも多くの邦題を書き残しておかねば!と勝手に使命を負った気になっているが、一部の面白邦題以外は誰もそこまで興味がない気もする… 面白邦題の王といえば何と言ってもフランク・ザッパ(Frank Zappa)である。 「フランク・ザッパの○△□(Ship Arriving Too Late to Save a Drowning Witch。現在は「たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船」に改題されている)」(82)や「ハエ・ハエ・カ・カ・カ・ザッパ・パ!(The Man from Utopia)」(83)といった邦題史に残る傑作を多く残したザッパは、60年代半ばから約10年間マザーズ・オブ・インヴェンション(The Mothers of Invention。MOI)というバンドを率いていた。 ローウェル・ジョージは68年からこのMOIでギタリストとして活動したが、薬物摂取を理由に半年ほどで解雇された模様。69年にMOIは解散し(翌年再結成)、ローウェル・ジョージはMOIのオリジナルメンバーだったベーシストのロイ・エストラーダ(Roy Estrada)とリトル・フィート(Little Feat)を結成した。 ザッパのバンドにいた二人が結成したバンドのアルバムには嘸(さぞ)素晴らしい邦題が付いているに違いないと思いきや、カタカナタイトルばかりでちょっとガッカリ。 ロイ・エストラーダはキャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンド(Captain Beefheart and The Magic Band)に加入するため72年にリトル・フィートを脱退。でもってローウェル・ジョージは70年代後半から薬物中毒に陥りながらも、79年3月に初のソロアルバム「特別料理」をリリース。おッ、これはこの先面白邦題作品を続々と発表してくれるかも!? という日本のファンの淡い期待に沿ってくれることなく、同年6月に34歳の若さでドラッグのオーバードーズによる心不全で死去。バンドも79年に解散した。 エストラーダの方はというと、12年に児童性的虐待で仮釈放なし懲役25年の有罪判決を受けて現在服役中とのこと。 このアルバムにはリトル・フィートのdrであるリッチー・ヘイワード(Ritchie Hayward)とkeyのビル・ペイン(Bill Payne)が参加。他にも参加者リストにはTOTOのデヴィッド・ペイチ(David Paich)やジェフ・ポーカロ(Jeff Porcaro)、ビートルズ(The Beatles)メンバーのソロアルバムなどに参加しているセッションドラマーのジム・ケルトナー(Jim Keltner)やキーボーディストのニッキー・ホプキンス(Nicky Hopkins)などの名も。 カテゴリー的にはルーツ・ロック(Roots rock)、サザン・ロック(Southern rock)とかに分類され、フォーク、ブルース、カントリーミュージックに起源を持つロックミュージックだそうな。米国の片田舎を想起させるような音楽とでも言えばよいのか、どことなく土臭い音楽とでもいうのかな。勿論、演奏技術は一級だけど。ちなみにオリジナル曲は3曲だけで、残り6曲は全て誰かのカヴァーだったりする。 そんなローウェル・ジョージに興味を持たれた方は、こちらをどうぞ♪ あの娘に何をさせたいの ふたつの列車 イージー・マネー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.31 23:40:20
コメント(0) | コメントを書く
[懐かし邦題アルバム] カテゴリの最新記事
|
|