テーマ:中国&台湾(3305)
カテゴリ:中 国 界
論客の荘司雅彦さんが、あくまで直感にもとづいた議論として「中国製冷凍食品についての大胆な仮説」という一文を書いておられた。
その仮説とは、あくまで泉流の言葉に直せば、 (1) 問題の冷凍食品を製造したとされる工場をいくら検査しても無意味。 (2) 問題の冷凍食品は、じつは製造元とされる衛生的な工場で作られたのではなく、管理の行き届かない下請工場で安く作られていたのではないか。 (3) 下請工場の衛生状態が悪く、害虫対策のために殺虫剤を工場内に散布されたりしていて、それが原因で製品の一部や包装表面に殺虫剤が付着した。 (4) 下請工場に安く作らせる過程で捻出した現金の一部は関係機関の官僚や共産党幹部にも貢がれた。その事実の隠蔽を最優先に捜査が進められている。だから製造元とされる工場の物資「調達」ルートが話題にならない。 つまりですね、 製造元工場から原材料費の名目で 100 の金額を払い出し、たとえばそのうちの 60 が下請業者へ支払われて、下請業者はその金額の範囲で作れる製品をつくる。 差額の 40 はピンハネされて、製造元の工場の経営者からいろいろな人たちにばら撒かれる。 ないしは、下請業者に 100 の金額が支払われ、下請業者がいろいろな人たちへオカネをばら撒く処理をする。 荘司さんはここまでアケスケには書いていませんが、まあ、そういう構図の仮説です。 不自然に衛生的な製造元工場だけが捜査対象にされ、事件の動機も原因も藪の中の一件が、この仮説によればクリアに説明できます。 関係者が鉄面皮なのも、捜査が製品製造元とされる衛生的工場に限られているのも、納得がいきます。 これが「ありうる」と判断した理由は、鉛入り玩具事件で同じ問題が起きていたから。 米国マテル社の中国製玩具が、鉛入り塗料を使っていたため大規模回収されたのは記憶に新しい。 あの鉛入り塗料も、マテル社が発注した先の中国工場で使われたのではなく、塗装担当の孫請工場で使われた。 「米マテル社の中国製玩具回収 他人ごとと思えず」と題して書いた昨年8月21日の小文の後半をご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[中 国 界] カテゴリの最新記事
|
|