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テーマ:本のある暮らし(3310)
カテゴリ:ちょっとなつかしのファンタジー
更新できなかった日々の読書メモです
3月にいちど読書感想を書きかけたのに、眠かったせいかうっかり保存前にブラウザを閉じてしまい、全部消えてしまいました。 そのとき書こうとしていた内容が、今あんまり思い出せない・・・ パトリシア・マキリップ版タムレイン伝説;『冬の薔薇』 はやく春が来てほしい気持ちになるので、今年の冬にはある意味よく合ったお話。妖精界から現れた不思議な男性を、彼に惹かれる少女が人間界に連れ戻すという大枠では、なるほどスコットランドの伝説と同じです。バラを摘むとか、緑のマントとか、細部も伝説から借りているようです。でも登場人物も舞台設定もだいぶ趣が違うので、もとの伝説は気になりません。 この世と異界が重なり合う幻惑的な描写は、マキリップお得意のすばらしさがあります。主人公の少女の住む古い農家は、 夜、窓によその炎や別人の顔が映ることもあった。蜘蛛が天上の片隅の暗がりにかけた巣は、年々複雑なものになっていく。まるで、空中の宮殿を受け継いで、代替わりのたびに建て増していくようだ。 --マキリップ『冬の薔薇』原島文世訳 などと描写され、何となく(私の大好きな)『影のオンブリア』みたい。 そしてまた、幻想の迷宮のように話が進む割には、終わり方はあっさりしているところも、マキリップの特徴なんでしょうね。わけのわからない長い夢からふと覚めたような気分で読み終わります。 読んでも物語がまとめられなかったパトリシア・マキリップ;『女魔法使いと白鳥のひな』 こちらの幻想譚は難解でした。星座たちの争いとか、すごく興味深いモチーフがいっぱいなのに、作者にケムにまかれた感じで、よく分からないまま、結末へ引きずられていきました。 前半の「道の民」(ジプシーとか、ロマニーとかいった人々がモデルのようです)の主人公が沼地の魔女のところへ行く話と、後半の宮廷モノとが私の中でかみあわず、もっと説明して!と思ってしまいます。しかしたぶん、説明などせずになぞめかしたまま不思議な情景を描きつらねていくのがマキリップの表現法なのでしょう。 とにかく、初読ではついていけなかったで、続編『白鳥のひなと火の鳥』へは進めそうにない私でした。 そのほか、CRALAさんお薦めの『銀の船と青い海』を堪能しました。最近はCGぽい線や色の塗り方のコミックスやアニメが多いですが、萩尾望都さんの昔の絵にはいかにも手間暇書けた手書きの美しさがあって、味わい深いです。 スーザン・クーパーの 『影の王』は、作者が正当派英国調・重々しいジュブナイル・歴史ファンタジー(『影との戦い』シリーズ)の人なので、おそるおそる手に取りましたが、これは歴史ものでもまったく別種の、わりと単純なタイムスリップ物語でした。シェイクスピアやエリザベス1世がリアルな描写で出てくるのが興味深いですが、ちょっとリアルすぎてファンタジー味はないですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 1, 2012 11:47:03 PM
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