あえて同世代の話 プリプリ編
「同世代ネタ」は仲間内では大爆笑だが他人が聞くとつまらないネタみたいで、ブログに書くのは嫌なのだが、このブログを読んでくれている同世代の為にあえて書いてしまおうかな。僕ら世代のおしゃれな女の子が一度はHISTRIC GRAMR を通るように僕ら世代のダサい男は「PRINCESS PRINCESS」を通る。言わずもがな僕もしっかりと通っている。「ダイヤモンドだね~♪ あ~あ♪」と言われたら「あ~あ♪」とシャウトせずにはいられない僕らの世代ダサいやつ。言わずにはいられないというよりも条件反射だ。僕はこの条件反射を、いまだ克服できないパブロフの犬だ。あの頃は「クイズ年の差なんて」でヤングチームだった僕もいまやアダルトチームの一員だというのに。まぁ、それは時代背景なのだから仕方ないこと。いまプリプリを聴いたところでSTRING CHEESE INCIDENTを聴いた時と同じぐらい「アガる」ようなことはない。甘ずっぱい記憶もなければ、あの頃の匂いを思い出すなんてこともない。ただ当時大流行していたガールズバンドにはまっただけだ。しかし!しかしながらだ。こういう過去の自分を隠そうとするやつが世の中には沢山いる。「おしゃれな自分」を売りにしているやつほど隠そうとする。僕ら世代で自分の事を「クリエーター」なんて呼んでしまう変態野郎が子供の頃からクリエイティブだったなんて事はない。言わずもがな僕もそうだ。部活で汗を流しているスポーツマンや、喧嘩が強いヤンキーより図書館で美術書を読んでいる男の子がクリテイティブでモテモテだったなんて話は聞いたことがない。だいたいクリエティブなんて言葉がなかったんだからさ。僕らの世代で「小学校の頃にみた岡本太郎の太陽の塔にインスパイアされてデザイナーになったんだよ・・・」なんてセリフをヌケヌケと吐ける奴がいたら、僕はソイツを信じない、絶対に信じる事はない。仮に現在の仕事がデザイナーだとしても、小学校の頃のソレがきっかけってことはねーだろ!と突っ込むはずだ。「キン肉マンの超人大募集でマンモスマンを応募したのが俺なんだよ!まぁ今は冴えないグラフィックデザイナーなんだけどさ」なんていう驚愕のセリフはサラリと吐いてくれる奴がいたら、僕はソイツを崇拝するだろう。「え?お前もプリプリ通ってんの?」「もちだよ!LOVERSは予約して発売日に買いに行ったよ!」なんて会話を代官山のクラブ「air」あたりで初めて会った男とできたならば、僕はソイツと親友になれるだろう。「夢いっぱい今日も明日もおしゃれ街道まっしぐら」の若者に囲まれ、爆音のエロクトロニカをBGMに、そしてプリプリを肴にウォッカを飲むことが、僕にとっては男らしいのだ。過去は過去。現在は現在。現在の自分こそが自分自身という信念があれば、過去の恥など気にならないのだ。現在の自分に自身がないからこそ、過去の「かっこよかった時代」を現在の自分に付け足そうとする。しんどい過去や恥ずかしい過去があっても「笑いのネタ」になれば、それでいいんだよ。