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カテゴリ:これぞ名作!
第26話--閉塞した雨降りの教室から、みんなが夢へ脱出するお話。
すでにおなじみの登場人物たち(天使、少女、医者、役人、太ったおばさん、花嫁、そして綱渡り)の会話が状況を説明してくれるため、わかりやすい話だと思います。 黒板にも、何度目かの特殊相対性理論の公式があり、この物理法則を応用するとSFでは時空を超えることも可能らしいので、そういう意味でも黒板は未知への扉です。 第24話の「肉体化」と呼ばれる想像力の方法で出てきた綱渡りは、今度は「夢変化(ゆめへんげ)」と呼ばれる方法で、黒板に描いた架空世界(別世界)へ率先してとびこんでゆきます。現実にしがみついていた堅物の役人も、最後の瞬間に自分で結界を超えて、雨降りの教室という閉塞した現実世界からめでたく脱出していくので、希望につながる結末ですね。ただし、 黒板に描いた「ドアがいっぱいある長い廊下」、 「このドアのうちどれかひとつのむこうに、きっとぼくらの気にいるものが、見つかるだろう」 --ミヒャエル・エンデ『鏡の中の鏡』丘沢静也訳 というくだりは、『はてしない物語』の「千の扉のある寺院」の迷宮を思わせ、だとすると彼らはこれからどの扉(の向こうの世界)を選ぶのか、自分の真の望みに従って大事な選択をしていかねばならないと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 15, 2017 09:17:49 PM
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