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カテゴリ:映画・演劇(とりわけミュージカル)評
若いときも、老いてからも、人生をひたむきに生きる姿はうつくしい
―― しみじみ気づかされて、勇気がわいてくる映画。 封切後ずいぶん時間が経ってしまったけど、 週末にマニラからの帰国便で 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」 を、 きのう会社帰りに 「マンマ・ミーア」 を観た。 * 3月29日にミュージカル 「回転木馬」 のアフター・トークで笹本玲奈さんが 「当時の時代背景を象徴する劇中曲として、映画 「ベンジャミン・バトン」 でもこの「回転木馬」のナンバー 「愛したら」 が使われているんです」 と話しておられた。 じつは、テレビ宣伝を見ていててっきり“フリークもの”のような印象を受けていて、笹本さんの話しを聞くまで 「ベンジャミン・バトン」 からは心が引いていた。 観てよかった。 歳を重ねる、あるいは歳を削る、その流れのなかで、それぞれの齢の外見にも意味を背負った美しさがあることに気がついた。 観る側の自分が、年齢克服をなにかと意識する歳になっていることもある。 デイジーを演じるケイト・ブランシェットの軽やかな清楚。 ベンジャミンが第2幕の後半でようやく劇場の席につくと、デイジーが 「回転木馬」 で主役女性の一人娘の役で 「愛したら」 のメロディーに乗ってバレエを踊るシーンなのである。 このシーン、銀河劇場で観てうっとりした。バレエに感動させられた場面。 心ひらかれた後の 「ベンジャミン・バトン」 は沁みとおるように包み込んでくれた。 * 「マンマ・ミーア」 も前から観たいと思いつつ、会社帰りに観るには開演時間が9時20分と遅くて、二の足を踏んでいた。 笹本玲奈さんが「れなにっき」で、ほんとに楽しかったとほめていた映画。 ABBAの音楽は大学生のころよく聴いた大好きな曲。 それだけに、かえって新鮮感が満たされないような予測を勝手に立てて、何となく映画館に足を運べなかった。 きのう、観てよかった。元気をもらった。 あたかも 「地を出してます」 みたいな雰囲気で元気たっぷりの “かしまし娘” 3人組をリードするメリル・ストリープもさすがだし、ぼくの年齢の男なら娘にしたくなるソフィを演じるアマンダ・セイフライドも映画でくるくる変わる表情が愛くるしい。 そして、ソフィがギリシアの島での結婚式へ招待する、“自分のパパかもしれない” 3人の男がまた、それぞれにいい。 世の中の娘たちが、「こんなお父さんだったらいいのに」 と夢想するような典型を、それぞれの味を出しながら演じている。 誰もがそれぞれの切り口で元気になれる映画だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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