モーツァルトのすみれ「Das Veilchen」
昨日数年ぶりで歌ったモーツァルトのすみれをバーバラ・ボニーさんのYOU TUBEでお届けします。 この曲、私は好きなんです。「今は新しい歌は歌わないで古い歌を歌ってそれを教わるのも楽しいわよ。」と代表の方に言われて楽譜の中にこれを入れておいて復習もせずにいたのですが、ひょいと取り出してすぐさま歌える曲ではありません。なんと不用意な・・・。後悔ばかりが先に立ちます。 今度はちゃんと練習して歌えるようにして望まなければ・・・。口語訳を載せておきます。ゲーテ作詞■歌詞 Ein Veilchen auf der Wiese standgebückt in sich und unbekannt;es war ein herzig's Veilchen.一本のすみれが牧場に咲いていたひっそりとうずくまり、人に知られずに。それは本当にかわいいすみれだった!Da kam ein'junge Schäferinmit leichtem Schritt und munterm Sinndaher, daher,die Wiese her, und sang.そこへ若い羊飼いの少女がやって来た軽やかな足どりで、晴れやかな心でこっちの方へ近づいてくる牧場の中を、歌をうたいながら。Ach denkt das Veilchen, wär'ich nurdie schönste Blume der Natur,ach, nur ein kleines Weilchen,bis mich das Liebchen abgepflücktund an dem Busen matt gedrückt!ach nue, ach nur,ein Viertelstündchen lang!ああ、とすみれは思った、もしも自分がこの世で一番きれいな花だったら、とああ、ほんのちょっとの間だけでもあの少女に摘みとられて、胸におしあてられて、やがてしぼむああ、ほんの十五分間だけでもAch, aber ach! das Mädchen kamund nicht in Acht das Veilchen nahm,ertrat das arme Veilchen.Es sank und starb und freut' sich noch;und sterb'ich denn, so sterb'ich dochdurch sie, durch sie,zu ihren Füßen doch!ああ、それなのに!少女はやってきたが、そのすみれには眼もくれないで、あわれなすみれを踏みつけてしまった!すみれはつぶれ、息絶えたが、それでも嬉しがっていたともあれ、自分はあのひとのせいであのひとに踏まれて死ぬんだから、と!Das arme Veilchen!Es war ein herzig's Veilchen.かわいそうなすみれよ!それは本当にかわいいすみれだった。 西野茂雄訳 最後の2行はモーツァルトが書き足したと言われています。