テーマ:中国&台湾(3305)
カテゴリ:中 国 界
あぶない奴らは泳がせ、つけあがらせて、退(ひ)くに退けなくなったところを叩く。
それが中国共産党の“百花斉放,百家争鳴”(昭和31年)だった。 批判的な意見を述べることが許される日々がいっとき続いたあと、共産党性善説に立って“争鳴”してしまった人々は一網打尽にされたのだった。 チベット暴動への共産党の対応ぶりにも、これに似たものを感じる。 3月24日の『ニューヨーク・タイムズ』紙に Jim Yardley 記者が気になることを書いている。 3月14日にラサで民衆暴動が起きたとき、どういうわけか ほぼ1日間、警察の取締りが行われず、結果として無政府状態がエスカレートしたというのだ。 Jim Yardley 記者は一応の基本動作として先ずは、チベットの漢人ボス張慶黎氏がちょうどその日、北京で人民代表大会に出席していてラサにいなかったため、暴動対応への指示が遅れたのではないかと推測している。 記事は、The Economist 誌の北京駐在記者 James Miles 氏の体験についても紹介している。 Miles 記者は以前から3月12日にラサ入りするスケジュールで取材許可を得ていた。 3月10日にラサで僧侶が拘束される事態となった時点で 「やれやれ、取材は却下だな」 と踏んだ Miles 記者だったが、当局から新たな連絡がない。 3月12日にラサに到着。 3月13日には現地の受入れ窓口の役人が宴会まで開いてくれた。 そして14日。暴動が起きる。 Miles 記者も用心しながらラサ旧市街の現場に行くのだが、そのときのことを回想して曰く、 I was looking around expecting an immediate, rapid response. But nothing happened. I kept asking people,“Where are the police?” (きっと即座にすばやい対応があるだろうと周囲を見回したのだけど、何も起こらない。わたしは「警察はどこにいるんだ?」と質問してまわった。) いっぽう、これとは対照的に 「チベット人に扮した警察官がデモ隊を煽動」 という、法輪功系の「大紀元」報道もある。 タイ華僑の目撃談として、チベット人の服を着て剣を持ってデモ隊に潜り込んだ男が派出所に戻るや警察の制服に着替えるのを見たという。 しかもその男の姿は当初は中国メディア発表の映像に映っていたのに、目撃談が伝わるや、その映像が使われなくなったと。 面妖なり。 わたしも、あのラサ暴動の様子を撮影したビデオには、いかにもひとごとのようにへろへろしながら暴れるばらばらの暴徒に違和感を感じたものだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Mar 26, 2008 09:41:34 PM
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