台北のスタッフに薦められて
ピアニストの周傑倫さんが主演・演出の映画「不能説的秘密」を観ました。
邦題は直訳すれば「言えない秘密」。
今年もっとも人気の台湾映画。
「イル・マーレ」のようなタイムトラベルの要素を加えた恋愛ものです。
風景やなにげない日常に台湾のしっとりとしたやわらかさが出ていて好感。
主人公の父親役を演じる黄秋生さんが渋くかつコミカルな七変化でいい助演役を果たしています。
薄幸の女性、路小雨の役を演じた女優の桂倫美* さんは、
容貌も雰囲気も、緒川たまきさんそのものです。
(* 桂倫美の「倫」はイを糸に替え「美」には金へんをつける)
最初はおお甘の青春ラヴストーリーと見えたものが、あるところから妙な変調を来たし始め、だんだんと謎が見えてくるのですが、
謎解き部分を単なる「解答篇」にしてしまわず、むしろもっともせつない山場として盛り上げた構成力に脱帽です。
ぜひ日本でも公開してほしいものです。
勤務先の台湾人スタッフの一言:
「映画のなかで学校の黒板に縦書きで <一九九九年> と書いてあるシーンがあるけれど、あれは台湾の学校ではありえない。
必ず <民国八十八年> と書くものだ。
わざわざ西暦で書いたのは、大陸でも上映させたいという興行上の理由。
<民国八十八年> と書いたら、そのシーンは大陸ではカットされてしまうはずだが、映画の謎解きの伏線部分なのでカットさせるわけにはいかないから」
↓映画のなかの一部のシーンのビデオが見られるサイト
http://ent.sina.com.cn/m/c/bn/2007-07-05/121316282.shtml
(主題歌を演奏するバンドのビデオですが、映画のシーンが一部に挿入されている)
↓ この映画を北京でみた楽天ブロガーじゃんすーさんの感想
http://plaza.rakuten.co.jp/jiangsi/diary/200708200000/