テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:中 国 界
日経の中国報道には
しばしば日本企業進出を促そうという意思が見えみえの提燈(ちょうちん)記事があるから 数歩後ろに下がって斜(はす)に視るようにしているが、 昨8月6日夕刊のトップ記事には購読者のわたしがいきなり命令を下されてしまった。 ≪北京五輪 商機狙え≫ と命令文の大見出しだ。 こちらがカネを払ってわざわざ買ってやっている刷り物ごときに命令されたくないものだ。 ≪来夏の北京五輪開幕まで8日で丸1年、国内スポーツ用品大手が中国市場の開拓を加速する。≫ ≪スポーツ用品各社にとって五輪は最大のイベント。加えて中国市場は今後の急拡大が見込める。≫ だそうで、典型的提燈記事である。 中国共産党とミズノ、アシックスらが共同でカネを出して特集広告を出すのならまだしも 購読料でカバーされている(という整理の)一般記事のしかも1面トップで「商機狙え」と命令されちゃうとはね。 米国では「北京五輪ボイコット」がもはや極論としてではなく実際的選択肢として論じられはじめている昨今だ。 開幕1年前の“お提燈”を頼むぜと中国共産党から日本のメディアへゲンメイが下っていることは想像に難くない。 日経のことを一流紙とは思っていないので、提燈記事はどうせ勝手に書けばいいが、見出しづくりの基本くらい守ってほしい。 十歩ゆずって ≪北京五輪 商機狙う≫ だろう。 どうしても中国共産党のためにこれを命令文にしたいのであれば、編集のイロハとしては ≪「北京五輪 商機狙え」≫ とカギカッコつきにして、スポーツ用品大手の思惑を引用した形にするものだ。 参院選後、安倍首相叩きに一層うかれるメディアとて、新聞の一般記事の、しかも1面トップの見出しなら ≪安倍首相退陣求める声≫ ≪安倍首相退陣も≫ あたりが限界。 どうしても命令文を使って新聞社内の編集トップに媚びたければ ≪「安倍首相おやめなさい」≫ とカギカッコつきにするだろう。 市井(しせい)の声(?)を引用した、ことにして。 (社説の見出しなら、これは社の主張そのものという整理だから、とうぜんカギカッコは不要。) いかに堕ちた朝日新聞でも、1面トップ見出しを ≪安倍首相退陣せよ≫ と命令文で打つ蛮勇はあるまい。 ……と思い巡らしたところで、あらためて昨6日の日経夕刊1面トップの ≪北京五輪 商機狙え≫ の大見出しを眺めると、その異常さよ。 中国へのおべんちゃら記事は、日経紙面で“特区”扱いなのだとはいえ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Aug 7, 2007 08:06:40 AM
コメント(0) | コメントを書く
[中 国 界] カテゴリの最新記事
|
|