テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:中 国 界
いつ出るかと心待ちにしていたが、ついに趙紫陽さんの手記が出た。まずは英語版で。
さっそく Amazon で注文した。今回ばかりは最速便で送ってくれるよう申し込んだ。 読んだら配信コラムで書評速報をしたいと思っている。 Prisoner of the State: The Secret Journal of Premier Zhao Ziyang 書名は訳せば『国家の俘囚 ―― 趙紫陽総理秘録』。 「一国が近代化するには、市場経済のみならず議会制民主主義も採用しなければダメだ」。 中国が再び流血の惨事を見ることなきよう、西側流の民主主義を取り入れねばならない、と述べているそうだ。 この出版を推進したのは、趙紫陽氏の側近の鮑トウ (Bao Tong) 氏だ。(トウは 「彫」 の字の 「周」 を 「丹」 に変えた字) Bao Tong 氏 秘録は、趙紫陽氏が9年ほど前に31時間にわたって肉声で語った録音テープを文字起こししたものがベース。 録音テープは極秘裏に持ち出され、趙紫陽氏の家族にも知らされていなかったという。 肉声の録音があるからには、さすがの中国共産党も 「捏造文書だ」 とは言い張れない。 * 中国が民主化するには、権力欲の悪魔だった毛沢東を天安門から引きずり下ろし、それに替わる求心力のあるカリスマをもってこなければならぬ。 趙紫陽氏こそ、そのカリスマたるにふさわしいと、かねてより思っている。 トウ小平に抜擢され、同じトウ小平に潰されたひとだが、一貫して愚直に人民の幸福を希求した趙紫陽氏の姿は、中国共産党に道徳権威が辛うじて残っていた時代の最後の光芒だったように思える。 その趙紫陽氏の語録がようやくまとまった形で日の目を見たのだ。 中国語版も今月末に香港で出版されるという。 きっと歴史を変える本になる。天安門事件からもうすぐ20年だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 18, 2009 11:24:29 PM
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