テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:中 国 界
中国の高速鉄道、
というか、 上海―南京、上海―杭州路線を走る「はやて」のコピー列車の 洗面所のセンサーつき蛇口が次々に盗まれているという話は、 新華社をはじめ中国のメディアが5月18日ごろから報じだしたから、 皆さまご存知でしょう。 昭和20年に台湾に上陸した国民党軍の田舎兵士が 上水道システムを知らず、民家の蛇口を奪取して自分の部屋の土壁に刺したが、水が出てこないので怒り出した、 という話は、 バカウケの逸話としてけっこう有名だが、 それから60年以上経っても同じことが起きるとは。 (今回の場合も、列車車輌の蛇口だけ外してきて家の水道管に取り付けてもセンサーは機能しない。 コンピューターシステムごと移設する必要がある。 蛇口だけ盗んでも無意味なのだ。) この話で感心するのは、 「蛇口を取り外す」というそれなりの高等技術と 「水道システムの常識」の欠如とが 同じ人物の中にみごとに同居していること。 この辺の信じられないアンバランスが、お笑い中国の真骨頂だろう。 それにしても、今回の中国メディアによる報道を読むと、 水道の蛇口をはじめ、非常脱出時に窓を割るハンマーや、ほかほか便座の温度調整つまみが盗まれているのが「発覚」したのが、 河南省鄭州(ていしゅう)市にある整備工場へ車輌を運び込んで検査をしてから…… ということになっているが、 変だね! あれやこれやが盗まれたことより、 それが「発覚」する時点が整備工場送りになってから、 ということのほうが もっと嘆かわしいお笑いではないのか。 蛇口が消えていることくらい、列車の係員が見れば日々気がつきそうなものだが。 夜になったら、駅構内でまいにち車輌点検しそうなものだが。 それとも、日々の整備をすることなく、コピー列車を毎日時速200キロで走らせているのかね。 ああ、恐ろしい。 素人が蛇口をもぎ取れば、水道の水が噴出して列車内はたちまち水浸しだろう。 ぎゃくに、バルブを閉めてから蛇口外しにかかるプロなら、 コンピューター制御システムまで一式込みで据付けてあることを、さすがに知っていよう。 ひょっとして盗人は、高速鉄道の記念品を家に飾りたいと思った列車係員ではないのかねぇ (と、推理したくなってしまう)。 それにしても、この高速鉄道備品ドロボウの話といい、 北京郊外、石景山(せっけいざん)のディズニーをパクった遊園地の話といい、 こういう恥ずかしい話の報道を 中国当局が許可したのはどういう心境の変化だろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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