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カテゴリ:ちょっとなつかしのファンタジー
冊子「本と本屋とわたしの話5」のご縁で、京都の古書店「レティシア書房」に行ってきました。この冊子も置かれているほか、現在開催中の「古本市」に、うれしはずかし、拙作も並べていただいています。
「本と本屋と…5」には、このブログでも何度か熱く語ったことのある斎藤惇夫『グリックの冒険』『冒険者たち』との出会いについて、書かせていただいたのですが、レティシア書房の店主さんが『冒険者たち』をお好きだったことから、いろいろお話することができました! 中でも、『冒険者たち』をあのクロサワ映画の傑作「七人の侍」のようだとのご指摘が、新鮮でした。私は日本映画にはとんと疎いので、でもさすがにスピルバーグやルーカスがお手本にした映画ですから、あらすじは知っていました。 いま改めてWikiで調べてみると、「七人の侍」の影響を受けた作品の中に、アニメ「ガンバの冒険」が挙げられているんですね。なるほど、だからアニメは7匹なのか。 ところで、この古書店には児童書も置いてあります。それも、古書とは思えないほどきれいなものが多く、きちんと棚にスペースを割り当てられていました。 子供の本は読み古されぼろぼろになったものが無造作に売られていることはよくありますが、一人前の本として並んでいると、嬉しいものです。 そして、さらに嬉しいことは、“むかし見かけてぜひ欲しいと思って、でも買えなかったまま忘れかけていたあの本”に2冊も出会いました。 どちらも、平成元年に話題となった本、ニコライ・A・バイコフ『偉大なる王(ワン)』と、リチャード・フォード『銀の森の少年』(Quest For The Faradawn)です。もちろん即、買い!です。帰りの電車の中でホクホクと眺めるうち、思い出しました。平成元年の春、私は就職し、新しい環境の中で余裕のない毎日を送っていたため、これらの本を手に入れることができなかったのでした。 バイコフの方は、野生の虎の物語で、ずっと後になって絵本『ウェン王子とトラ』に出会ったとき、そういえば!と思い出したものの、すでに絶版になっていました。 『銀の森の少年』はやはり動物モノで、こちらはイギリスの現代版ジャングル・ブックみたいな紹介をどこかで見かけて本屋さんで手に取った覚えがあります。そのとき、原題のファラドーン(とおい夜明け)という言葉がなんとも魔法のように魅力的に思えたのでした。 今日あらためて見ると、訳者は詩人の北村太郎でした。 運命の再会にすっかり気が大きくなって、もう一冊買いました。ドイツのファンタジー、コルネーリア・フンケ『魔法の声』です。これは2003年の本です。 就職したての年は一時的に新規の読書から遠ざかっただけでしたが、子供が生まれてから数年間はかなり長きにわたって新しい本を買っていません。やはり新刊本などチェックする余裕がなく、読み慣れた手持ちの本ばかり手にとっていたのです(そのぶん、子供に絵本を買って自分でも楽しんでいましたけれど)。 この本は、ちょうどそんな時期の本なのでした。 これで、しばらく楽しめそうです。収穫の多い一日でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 31, 2014 12:05:43 AM
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